Podcast: 欧州の自滅への道 - ビジェイ・プラシャードが語る、世界秩序の崩壊と米国追従
ラニア・カレック記者会見
ヨーロッパは、ウクライナに武器を流し、世界経済の崩壊を促進し、自国の利益に反する戦争を拡大させるアメリカの好戦派に、その中核となる決定を譲り渡した。しかし、世界秩序にストレスを与えているのはウクライナだけではない。米国は中国に対抗し、世界的なインフレ、コロンビアでの左派の勝利の可能性、スリランカでの大規模な抗議行動、さらには米国での無意味な学校銃乱射事件が世界中に響いている。
このような状況を理解するために、Tricontinental: Institute for Social Researchのエグゼクティブ・ディレクターで『Washington Bullets』の著者であるVijay Prashadが登場した。「ワシントンの弾丸:CIA、クーデター、暗殺の歴史」の著者であるビジェイ・プラシャードが、Dispatches with Rania Khalekにゲストとして参加。
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欧州(そして日本)のリーダーたちがなんでウクライナに傾倒するか不思議だったのだが、ビージェイさんによると理由はつぎのとおり。
1. 欧州に住んでいるとわかることは、NATOが人権団体みたいなイメージで一般に受けいれられている。だからNATO拡大は「ええじゃないか」という文脈になる。
2. スェーデンとフィンランドが中立をやめてNATOに入りたがっていることについて。そもそもスェーデンとフィンランドの(第二次大戦以来の)中立なんて怪しいもんなのだ。ナチス高官を自国経由で南米に逃すことのどこが中立やねん?というのは別としても、両国ともスケベー心満載である。だいたいスェーデンなんで軽火器の輸出では世界有数で、大儲けしているのだ。
3. ロシアは資源をもっている。中国は労働力を持っている。ロシアを分割し、あわよくば中国も分割し、西欧の植民地にしてしまい、資源と労働力を安く搾取すれば、不労所得を長く嘗めることができる・・・と、欧州のエリートたちは(日本も)アメリカに説得されたんじゃないかな。
4. 参考になるのが、2009年ごろにアメリカで語られた短期的苦難・長期的利益という観点。ロシア(そして中国)との戦いは短期的に大変かもしれないが、(いったんロシアと中国を植民地にしてしまえば)長期的に甘い汁を吸うことができるじゃないか。
・・・蓋し、いままで見聞きしたうちで説得力ある観点だと思う。
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