ショイグ露国防相 米国のウクライナへクラスター爆弾供与への報復を明言
https://sputniknews.jp/20230712/16511966.html
2023年7月12日, 02:14 (更新: 2023年7月12日, 02:20)
ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は、米国がウクライナへクラスター爆弾を供与した場合、ロシア軍は報復として同様の手段を使用せざるを得ないとする声明を表した。
ショイグ露国防相の声明の主旨:
米国によるウクライナへのクラスター爆弾の供給で紛争は長期化する。
ロシアは、クラスター爆弾が民間人に与える脅威を認識している。ゆえに特別作戦での使用をこれまで控えてきた。現在も控えている。
米国がウクライナにクラスター爆弾を供給した場合、ロシア軍は報復としてウクライナ軍に対し、同様の手段を使わざるを得ない。
ロシアはクラスター爆弾を軍備しており、それは米国製の爆弾よりはるかに効果的である。
ショイグ露国防相はウクライナの反攻についても次のように語っている。
敵はいずれの方向においても目標を達成できなかった。
反攻開始以来、ウクライナ軍が出した損失は、軍人2万6000人以上、各種兵器3000基以上にのぼる。
ウクライナ軍用機21機、ヘリコプター5機、戦車レオパルト17両、M2ブラッドレー歩兵戦闘車12両をはじめとする戦車、装甲車両1244両が破壊された。
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一方で治癒し、他方で傷つける ラオスで不発弾処理の元軍人、米クラスター爆弾供与の矛盾を斬る
2023年7月11日, 20:20 (更新: 2023年7月11日, 22:19)
米国はインドシナ戦争の教訓を忘れ、ウクライナへのクラスター爆弾供与を決定した。60年前に米国が投下したクラスター爆弾の傷跡が今なお残るラオスで、不発弾処理を担う国際プログラムの参加者が、スプートニクに対して心境を明かした。
米国政府は7日、ウクライナにクラスター爆弾を供与すると発表した。米国、ウクライナ、ロシアはいずれもクラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)の締結国ではないが、殺傷能力が高く、民間人に大きな危険をもたらすこの爆弾を米国が供与することは、紛争のエスカレーションにつながる。露外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米国は「ロシアとウクライナの子どもたちを含む、爆発で死亡した人々に対する責任を持つことになる」と声明を発表している。
元軍人で、退役後の1990年代、2000年代にラオスの不発弾処理に携わってきた「英語圏の国」出身のマイケル氏は、スプートニクに対し、次のように話す。
「米国のウクライナへのクラスター爆弾供与は、明白に米国のダブルスタンダードだる。米国はラオスの不発弾処理プログラムに対し、年間数百万ドルの資金や人員、装備などの支援をしている。その一方で、ウクライナへのクラスター爆弾の供与を決定した。」
マイケル氏はラオスで、米国からのボランティアと協力して不発弾処理にあたった。彼らは米国が過去のラオス侵略でもたらした損害を、不発弾処理で少しでも償いたいと話していた。なかには、ラオスを空爆した元パイロットや、ベトナム戦争の経験者もいた。
マイケル氏は次のように締めくくっている。
「米国は国家レベルでインドシナ戦争の教訓を忘れ、ラオスへの不発弾処理は惰性で続けている。ウクライナにクラスター爆弾を供与すれば、ウクライナの大地がラオスと同じように、今後60年かそれ以上にわたって危険ゾーンになる。」
インドシナ戦争とは1960〜70年代に東南アジアで行われた一連の紛争。ベトナム戦争のほか、カンボジア内戦、ラオス内戦などをまとめて「第二次インドシナ戦争」とも呼ばれる。米国は反共勢力を支援したが敗北した。
ラオス内戦で米軍はクラスター爆弾を大量に投下し、散開した計2億7000万発の子弾のうち、8000万発が不発弾として残った。スプートニクが不発弾処理に関するラオス政府の報告書を調査したところによると、内戦から約60年間で、不発弾によって3万人以上が死亡、2万人以上が負傷した。
毎年行われている報告によると、残存不発弾による死傷例は、政府による不発弾処理プログラムが始まった1994年以降、ラオス全18州中9州で減少している。それでも尚、2018〜2022年には毎年23人から25人が被害を受けている。
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ブリンケン;米国のクラスター爆弾がなければウクライナは無防備になる
2023年7月12日水曜日 - 午前07時25分
アントニー・ブリンケン国務長官は、リトアニアで開催中のNATOサミットで、ウクライナはクラスター爆弾がなければ「無防備」になってしまうため、ワシントンにはクラスター爆弾で武装する以外に選択肢がなかったというメッセージを宣伝している。
彼はMSNBCの『アンドレア・ミッチェル・リポート』のインタビューに答え、ウクライナが備蓄しているクラスター爆弾と大砲は底をつき、使い果たしたと主張した。
「クラスター爆弾ではなく、単体爆弾の備蓄は、世界各地とウクライナで底をつき、枯渇した。」とブリンケンは話した。
「クラスター弾を彼らに与えるという選択は難しいが必要だった。我々がそれをしなければ、彼らが弾薬を使い果たしてしまう。弾薬が尽きれば、彼らは無防備になる。」
ブリンケンは、ロシアはすでにもっとひどいことをしているので、人権や戦争犯罪の問題がよく知られているにもかかわらず、クラスター爆弾は許されるというホワイトハウスの主張を続けた。
ミッチェルは、アメリカは120カ国以上から禁止されている爆弾の運搬において道徳的優位を譲っているのか、と質問した。「私が話した同盟国はみな、我々がなぜこのようなことをするのか、その理由を理解している。」とブリンケンは主張した。
NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長も同じ論理を展開している。
「我々は残忍な戦争に直面している。毎日死傷者が出ている。クラスター弾が双方によって使用されている。」とストルテンベルグ事務総長は数日前に述べた。「ロシアは他国を侵略するためにクラスター弾を使用した。ウクライナは自国を守るためにクラスター弾を使用している。」
ヨーロッパの同盟国の多くは、この問題に関してアメリカと対立し、非難している。ウクライナは長い間、ベルリンはロシアの侵攻に対して弱腰で躊躇していると非難してきた。
ブリンケンの論法から明らかなように、ワシントンはすでに何十億ドルもの武器が出荷されているにもかかわらず、新たなエスカレーションの決断を生死にかかわる問題として位置づけている。すべての瞬間が「ヒトラーとの対決」だ。
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