2023年6月20日火曜日

ロシア軍が鹵獲の仏製戦車AMX-10RC

https://sputniknews.jp/20230620/amx-10rc-16313791.html

2023年6月20日, 01:03

ロシア軍はドネツク人民共和国領内での戦いでウクライナ軍から仏製装輪装甲車AMX-10RCを鹵獲した。ロシア国防省のテレグラム・チャンネルがその映像を公開した。

映像には、ウクライナの隊員が放棄したAMX-10RCと、付近の地面に置き去りにされたAMX-10RCの詳細な取扱説明書が映った。

軍事専門家のアレクセイ・レオンコフ氏はロシアのLenta.ru通信社からの取材に、AMX-10RC戦車はこれまでの実戦では実績を上げてきたとして、次のように語った。

「AMX-10RCは軽量の装輪装甲車で、アルミニウム装甲、有人砲塔を持つ。AMX-10RCは、火力支援、突破、軽装甲車の撃破などに使用されてきた。植民地戦争で使用され、良好な成績を収めている」

だが、レオンコフ氏はAMX-10RCはウクライナ紛争ではその有効性を発揮できていないと強調した。一番の長所とされているスピードとマヌーバ性さえも本格的な軍隊に対しては意味をもたない。

「AMX-10RCは反撃の初期のフェーズに参加したが、その性能は発揮できなかった。一部は破壊され、戦利品として鹵獲されたものもある。ロシアにとって興味を惹くのは火器管制システム、照準システム、通信システムぐらいだろう。」

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「固定型の軍備としてのみ適している」
専門家がウクライナに供与されたフランス製装甲車の特殊性を指摘

2023年4月20日, 16:33

ウクライナに供与されたフランス製装輪装甲車「AMX-10RC」は、ウクライナの地理的状況を考えると実際には使い物にならない。軍事専門家のヴィクトル・リトフキン氏が、ロシアの通信社「ニュースRU」に対してこのように語った。

「この装甲車は、道路上では十分な機動性と高速性を備えているが、未舗装の道や黒土の上ではまったく動かない。」

さらに、AMX-10RCは、すべての122ミリ戦車と同様、装填装置も誘導ミサイルも装備されていない。その結果、この装甲車自体が完全に停止しているときにしか射撃ができない。

リトフキン氏によると、ウクライナ軍には戦車や装甲車を空から援護するヘリコプターが不足した。このためAMX-10RCは、検問所に配備し、そこから動かないように固定する形としてしか使えないという。

したがって、同装甲車はウクライナ軍にとって、特に反撃が予想される状況では、まったく役に立たないと同氏は結論付けた。

ウクライナ国防省アレクサンドル・パヴリュク次官は19日、自身のテレグラムでАМХ-10RCが「すでに配備」されていると明らかにした。

フランスは1月、AMX-10RCをウクライナに供与すると発表した。この装甲車は、仏国有企業「ネクスター」によって1976年から1994年まで製造された。重量は17トンで、105ミリ砲と2連装の7.62ミリ砲を装備した。仏軍で配備されている主力戦車「ルクレール(AMX-56)」とは異なり、AMX-10RCは防護力が低く、偵察活動を目的とした装甲車。

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イスラエル 退役戦車メルカバをウクライナへ販売検討

2023年6月19日, 19:10 (更新: 2023年6月19日, 23:20)

ウクライナとポーランドが、退役したイスラエル軍の戦車メルカバを手にする可能性がある。イスラエルメディア「Walla」が18日、伝えた。

15日、別のイスラエルメディア「Yedioth Ahronoth」はイスラエル国防省高官の話として、1990年代に製造されすでに退役したメルカバのMk2型、Mk3型あわせて200両を、「欧州の2カ国」に販売する交渉が行われていると伝えていた。同省国防装備輸出部門トップのヤイル・クラス准将はこのことを認め、交渉相手のうち1つは「欧州大陸部にある国」と明かしていた。

