諸物価値上がり=インフレなのに金融緩和をやめられないわけ
標記について、あちこちにいろいろと書かれている。つぎのリンクがいちばんあっさりと説明しているので、ショートカットでさらにあっさりとダイジェストしておく。
円安で輸出商社や海外に資産をもつ富裕層はいい思いをしているが、庶民のくらしは苦しくなるいっぽうだ。
最近の円の下落は短期投資=投機筋の動きというだけでは説明できない。日本は経済の基本構造を再考する必要がある。
円安の直接的原因は、アメリカFRBがインフレ抑制のため金融引き締め=金利を上げると言ったこと。いっぽう日銀はゼロ金利を保持するために国債買い入れを無制限におこなうと発表。あっというまに40億ドルぶんの日本国債が市場に出た。
日銀が市場価格+プレミア価格で無制限に買い入れるというのだから、手持ちの国債を売りたくなる投資家がたくさん出てくるのは自然な流れ。
しかるに根底的な問題は、日本の経常赤字が悪化していること。輸入超過で、1月単月で赤字が1兆円を突破。
日経と日本経済研究センターが計算した日経均衡為替レートは、2021年第3四半期に1ドル105.4円。それ以降の変化を調整すると、均衡レートは121.7円。円は約130円まで軟化する余地がある。
しかし日銀は金利をあげることができない。金利を上げるとGDPの250%の債務が破裂する恐れがある。SocGenのアルバート・エドワーズいわく、日銀は国債10年利回りを0.25%に固定するかわりに、量的緩和を加速するかもしれない。
さらに円安が進むと、いわゆる円キャリートレードで、ローコストで調達した円で高くなるドルを買うという動きが加速する。
円安は別の動きを誘発する。すなわち円安が他のアジア通貨に与える影響。人民元が切り下げられる可能性がある。
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