2018年6月12日火曜日

Ponzi Factorを読んでからいろいろ考えたこと

ひとつは恐慌の原因についての説明。1929年の恐慌も2008年の恐慌も、モノのつくりすぎ=>価格の下落=>労働者の給与の下落=>景気の下落という従来の説明が腑におちなかったのが、子ネズミがいなくなったという説明のほうが腑に落ちる。もうひとつは株価をドルとか円とかでなぜ表示するのかということ。筆者タン・リュウはこれをやめるべきだと主張する。たとえば「日経平均株価は1万9000円」なんてのをやめて、「日経平均株価は1万9000ポンズ」というようにすれば、株価と企業業績と景気はなんの関係もないことが明らかになる。でもこれはやめられないだろうな。なぜならペトロダラー体制で原油価格をドルのみで表示することでドルが基軸通貨としての地位を保ってきたように、株価を通貨表示することでその通貨が影響力をもつという幻想をながらえることができるからだ。

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