「Walla」はイスラエルが米国からの圧力に屈し、ウクライナやポーランドに旧式戦車を販売することを決めたと指摘した。また、情報筋の話として、メルカバがポーランドの軍事企業によって、イスラエルで改良される可能性もあるという。

一方、米メディア「Axios」は17日、情報筋の話として、イスラエルは人道物資や殺傷能力のない軍事装備のみに限って支援を続けていると伝えた。このことは、先日ベルギーで行われた北大西洋条約機構(NATO)の国防相会合の場で、イスラエルのガラント国防相から米国のオースティン国防長官に伝えられたとみられた。

ウクライナにとっての戦車メルカバ

ヘブライ語で「騎馬戦車」を意味するイスラエルの主力戦車メルカバは1979年から製造された。現在の主力は第4世代の戦車となっており、最新の第5世代型も試験用としてすでに軍に引き渡された。

露軍事情報ポータル「祖国の武器庫」で論説委員を務めるドミトリー・ドロズデンコ編集長は、出演したスプートニクラジオの番組のなかで、メルカバの使用に関わる問題は、その局地性にあると指摘する。

「戦車『メルカバ』は現存する世界で最も重い戦車の1つだ。固く乾いた土でできた荒野での使用を前提とした。これは中東での軍事行動を念頭にしたイスラエルの発明で、防御も堅い。だが、ウクライナでの使用の観点では、チェルノーゼム(黒土地帯)では乾燥した日でも荒野より土壌が柔らかいことに加え、戦車の重量を考慮すると、移動での困難がつきまとうだろう。」

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「ノーチャンス」
ウクライナ軍が攻勢でレオパルトとブラッドレーを失った理由 専門家が解説

2023年6月19日, 14:03 (更新: 2023年6月19日, 23:52)

ウクライナ軍が西側の新型軍事装備である戦車レオパルトとブラッドレー歩兵戦闘車を失ったのは、ザポロジエ方面への反攻時にウクライナ軍が陥った「ロシアの火袋」によるもと、ドイツの新聞「ターゲス・シュピーゲル」が報じた。

「ロシアの火袋」とは何か?

シュピーゲル紙の軍事アナリスト、トーマス・テイナー氏は、ロシアの攻撃ヘリと対戦車砲が、ロシアの防衛線を突破しようとしていたウクライナの装甲車団を巧みに待ち伏せし、破壊するもと説明した。彼の意見では、ロシア軍の絶え間ない砲撃により、ウクライナ兵は「そこから脱出するチャンスがなかった」という。

テイナー氏は、ロシア軍の対戦車防御は木の陰にうまく隠されており、戦闘用ドローンは空からアクティブに活動していたと述べた。一方、ウクライナの装甲車は防空システムも持たず、大砲による支援もなかった。テイナー氏は、これはウクライナ軍指揮官のプロ意識のなさを示すものであると指摘した。その結果、ウクライナの反攻は行き詰まり、戦場には攻撃を受けた「レオパルト2」戦車3両と、米国の歩兵戦闘車「ブラッドレー」16両が焼け焦げた状態で残された。

ウクライナ軍の守護神はどこで間違ったのか?

ウクライナがこれほど多くのNATO軍の装甲車を失ったのは、西側諸国がロシア軍の能力を過小評価していたためだと「InfoBRICS」は指摘する。

InfoBRICSは、西側諸国による2つの誤算を挙げた。第一に、ロシア軍の戦闘能力に対するウクライナとその同盟国の低い評価、第二に、ウクライナ軍に割り当てられたNATOの訓練と装備に対する、非現実的な期待である。

EU諸国とウクライナは、ロシアには軍事力がなく、指揮官には複雑な作戦を調整するために必要な通信手段がなく、兵士には訓練と覇気がないと考えていたため、大きな間違いを犯した。こうした西側の誤算が、ウクライナから多くのNATO製の戦車を奪われるという屈辱的な事態を招いた。

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