ゲームの終わりかた
https://cdnv.russiatoday.com/files/2022.06/62b948f285f5400c8450fe18.mp3
このポッドキャストを聞いていて、興味深かったこと:
1. ロシアが陥落させてきた都市、これから陥落させようとする都市はウクライナのオリガルヒが収益拠点としていた産業で栄える立地ばかりだったとのこと。
オリガルヒというのは、ソ連崩壊のあと西欧の持ちこんだ新自由主義とやらをうまく利用して、社会資本たる公共財をハイジャックして我がものにしてしまった悪いやつら。大統領選挙以来、ゼレンスキーのスポンサーである。ポッドキャストのゲストのひとりいわく、ロシア軍の進攻でオリガルヒは発狂しているにちがいない、と。言い換えればロシア軍はほんらいの持ち主であるウクライナ人民に公共財を返還しているようなものだ。
ゼレンスキーが負けるわけにいかないのは、このへんにも理由がある。
2. 欧米はロシアに対する経済制裁をいつ、どんなふうに止めるのだろう?というホストの問いに、ひとりのゲストが答えていわく、経済制裁をやめる必要はない。なぜなら経済制裁はプーチン大統領にとって良いことだからだ、という。
それは、そういうことなのだ。信頼できない相手と付き合いを再開したら、例えばドルで支払いを受けないといけないとか、ややこしくってかなわない。今回そうだったように、ドル預金なんていつ差し押さえを食うかわからないのだから。ルーブルや人民元でBRICSにモノを売るほうがよっぽどいいに決まっている。G7はロシア産原油の価格上限をかってに決めて、「上限以内の価格で売るなら保険を使わせてやってもいい」とのたまう。ロシアが西方を相手にする必要がなく、相手にするのをすでにやめてしまったのだ、ということを全然わかっていない。
3. ロシアは特別軍事作戦をやめる必要もない。これからオデッサ、そしてトランスニストリアまで奪還するのだから。ゲストのひとりいわく、ウクライナはバルト三国みたいに狭い国土で、ろくな産業もなく、貧乏で暮らさないといけないだろう。西欧に負った武器の借金を返せないかもしれない。
破産して夜逃げするようなやつにカネを貸したほうも悪い。のだが、アメリカには最大のスポンサーであり唯一の競争力ある産業である兵器製造およびその周辺産業(シンクタンクやアカデミー含め)を振興するという、政治家のいちばん大事な仕事がある。どうせ原資は紙屑同然の国債なのだ。が、時代も世界も変わった。中国もロシアも、BRICSは軒並み買ってくれないだろう。日本ですら売りに出しているのだ。日本政府は忠犬なので買うかもしれないが、買うだけの余力があればの話。
帝国の崩壊というのはこういうことなのだ。相互補強していたはずのシステムが、連鎖反応であっというまに崩壊する。
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