2024年1月26日金曜日

紅海の封鎖で制御不能の海運運賃

https://www.zerohedge.com/markets/red-sea-blockage-leads-out-control-shipping-rates-charters-hits-100000-day

チャーター料金は1日10万ドル

2024年1月25日木曜日 - 午後8時55分

1カ月前、紅海封鎖が長期化することが明らかになったとき、「紅海封鎖はコスト上昇インフレの新ラウンド」と警告した。数日後、スエズ運河を中継地点とするコンテナ船運賃が急騰した。

ブルームバーグによると、バルチック取引所が追跡している主要なクリーンタンカーのレートは、紅海の混乱で1日10万ドル近くまで急上昇した。

中東から日本へナフサを輸送する航路の燃料輸送コストが水曜日に(再び)急騰し、1日の傭船収益は18%上昇。2020年5月以来の高水準となる98,000ドル/日となった。

中東から日本への航路を航行する小型船の収益は22%増の75,000ドル/日。こちらも2020年5月以来の高水準となった。

ゴールドマンの最新のオイル・トラッカー(プロ購読者は通常の場所で全レポートを入手可能)の今日のチャートは、少し劇的ではないものの、似たような状況を示している。1つ目は、バブ・エル・マンデブを通過する石油の流れが悪化し続けており、2023年12月18日に混乱が始まって以来、1.2mb/d(14DMAベースで20%)減少したままであり、混乱前の2023年の平均から2.4mb/d(33%)減少している。

同時に、ゴールドマンが発表したクリーン・タンカーとダーティ・タンカーの世界運賃指数は、混乱が始まって以来、それぞれ1ドル/バレル(16%)、0.8ドル/バレル(25%)上昇した。紅海の混乱が紅海経由の輸送量と運賃に与える影響は、石油タンカーよりも物資を輸送するコンテナの方が(中国やロシアの船舶よりも米国や欧州の船舶の方が)かなり大きい。

逆説的だが、石油の流れに与える影響がより緩やかなのは、紅海を航行する物理的なリスクが低いこと、つまり多くの石油タンカーがロシアや中東からのものであり、いずれもフーシ派の「友好国」リストに含まれている。

紅海の封鎖は、中央銀行家たちの願いにもかかわらず、巨大なインフレの頭痛の種になっている。LoadStarの報道によると、フーシ派反乱軍による海運への攻撃に対し、歯牙にもかけない(文字通りの意味でも比喩的な意味でも)バイデン政権による解決策はますます見込みが薄い。アジア発米国・欧州行きのコンテナ・スポット・レートは今週も高騰を続けている。

The Loadstarに寄せられた報告によると、低格付けの契約貨物の荷主の中には、船会社によって配分が最大80%削減され、スポット市場に出ざるを得なくなった荷主もいる。

XenetaのXSIアジア・北欧スポット部門は25%増の40フィート平均4,612ドルとなり、前月比200%近い伸びを示した。

2月10日から始まる旧正月前の出荷については、40フィートあたり10,000ドルを超える料金を売り文句にしている運送業者もある。英国を拠点とするあるNVOCCの取締役は、休暇後の伝統的な閑散期に運賃が下がるいう理由で、最も緊急性の高い貨物だけを旧正月前に発送することに決めたとThe Loadstarに語った。

各航路の船腹は潤沢で、需要もまだそれほど強くない。

地中海の荷主はアジアから到着するコンテナの大幅な遅れに直面しているだけでなく、スポット運賃のコストが12月末の2,300ドルから40フィートあたり6,500ドル以上に跳ね上がっている。

アジアから北米への太平洋横断スポット・レートは「制御不能」だと、現在上海にいる英国のフォワーダーは言う。

「西海岸にしろ東海岸にしろ、ラインは今のところ好きなように料金を請求している。」

残念なことに、太平洋横断航空会社はまだ運賃値上げの過程にあり、2月1日と15日にはさらなるFAK(全種類運賃)の値上げが予定されているため、状況は悪化の一途をたどっている。

DrewryのWCIアジア出し米国西海岸向けスポットは今週 38%増の40ftあたり平均 3,860ドル、東海岸向けスポットは35%増の40ftあ たり 5,644ドルとなり、それぞれ前年同週比 88%、64%増となった。

ベスプッチ・マリタイムのラース・イェンセンはこうコメントした。「急な値上げを受け入れる船会社の能力と荷主の事実上の意欲は、パンデミック時に見られた行動と一致している。」

少なくとも今のところ、大西洋航路のスポット・レートには波及していないのが明るい兆しだ。今週はほぼ横ばいで、XSI北欧発米国東海岸行きのスポットは40フィートあたり1,432ドルと低水準にとどまっている。(しかし、徐々に上昇している。)Loadstarの関係者によれば、来月には「大幅な値上げ」が予定されているという。

「他の航路が異常なレートを取っている以上、輸送会社が現在の大西洋横断レートを長く受け入れるとは思えない。」とリバプールに拠点を置くフォワーダーは言う。

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