2017年7月19日水曜日

カイザーリポート 第1098回 ゾンビ経済の悲哀

[KR1098] Keiser Report: Zombie Economic Woes
Posted on July 18, 2017
http://www.maxkeiser.com/

前半のゲストはスティーブ・キーン博士。来りくる恐慌について博士は人間の心臓病に例えます。
マックス・カイザーは恐慌でより多くの富を蓄える階級がいるであろうことに言及。
博士は第1に1929年の恐慌時にくらべ現在の政府支出は割合で5倍になること、
第2に政治家が金融業界と同衾している状況を指摘し、軍産コンプレックスならぬ政治金融コンプレックスが形成されているといいます。
マックス・カイザーいわく、2大国の中央銀行が同衾しているのが現状だとジョークを飛ばします。
さらにマックスは、同じ政治家たちが大衆の生活最低保障額をきめることに対し「モラルハザード」といい、同じ口で金融業界の救済を訴えることについて、「モラルハザード」の2重基準が存在するといいます。
そういう状況の中で人々が逃げる隙間があるとすればビットコインはその選択肢になるだろうか?とマックスは問います。
キーン博士はグラス・スティーガル法がなくなり銀行業務と投機の障壁がなくなり、大手金融企業が住宅ローンからデリバティブまで手がける状況について、多様性を失ったモノカルチャーの農業にたとえ、アイルランドのポテト飢饉のような状況になるのではないかといいます。
マックスはこの状況を「競争が消滅した時代」と形容します。博士は競争こそがいわゆる資本主義社会の変化を促してきたといい、ふたたび多様性がなくなった状況であるといいます。

後半のゲストはカール・デニンガー。話題はおもにアメリカの医療保険制度について。
カールはアメリカの医療制度について、ガソリンスタンドが値段を明示しないで、『おたくはどんな自動車保険にはいっているのか?』と尋ね、保険の種類により価格を変えるだけでなく、1日の仕事がおわったら同業者がみんな集まって談合している。これが犯罪行為とされない政治を異常だといいます。
またカールは、医者の数がたいして増えていないのに、患者といっさい関わらない医療アドミニの人数が何倍にも増えてきたこと、その経費が月額8億ドルになること、さらにアメリカで7万ドルする医薬品がカナダやイギリスでは500ドルで売っていることを紹介します。
これはあきらかに独占禁止法違反であり、病人を人質に取った犯罪行為であるにもかかわらず、政府や議会の誰も問題にしないことを指摘します。
30年前に医療費はGDPの数パーセントだったのがいまや20%で、医療保険の負担費用はどんどん増大しています。このままでは国家の危機であり、どうにかして止めなければならないといいます。

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