2023年2月13日月曜日

トルコ、地震による死者が28,000人超。建築請負業者130人を逮捕

https://www.zerohedge.com/geopolitical/turkey-arrests-130-building-contractors-earthquake-deaths-surpass-28000

月曜日, 2月 13, 2023 - 01:00 AM

トルコ・シリア地震の死者数は今週末に28,000人を超え、さらに多くの人々が瓦礫の下に埋もれている。数百マイルに及ぶ広大な被災地の多くの地域で、救助活動がやっと始まったところだ。

トルコ当局は、今回の地震で約25,000棟の建物が全壊または深刻な被害を受けたと推定しており、さらに余震や揺れによって倒壊する可能性がある。

新たな展開として、「約1週間前の地震で倒壊した数千の建物の残骸の中から救助隊が生存者を探し出す中、欠陥のある違法な建築方法に関わったとして、トルコ当局から逮捕状が出された。その対象となったのが約130人いる」とThe Hillは地域の情報源に基づいて報じる。

今回の逮捕劇は、新たに設置された「地震犯罪調査事務所」の最初の主要な活動であるとされ、多数の建物の倒壊に貢献した不正行為を調査することになる。

「特に大きな被害を受けた建物や死傷者を出した建物については、必要な司法手続きが終了するまで、綿密に追跡調査する」とトルコ政府高官は述べた。

トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は、犠牲者の家族から非難と憤りを受ける中、厳しい対応を取ることを誓った。また、ハタイ州の主要都市アンタキアのように、都市全体が破壊された大災害の規模を考えると、このような対応も必要。

エルドアン政権は5月に行われる厳しい議会選挙と大統領選挙に向かっており、地震対策は最重要課題であることは間違いない。

【関連記事】

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=55007

倒壊ゼロのハタイ県エルズィン市長「一切妥協しなかった」

2023年02月11日付 Hurriyet 紙

カフラマンマラシュを震源とする地震でビルの倒壊が発生しなかったハタイ県エルズィン郡〔中心部〕のオッケシュ・エルマスオール市長は「私個人としては〔地震対策に〕一切妥協しませんでした。にもかかわらず〔不正を〕行った人たちがいましたが、これは十分なスタッフがいないためで、全てフォローできるわけではありません。これらについては必要な手続きを取りました。取り壊しの判断をとり、検察に届けました。」

カフラマンマラシュを震源とする地震で被害を受けたハタイ県の10郡の一つ、人口4万2000人のエルズィン郡では、いくつかの家屋やモスクのミナレットに被害があったものの、建物は倒壊しなかった。ソーシャルメディアでも話題になっていたオッケシュ・エルマスオール市長は、「瓦礫の山となった建物は一切ありません。地震による怪我人および死者もありません。ただしイスケンデルンをはじめとした〔他の〕地域では市民に犠牲が生じました。ご冥福をお祈りします。エルズィンはその点で幸運です。もちろん被害は出ています。小規模・中規模の被害を受けた建物はあります。多くはありませんが重大な損傷が生じた建物もあります。しかしこれはマグニチュード7.7の地震が2回も起きたことによる自然な結果です。また住居の多くが平屋であるというエルズィンの特性によるものでもあります。もちろんアパート化が進んだ地域もありますが。」

「一切妥協しませんでした」

地震により一つも建物が倒壊しなかったことに触れたエルマスオール市長は以下のように述べた。「自分の任期に限り、可能な範囲でお話ししましょう。というのも、現存している建築物の蓄積は私の任期中だけで形成されたものではないからです。私の任期に関して言えば、多くの市民が政治に期待を抱きます。『市長さんは〔建築基準について〕見逃してくれないだろうか』と。他地域の市長たちを責めたいのではなく、単に自分の経験について語りたいだけです。私たちは見逃すべきであり、こういうこともありうるという人々もいます。しかし私自身はこれに一切妥協しませんでした。ににもかかわらず〔不正を〕行った人たちがいましたが、これは十分なスタッフがいないためで、全てフォローできるわけではありません。これらについては必要な手続きを取りました。取り壊しの判断をとり、検察に届けました。」

「メンタリティの根本的な変革が必要です」

トルコにおける建築物の蓄積に関してメンタリティの根本的な変化が必要だと述べるエルマスオール市長は次のように続けた。「開発の分野にはできるだけ介入し、手を抜かないようにしています。私たちができることはこれくらいです。トルコでは意識の総変革が必要です。つまり、無許可の建築や劣悪な建築を見逃すよう政府に期待するのを市民がやめること、これに関して一切譲歩されることはないという認識を持ってこうした事業を開始すること、必要であれば建物が取り壊されることもありうるという意識を持つことです。こうした意識の変革と決定的な一歩を踏み出すことが必要です。検査機構や建築物検査をもっときちんと機能させる必要があります。エルズィンにある建物は高くて6階建てです。主に4階建ての建物が多い地域です。ですがきちんとした地質調査が行われ、きちんとした管理が徹底されていれば、階数は問題ではないと思います。もちろん水平方向の建物、それ以上の建築にはそれほど賛成ではありませんが。」

