ウクライナ紛争はロシアを強くし、西側を零落させている=マクレガー大佐
https://sputniknews.jp/20221227/14403348.html
2022年12月27日, 00:23 (更新: 2022年12月27日, 00:24)
米軍退役大佐のダグラス・マクレガー氏は、ユーチューブチャンネル「StraightCalls with Douglas Macgregor」のインタビューで、米国とその同盟国はロシアを破壊するために出来る限りのことをしているが、その結果、自分たちの経済を損ね、自分たちの国の状況を不安定にしていると語った。
マクレガー氏は、西側諸国には多くの政治家がいるが、誰一人として国のために活動しているとは言えないと指摘した。なぜなら、国のために働く人々は難しい問題を提起したり、先見の明を持っているが、政治家たちは目の前の利益を得るためにプロパガンダを推進しているだけだからだという。マクレガー氏は、2022年2月24日以降、これらの政治家は状況をウクライナの勝利に向けた1つの長い行進のように体裁よく見せかけ、その中には彼らが含まれる軍産複合体の利益を促進してきたとし、その結果、ワシントンの所謂シンクタンクの大部分は米国が介入できる戦争や紛争などの数が増えることに賛同しているが、西側は事実上、財政破綻しているため、これはもちろんナンセンスだと強調した。
マクレガー氏によると、米国の公的債務残高は30兆または31兆ドル(約4200兆円)。米国は現在、第二次世界大戦後の1947年に英国が対GDP比での政府債務残高240%を記録したときと同じ状況にある。このように米経済は目の前で崩壊しており、これは主にウクライナ危機に国が巻き込まれているのが原因だが、大多数の米国人はウクライナがどこにあるのかさえ知らず、気にもかけていないという。彼らにとってはるかに気がかりなのは、自分の家庭で起こっていることだとマクレガー氏は強調している。
マクレガー氏によると、最も恐ろしいのは権力側にある西側のエリートたちがロシアのような大国との紛争に自分たちの国を引き込もうとしていることだ。イラクやアフガニスタンの場合のように、反撃手段を持たない敵に対するだらだとした紛争は別だ。マクレガー氏は、そこでは「未経験な若者たちに対する苛酷な制裁」が行われたと述べている。しかしロシアは強力かつ有能な敵だ。だが最も興味深いのは、ロシアが西側との戦いをまったく望んでいないことだとマクレガー氏は強調した。ロシアは自国に対する脅威に終止符を打つことを望んでいるだけだ。一方、米国とその同盟国は過去20年間にわたってウクライナを後に対ロシアで利用するためにたゆまぬ努力を続けてきた。
マクレガー氏はインタビューで、当局に対して何度も「西側はなぜロシアと対立しようとしているのか?」「どこでロシアの利益と米国の利益が衝突しているのか?」と質問を投げかけたが、まともな回答は得られなかったと述べた。そして同氏は、ワシントンとロンドンでは豊富な資金を持つ少数派がロシアを破壊することに深い関心を持っており、リベラルなスローガンで自分たちの見苦しい行為をカモフラージュしていることを理解したという。
マクレガー氏は愛国者だが、現在のロシアは紛争前より財政的にも経済的な意味でも強いことを認めざるを得ないという。また同氏は、この紛争を終えたときロシアは当初よりもはるかに強大かつ高い戦闘能力と大きな破壊力を有した軍隊を持つ国となるだろうとの確信を示している。マクレガー氏はインタビューの最後に「したがって、すべてが我われにとって不利な状況となっている。なぜなら、米国の覇権や米国主導の英米覇権をその他の世界に押し付けようとすることはもはやできないからだ。その他の世界はこれを望んでいない。正直に言えば、我われにとってもこれは必要ではない。これは私たちを零落させている。そしてロシアとウクライナの紛争は、このプロセスを加速させているだけだ」と述べた。
ロシア外務省のザハロワ報道官は先に、米国の政策はロシアと米国を直接的な衝突の瀬戸際に立たせると表明した。
0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム