2017年10月27日金曜日

カイザーリポート 第1141回 クレジット市場の崩壊?

http://www.maxkeiser.com/2017/10/kr1141-keiser-report-credit-market-crash/

[KR1141] Keiser Report: Credit Market Crash?
Posted on October 26, 2017

最初に出てくるチャートはユーロのジャンクボンドとアメリカ国債10年もの利回りの比較です。

ついに逆転。アメリカ国債が2.34でユーロジャンクボンドが2.16になりました。
つまり投資家にとってアメリカ国債はヨーロッパのジャンク扱いの企業以下になりました、ということ。
しかしアメリカ政府が破産するわけがありません。なぜなら紙幣を好きなだけ印刷して自分が発行した国債を買ってもらえるのだから。

国(あるいはその国の中央銀行)が紙幣を印刷して自分の国が発行した国債を買うことをDebt monetization (公債の貨幣化)といいます。
それをやっているとハイパーインフレが起こって貨幣価値が崩壊します。
しかし同じことをやっているアメリカも日本もそれを「量的緩和」と言います。
なぜか公債の貨幣化というと、それはワイマール時代のドイツの経験につながるので、量的緩和といっているのです。

ワイマール時代のドイツは第一次大戦で負けたドイツが負わされた膨大な賠償金を
まかなうために国債を発行し、それを中央銀行(のちのブンデスバンク=>いまの欧州中銀ECB)が発行した紙幣で買ったため、ハイパーインフレーションが起こり、それがファシズムを呼び、ヒトラーの登場につながりました。

国が量的緩和といおうが公債の貨幣化と言おうが、中央銀行の印刷した紙幣で国債を買い入れるようになると、ほぼ同時に所得格差が拡大し、その歪でファシズムとか分離独立運動が起こります。それは1920年代も2017年もおなじです。

1920年代にドイツの政策を目の当たりにしてケインズは「ワシゃ知らんぞ。ワシのせいではないからな。」と言ったそうな。
2007年のリーマンショックのあと、オバマ大統領が影響力の大きい友人(銀行)を救済し、それがきっかけになって格差の拡大とアメリカの暴力的内戦状態がはじまりました。

さてジャネット・イエレンが金利を上げる、連銀のバランスシートを健全化するといいながらどうなったかというと、資産(=国債の買入額)は100億ドル増えていましたよ。

もし金利をあげるようなことになったら、JPモルガンやゴールド万作など影響力の大きなお友だちを傷つけることになってしまいます。

さて後半はマイケル・ペントー。
マックス・カイザーはマイケル・ペントーのワイシャツとネクタイとカフスを褒めちぎります。これは顔の子供を救うためのNPOがファンドレイジングのため売っているネクタイだそうです。

さてなんで株価があがっているのか?
マイケル・ペントーいわく、北朝鮮と戦争になりそうだから。第三次世界大戦になりそうだから・・・というのは半分真理として、現象面での分析にはいります。

いままでいくら株価が好調のときでも、アメリカのGDPの60パーセントを超えたことはありません。
しかしそれが今や140%。いったいどうなっているのでしょうか?
マイケル・ペントーのレポートにいわく、好調でインフレだった70年代は消費指数と賃金が連動していました。
しかし今はちがう。そこでこのテーマが出てきます。
「連銀が刷りまくった紙幣はどこに行ったのか?」
マイケル・ペントーいわく、連銀から紙幣をもらった金融機関が投資したのは住宅市場と証券。
その結果が、住宅バブルと8兆ドルのユーロジャンクボンド以下の利回りのアメリカ国債と1.6兆ドルの企業社債市場。
経済を担う中小企業にはほとんど資金が回っていないので、設備投資が伸びていません。
中小企業は資金を欲していないのでしょうか?
そんなことはないのですが、マイケル・ペントーいわく、プライベートバンキング(ノンバンク)の投資額が大きすぎて、中小企業の信用需要が霞んでしまい、銀行がまったく相手にしなくなったのです。プライバリーディーラーや銀行はノンバンクに金を貸すほうが大きな規模を追求することができます。そして金融機関のバランスシートの資産は拡大するいっぽうです。

住宅バブルが崩壊したら金融機関の資産の相当部分が毀損されるということになります。
銀行の仕事はいまや、中小企業に資金を流して経済を活性化させることではなく、不動産と国債と社債を買いまくって資産を増やすことです。

史上空前の量的緩和=公債の貨幣化にもかかわらずインフレはどこにいってしまったのでしょうか?連銀のみならず欧州中銀も日銀も同じことをやっているので、ドル:ユーロ:円の関係だけを見ていても貨幣が価値を失っていることがまったく見えません。「ビットコインと比べたら」と言ってマックスはマイケルに大笑いされてしまいます。じっさいに何千パーセントにもなっているビットコインとドル:円:ユーロを比べるのはさすがになんですな。
こんなラディカルな分析をしているわりに「シルクのワイシャツといいネクタイをつけてる。俺なんかこの20年同じネクタイだよ」とマックス・カイザーの自虐オチでおしまい。

金融関係の人なのに正直でまじめで性格良さそうなマイケル・ペントーさん。また登場するみたいです。楽しみだなあ。






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