【関連記事】

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=54990

ハタイの倒壊マンションの建築業者、国外逃亡直前逮捕

2023年02月10日付 Hurriyet 紙

ハタイ県の地震で崩壊したルネサンス・マンションの建築を請負ったメフメト・ヤシャル・ジョシュクンが国外逃亡を図るも、空港で逮捕された。

 ルネサンス・マンションは、カフラマンマラシュを震源とするマグニチュード7.7の地震で崩壊した。マンションは、ハタイ県アンタキヤ郡イノニュ大通りにて2013年に完成されたとされ、250戸あり、12階建てであった。

 空中からマンションの瓦礫をドローンで撮影すると、地震によって、プールがあった場所に建物が崩壊し、通りにある別の建物へも被害を与えたことが確認された。

 マンションでは、約1000人が住んでいたことが推測されており、多くの人々が瓦礫の下敷きになっていることが明らかにされている。

 現場に到着した災害救助隊による懸命な捜索が続けられる中、工事を請負った企業が、マンションの写真を、「天国の一角、ルネサンス・マンション」という宣伝文句と共に2013年にソーシャルメディアに投稿していたことが明らかになった。

 マンションが建っていた通りにある、別の12階建ての建物も地震によって崩壊した。災害救助隊は、マンション及び別の建物において、瓦礫の下敷きになっている人々を救おうと懸命な捜索を続けている。近親者が瓦礫の下敷きになっている人々は、建物の近くで、朗報を待っている。

建築業者、国外逃亡直前逮捕

 ハタイ県で崩壊したルネサンス・マンションの建築を請負ったメフメト・ヤシャル・ジョシュクンは、現金を持ち出してイスタンブル空港から国外逃亡を図っているという通報があった。

 警察は通報を受けて捜査に乗り出し、今日ジョシュクンによるイスタンブル空港からモンテネグロへの出国が阻止された。

 ガズィオスマンパシャ共和国主席検察局による指示を受けて確保されたジョシュクンは、逮捕され、警察に連行された。

【関連記事】

http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/src/read.php?ID=55004

ハタイ、弁護士たち証拠隠滅を阻止

2023年02月11日付 Cumhuriyet 紙

べディア・ビュユクゲビズ弁護士は、ソーシャルメディアを通じてハタイ県に所在する建造物監督・建材支部に取り壊しの決定が出たと述べ、同支部には地盤の圧縮強度に関わる直筆のサインが入った公的書類があると述べた。ビュユクゲビズ弁護士は、この作業が証拠隠滅に繋がる可能性があると強調した。さらにハタイ県知事のラフミー・ドアン知事が「よし」と記した直筆のサインが入った控えを共有し、同僚たちと取り壊し作業を止めたと発表した。関係省庁はこの件に関し「事実無根」と発表した。

べディア・ビュユクゲビズ弁護士は、インスタグラムを通じて共有を行い、ハタイ県に所在する建造物監督・建材支部に取り壊しの決定が出たと述べた。同弁護士は、最後にハタイ県知事のラフミー・ドアン知事が「よし」と記した直筆のサインが入った控えを共有し、同僚たちと取り壊し作業を止めたと発表した。

共有は次のよう。

実験結果がある

「ここは国家機関であり、この中にはハタイ、イスケンデルン、その周辺の学校、事業所、住宅の建造物実験結果が納められている。

地階のコラム圧縮強度の基準や法律に沿っているか。これらの書類がある。この建物に関する取り壊し決定がとられた。ここには2台のショベルカーがおり、辺りには進入を阻む数多の瓦礫がある。取り壊しを開始し、徐々にこの建物に近づくはずである。

圧縮強度が25必要だったが、許可が出た

少し前に支部長のムラト・アルカヤ氏がやって来た。「ここは取り壊される、知事が許可を出し、取り壊し決定もある」と述べた。なぜなのか。ここは一階建ての建物だ。災害緊急事態対策庁(AFAD)の職員は今ここにいて、中には医師もいて診療所になっている、なぜ。取り壊し決定があるらしいが、ここには何十もの書類のファイルがある。その全てにテスト結果が記されている。コラム圧縮強度が25MPa必要だったところ、7なのに許可を与えている。サンプルを取っている。今、この建物は取り壊されると言っている。」

情報共有後に最新情報を伝えたビュユクゲビズ弁護士は、次のようにも語った。

「最新状況はこうだ。弁護士のプナル・ドゥルスンが知らせてきた、ギョズデ・イビシュ弁護士がトルコ弁護士会のエリンチ代表に連絡を取ってくれた。彼らは今、関連省庁と話し合っている。ハタイ県弁護士会会長は共和国主席検察局に決定に関して圧力をかけている。私たちは現場の作業を止めさせた、これらのこと全てが証拠隠滅に繋がるからだ。直に直筆のサイン入り公文書が宙を舞う。」

知事は「よし」とした

ビュユクゲビズ弁護士は、2023年2月10日に建造物監督・建材支部が直属する環境・都市・気候変動県支部、警察施設、県軍警察司令部諸施設の県支部長補であるアブドッラー・チルオウルラルの請求にハタイ県のラフミー・ドアン知事が「よし」とした直筆署名入りの公文書を共有した。

(後略)

(注)ドゥワル(Duvar)紙がyoutubeチャンネルにアップしているビュユクゲビズ弁護士のインタビューによると、同弁護士はイスタンブル所属の弁護士で地震のボランティアでハタイを訪れたという。イスタンブルから彼女に上記支部で問題が起こっているので確認してほしいという依頼がきたという。

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム