ノルド・ストリーム妨害行為に関与した船舶を発見
https://www.rt.com/news/572615-vessel-nord-stream-sabotage-identified/
2023年03月7日 21:50
ガスパイプライン「ノルド・ストリーム」の爆発事故を調査しているドイツ当局が、妨害行為に関与したとみられる船舶を特定した。パイプラインへの攻撃に使われたとされるこのヨットは、ウクライナ人2人が所有するポーランドにある会社のものだという。
ドイツのARD放送局SWRラジオとDie Zeit新聞は、この事件に関与したドイツの法執行当局の活動について、独自の共同ジャーナリズム調査と称する調査を開始した。
その結果、ヨットは9月6日にドイツ北東部の港町ロストックを出航し、爆発物や作戦のための機材は配送トラックで別々にロストックに到着したことがわかった。その後、2022年9月26日にパイプラインが破損したボーンホルム島のすぐ北東に位置するデンマークのクリスチャンソ島でヨットが確認された。
その後、ヨットは所有者に戻され、調査員はそのキャビンのテーブルから爆発物の痕跡を見つかった。破壊行為は、船長、ダイバー2名、ダイビングアシスタント2名、女性医師を含む6名のチームによって行われた。
ドイツのメディアによると、容疑者たちは「職業的に偽造されたパスポート」を所持しており、ヨットを借りる際にもこのパスポートを使用した。身元や国籍さえも不明なままである。ドイツ当局は、誰がパイプラインの破壊工作を指示したかを示す証拠も見つかっていないと報じている。
ARD、SWR、Die Zeitによると、西側の諜報機関が、爆発直後にヨーロッパの「パートナーサービス」に対して、「ウクライナのコマンド部隊」が攻撃を行ったと密告した。同メディアは、親ウクライナ派が背後にいる可能性があるとの「さらなる情報示唆」があったとも主張した。
ドイツ政府はこれまで、メディアが提示した情報に対してコメントを出していない。数日前、スウェーデン、デンマーク、ドイツは「国連安全保障理事会に、捜査は継続中で、まだ結果は出ていないと報告した」と、政府報道官は火曜日に宣言した。キエフはドイツのメディアの取材に対し、事件への関与を否定した。
ニューヨーク・タイムズ紙は、匿名の米情報当局者の話を引用し、9月2022日のテロの背後に「親ウクライナ派」のグループがいたと報じた。「アメリカやイギリスの国民は関与していない」と付け加えた。
NYTはまた、バルト海の海底で4本のパイプラインのうち3本を引き裂いた爆弾は、「過去に政府の専門訓練を受けた経験豊富なダイバーによって仕掛けられた可能性が最も高い」と述べている。
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ノルドストリーム爆破テロの西側報道は、事実から目を背けさせようとする試み
2023年3月8日, 07:01
昨年9月の海底パイプライン「ノルドストリーム」の爆破テロは親ウクライナ派の何らかの組織が行ったと米紙が報じたことを受け、ロシアのマリア・ザハロワ報道官は7日、こうしたリークに基づく西側メディアの報道の裏には、法的な捜査を避け聴衆の目を事実から背けさせようとする意図が隠されているとの見解を示した。
米紙「ニューヨーク・タイムズ」は同日これに先立ち、「ノルドストリーム」の爆破テロは何らかの親ウクライナ派組織が実行した可能性があるとする記事を公開していた。記事中では「米国はテロに関与していない」とする米高官の主張も記されている。また、独紙「Die Zeit」も同日、ドイツの捜査当局がテロに関与した疑いのある船はウクライナ人が所有する会社からレンタルされたものだったと特定したと伝えている。
ザハロワ報道官は、爆破の犯人が「ロシアではない」「ウクライナの組織による」とする捜査結果についての記事を、西側メディアが爆弾のように投下していると指摘。米国やその同盟国の関与をあたかも否定するような報道の内容を念頭に、次のようにコメントした。
「こうした情報をリークしているのは誰か。答えはこうだ。法のフィールドでの捜査を避け、聴衆の注意を事実から背けさせようとする者だ」
また、ザハロワ報道官は事件に関連する一部の西側諸国は、ロシア側の公式な質問に答え、これより前に発表された米ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏による事件に関するスクープ記事の内容を精査すべきだと指摘した。
ハーシュ氏のスクープ記事
ノルドストリームの爆破テロに関連し、ピューリッツァー賞受賞者の米ジャーナリスト、シーモア・ハーシュ氏は2月、「爆破に米国が関与していた」とするスクープ記事を発表した。記事の概要は、2022年6月に実施された軍事演習「バルトップス演習」を隠れ蓑にし、米海軍のダイバーが「ノルドストリーム」に爆発物を設置し、それを3か月後にノルウェーが作動させたとするもの。
ロシア外務省はこれまでにハーシュ氏の記事について、「ロシアにとってセンセーショナルなものでも、予想外のものではない。ロシア政府は米国の関与を想定していた」とコメントを発表。一方で米政権は、ハーシュ氏の記事は「真っ赤な嘘であり、完全な捏造」であるとし、すべての疑惑を否定した。
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ペスコフ露大統領報道官、西側メディアのノルドストリーム破壊新情報についてコメント
2023年3月8日, 17:28
ロシア大統領報道官のドミートリィ・ペスコフ氏は、西側メディアによるノルドストリーム(ノードストリーム)破壊工作の新たな情報の公開は、関心を逸らせようとするミスリーディングであるとの考えを示した。
「テロ行為の企画者が関心を逸らせたがっているのは明らかだ。明らかにこれは調整を重ねたうえでメディアに流した誤情報だ」と発言。
ペスコフ報道官はまた、新聞各社が引用する米国官僚が、調査もせずにガスパイプライン爆破関与者について何らかの結論を出せたことに対し、当惑をあらわにした。
ペスコフ氏は、ロシアは現在も調査への参加を認められていないと強調。
「これは単に不可思議なだけではない。おぞましい犯罪の匂いがする。少なくとも同パイプライン事業の株主・参画国と国連は、説明できる全員の参加の下、緊急に透明な調査を求めるべきだ」と結んだ。
ニューヨーク・タイムズ紙はこれより前、新しい調査情報として、ノルドストリームテロ工作の背後には、ある親ウクライナ集団が絡んでいる可能性があると報じた。また独紙「ツァイト(Zeit)」によると、ドイツの捜査当局はノルドストリーム爆破に関与した船舶を特定したという。犯罪の足跡がウクライナ方面に向いている、と同紙は指摘している。
英紙「タイムズ」は8日、西側調査機関にはノルドストリーム破壊工作に資金提供を行なったウクライナ側スポンサーの名が明らかになっているが、NATO幹部はおそらくウクライナをドイツとの争論から守るため、名を広めないでいる、と指摘。
さらに独テレビ「n-tv」は8日、独検察が1月にノルドストリーム爆破に関与したとされる船舶の捜索を行っていたと報じた。独検察はスプートニク通信の取材に答え、この内容について認めた。
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