2023年7月13日木曜日

門外漢の考察:ふたたびNATO、そして祖国日本

ティモフェイ・ボルダチョフさんの「米国がウクライナのNATO加盟を認めない理由」に、鋭い指摘が書いてあった。以下引用:

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東欧やバルト諸国の政権は、ワシントンの管理下に置かれなければ政権が長続きしない。フィンランドがNATOに加盟したのは、現地のエリートたちがもはや自力で権力を維持する自信をなくしたからだ。

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ユーラシアの東端を見てみよう。朝鮮半島は、中国にガツンと言われない限り、国内がまとまることはなかった。隣人の大国が介入するまで、論争はいつまでも続く。北朝鮮は金王朝の独裁で我が道を行く。南朝鮮は民主主義だから我が道を決められない。

朝鮮半島は、中国とロシアの2大国と国境を接しているに過ぎない。欧州の場合、はるかにややこしい。欧州外交の定理である「隣人と仲良くしないが、ひとつ向こうと握手する」という手法ひとつとっても、国内で圧倒的なコンセンサスを得られない。

島国である日本も、他人事ではない。アメリカに「ロシアと喧嘩するぞ」とガツンと言われたら、NHKは情報統制をはじめ、政府は軍事費を増やすために増税する。日本も朝鮮半島も、日米安保条約やNATOの前では、民主主義なんてどうでもよくなる。

欧州も、大西洋の向こうの巨大な島国の王様にガツンと言われることで、国内の百花斉放を抑え込む。大王が弱くなったら?欧州は30年戦争を繰り返すのか。

我々日本人にとって参考になるのは、ベトナムだと思う。一千年のあいだ中国に支配されたが、自分らの言語と文化を失わなかった。あれだけの方言差と文化格差がありながら、言語までも戦略的に変化させ、諸民族を率いて独立を守った。中国と戦いつつ良いところを取り入れ、フランスと戦いつつ良いところを取り入れ、アメリカと戦いつつ良いところを取り入れた。で、大概の戦いに勝った。外交は変幻自在だが、筋は通っている。

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