冷静になろう。いまが損切りの時だ。: ウクライナ2024年　EUに180億ドルを期待

2023/10/23 19:40

ウクライナ経済は過去30年間で最も急激に悪化している。

ウクライナのデニス・シュミガル首相は、キエフは来年、欧州連合（EU）から少なくとも180億ドル（約190億円）の対外援助を受ける見込みであると述べた。この額は、ウクライナが2023年にEUから受け取る金額に匹敵する。

「2023年のウクライナに対するEUの予算支援はすでに150億ユーロに達しており、これはウクライナの経済的な回復力と安定を支える最も重要な要因のひとつである。」とシュミガル首相は月曜日にテレグラムに書き込んだ。

キエフは最近、9回目のEU金融支援として15億ユーロ（15億9000万ドル）を受け取った。ウクライナ財務省によると、年内にあと2件の支払いが完了し、合計180億ドルになる予定。

ウクライナは、昨年2月にモスクワが攻勢を開始して以来、外国からの資金援助に大きく依存するようになった。紛争により数百万人が避難し、物流やサプライチェーンのルートが寸断されたからだ。金融専門家によると、ウクライナの経済は2022年に約3分の1に縮小し、30年以上ぶりの急激な景気後退となった。

今年初め、ウクライナ政府は欧州委員会の長期プログラムによって資金援助を受けることが発表された。

欧州委員会のウルスラ・フォン・デア・ライエン委員長は6月、この資金は「ウクライナが侵略に抵抗し、近代的で豊かな国を再建するのを助ける。」と述べた。また、「ウクライナ人は断固として欧州に向かって努力しており、欧州連合（EU）はこの勇敢な国の努力を支援している。」と付け加えた。

フォン・デア・ライエンの継続的な支援にもかかわらず、ウクライナのセルゲイ・マルチェンコ財務相は、紛争が長引くにつれ、同盟国からの重要な財政支援を確保することがますます難しくなっている。

マルチェンコ財務相は、今月初めにモロッコで開催された国際通貨基金（IMF）と世界銀行の首脳会議の傍らで、「我々のパートナーに弱さが見られる。」と述べ、「忘れたいが、戦争はまだ全面的に続いている。」との見方を示した。

モスクワは、EUやアメリカがウクライナに送る援助は、それが金銭的なものであれ軍事的なものであれ、紛争を拡大させるだけだと繰り返し警告している。

「アメリカとその同盟国は、紛争をできるだけ長引かせようとしている。」とロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は2月に述べた。「実際、このような措置はNATO諸国を紛争に引きずり込むものであり、予測不可能なレベルのエスカレーションにつながりかねない。」

冷静になろう。いまが損切りの時だ。