クレードル：イラク、年内に現金取引の完全脱ドルへ

https://www.zerohedge.com/markets/iraq-fully-de-dollarize-cash-transactions-years-end

2023年10月6日金曜日 - 午前06時00分

The Cradle 経由

イラク中央銀行（CBI）のマゼン・アーメド投資・送金局長によると、イラク政府は2024年1月1日から、米ドルでの現金引き出しと取引を全面的に禁止する。

CBIの担当者によれば、2023年末までにドルを銀行に預けた人は、来年もドルでこれらの資金を引き出すことができる。2024年に預け入れたドルは、公定レート1,320ディナールの現地通貨でのみ利用可能となる。

「送金しますか？送金します。ドル建てのカードが欲しい？どうぞ、イラク国内では公定レートでカードが使えますし、現金を引き出したいなら、ディナールの公定レートで引き出すことができる......現金ドルの話は質問されたくない。」とアーメッド氏はロイターに語った。

彼はこの動きは、イラクがニューヨーク連邦準備制度理事会から半月に一度の貨物便で毎年現金で輸入している100億ドルの約50パーセントの「不正使用を根絶する」ためのもと主張した。

アメリカの銀行が保有する1000億ドル以上の準備金により、バグダッドは経済が破綻しないようアメリカ政府高官の好意に大きく依存している。さらに、2003年以来、イラクの石油収入はすべてアメリカ連邦準備制度理事会（FRB）の口座に支払われ、ワシントンがイラク経済をコントロールし、イラク政府に圧力をかけることを可能にしている。

木曜日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙（WSJ）は、米政府高官が先月、イラクの石油販売収入から10億ドルの現金をイラクに送金することを拒否したと報じた。

「米国が先月イラクの最初の訴えを拒否した後、先週（CBIは）正式な要請書を提出した。

この動きは、イラク政府高官を怒らせたと伝えられている。イラク政府高官は、ホワイトハウスからの最近の制限の後、イラクの手元資金を保護するために石油収入へのアクセスが必要だと述べている。

米国財務省当局者はCBI当局者に対し、「大量の追加輸送を送ることは、イラクの米国紙幣の使用を減らし、より追跡しやすい電子取引を優先させるというワシントンの目標に反する。」と述べた。

米国が1000億ドル以上の外貨準備を人質に取っているため、ワシントンはイラク経済と銀行システムに対して大きな影響力を持っている。7月、米財務省はイラクの民間銀行14行を制裁した。イラクの民間銀行は、ワシントンが制裁によって経済を窒息させようとしているイランへの米ドル送金を促進しているとして非難した。この結果、イラクにある72の銀行のうち3分の1近くがドル建て取引を禁止された。

2022年、イラクの中央銀行はアメリカの圧力により、ドルがイランに渡らないよう厳しい規制を実施した。ドル送金を希望する銀行の顧客は、オンライン・プラットフォームを通じて申請し、送金が承認される前に最終受取人に関する詳細な情報を提供しなければならない。

イラクの下院議員で財務委員会のメンバーであるフセイン・ムアネスは、5月の独占インタビューでこう語っている： 「イラクはこれまでも、そしてこれからも、米ドルの奴隷だ......どの国の経済力も、その国の通貨の強さにかかっている。」

「イラクが経済的に米国に支配されていることは明らかであり、わが国政府は自国の通貨を真に管理することも、利用することもできない......特にドルが各国に制裁を科す道具となっている以上、ドルの覇権から脱却することが極めて重要だと考えている。今こそイラクは自国通貨に依存すべき時だ」と付け加えた。