デイヴィッド・ストックマン ワシントンの制裁戦争 - 世界経済を支配する無駄な試み
デビッドストックマンはウォール街で20年のキャリアをもつ、元ミシガン州選出議員。レーガン大統領時代の行政管理予算局長。
長い文章なのでショートカットで要約した。
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1. 経済制裁というのは、ロシアのみならず、ロシア企業と取引していた外国企業の経済活動をアメリカが強制収用および破壊する権利がある、ということだ。これはかなり純粋なかたちの社会主義といえる。
2.しかも経済制裁は、ロシアに製品を輸出する中小企業がまっさきに打撃を被っている。
3.たとえば、ロシアの民間航空機の80%はボーイング社またはエアバスSEによって製造されている。アエロフロートのロシア製飛行機も西側の機器を使用している。航空電子工学および航空機部品はまっさきに禁輸対象になると、米国のサプライヤーが輸出できなくなる。
4. 米国財務省の数千ページにのぼる規制リストは数百億ドル規模になる。さらに制裁は中国にまで及ぶ可能性がある。
5.アンソニー・ブリンケンのような若造のどこに、何十億ドルもの民間投資と経済的価値を損なう権限があるのか?
6.ロシアの行動はアメリカの安全保障にまったく影響を及ぼさない。しかもNATOの経済力はロシアの29倍である。
NATO:GDP42.78兆ドル。人口9億4500万人。1人当たりの収入45,130ドル。
ロシア:GDP1.46兆ドル。 1億4400万人の人口;1人当たりの収入10,300ドル。
これでどうしてロシアが、バルト諸国やポーランドを再編成できるのだろうか?
7.ロシア侵攻は、2014年、アメリカが起こしたクーデターの延長の内戦であり、反ロシア派に武器支援した結果である。
8.経済制裁が世界的に支持されているというのはたんなるプロパガンダに過ぎない。
ロシア非難の国連決議に反対票を投じた、または棄権した国々:中国、インド、パキスタン、ブラジル、南アフリカ、イラクなど。これらは、米国以外の世界の74億1,000万人の人口のうち41億4,000万人に相当する。つまり地球人口の56%がアメリカに賛同していない。
9.「我々は民主主義のために戦い、独裁政治に対し経済制裁で対抗する」と、米国のEU大使であるマーク・ヒテンシュタインは言う。実際にアメリカがやっていることは、国家による窃盗である。
10.ロシア中央銀行の準備金を没収すると布告したとき、ルビコン川を越えてしまった。
ドルによる国際決済システムを自ら破壊しはじめたのだ。そのような破壊行為を超党派でやっているのこそ、社会主義ではないのか?
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