2023年12月27日水曜日

フランス海軍、紅海で船を放棄 フィリピン海軍は中国ドラゴンを突く

https://strategic-culture.su/news/2023/12/26/french-navy-abandons-ship-in-red-sea-as-philippines-navy-pokes-chinese-dragon/

デクラン・ヘイズ 2023年12月26日

NATOが紅海を船団で通過するという私の記事が掲載されるやいなや、フランス海軍はその計画を頓挫させた。フランスが自国と同盟国の艦船をフーシ派に護送し始めた今、イエメン沿岸に全海軍の15%という途方もない数の艦船を配備しているアメリカは次に何ができるのか。

今のところ、彼らはほとんど何もしていない。アメリカ船籍の貨物船は紅海の両端に停泊しており、フーシの試練に立ち向かうのか、それとも尻尾を巻いて逃げるのか、迷っている。ロシアの船が淡々と航行する中、中国の第45護衛隊はジブチの基地に座り、北京に無線で観測結果を報告している。

アメリカ軍がフーシ派をコントロールできず、停泊している船が海賊の危険にさらされるのであれば、世界の海運の25%を担う南シナ海で、同じ敵国である中国に勝てる見込みはあるのか?

台湾、韓国、日本、ベトナム、フィリピンが真剣に考えなければならない。フランスがアメリカの第5艦隊からそっと逃げようとしているように、東アジアや東南アジアの国も、アンクル・サムから距離を置かなければならない。アメリカ軍がイエメンを沈黙に追い込む可能性はあるかもしれないが、数十年前から海軍資源を増強してきた中国について、その可能性はまったくない。

中国は現在、新造艦の50%以上を建造しており、漁業民兵によって増強されれば、少なくとも紙の上では恐ろしい敵となる。

アメリカの計画が実現した場合、日露戦争や真珠湾攻撃から綿密な計画の実績がある(韓国や)日本が、中国の港や飛行場、重要なインフラにかなりの損害を与えることは間違いない。中国は恐ろしい報復をする。これらの国々にとって賢明な行動は、フランスを見習い、アンクル・サムの毒入り聖杯からそっと遠ざかることだ。

韓国と日本は大人にならなければならない。いつまでもアジア版ドイツの模造品で、アメリカンピーターパンの世界に住み、アメリカのために自滅するような国であってはならない。ドイツはもう救いようがないので、ここではほんの少ししか触れないが、アジアは希望を持って生きていかなければならない。

フィリピンは、軍隊がぼろぼろで、南部ではアメリカISISの攻撃を受けている。中国は別の問題だ。アメリカがフィリピンを中国との紛争に追い込んでいるのは、犯罪的だ。

セーシェルの沿岸警備隊は、アメリカの紅海艦隊の重要な一部である。スリランカ、中国、インド、ポルトガルなどから寄贈されたスクラッチ海軍を持つセーシェルは馬鹿にされやすいが、ソマリアの海賊と戦う上で重要な役割を果たしている。アフリカの最小国を、アラブの最前線に押し出すことは、アメリカ的な皮肉が込められている。ロシアと最後のウクライナ人まで戦ったアメリカは、今度はフーシ派と最後のセーシェル人まで、そして中国と最後のフィリピン人まで戦う。少なくともアメリカは一貫している。ベトナムは異なるケースであり、アジアに何の用もないアメリカと同盟を結ぶことをベトナムに強要しているのは中国の傲慢さであある。

フィリピンなどASEAN諸国の独立を保証するためにアメリカの第7艦隊が不可欠なのは、まさにそのような中国の傲慢さのためだ。これらの国々は現在、アメリカの助けなしに、中国の侵攻に耐えることはおろか、自国の潜在能力を最大限に発揮することも望めない。

なぜ東南アジアで中国に対する反感がこれほどまでに強いのか、なぜ東南アジアやベトナム、韓国では中国に対するポグロムが日常茶飯事なのか、なぜこの地域を大きく迂回するいわゆる一帯一路(the Belt and Road)構想が不信感を持たれているのか、マニラの派手で豪華な中国墓地に数分立ってみるだけで理解できる。

中国は、ライバルのアメリカとともに、主権国家の国益を尊重することを学ぶべきである。中国は日本やASEAN諸国と争っている海で、重商主義と新重商主義の両方を実践している。中国はフィリピンの主要な島々から見えるところに軍事基地を持っており、捕食者のイスラエル人のように、中国のおべっか使いの帝国主義的な地図製作者が数千年前に描いたとされる怪しげな地図によって、欲しいものには所有する権利があると主張している。中国にはそんな権利はないのだから、海軍をユーリンに戻すべきだ。

中国の略奪的貿易に関しては、アメリカはオランダと韓国や台湾を結びつけ、半導体産業から中国を締め出そうとしている。経済的な潮流を止めようとするのは無駄なことかもしれないが、南シナ海で巨人同士がいがみ合い、巻き添えを食うことのほうが、私にはずっと心配だ。

中国が新たなルール・ブリタニアとなり、世界の工房であると同時に公海の守護者であり所有者となることを、列強が許すわけはない。インドの軍艦がマニラに停泊し、ベトナムが再び動き出し、フィリピンが再植民地化され、オーストラリアが原子力潜水艦を装備し、少数民族の中国人がポグロムにあいやすいインドネシアで後手に回っている。

ブルッキングス研究所、カーネギー財団、ウィルソン・センター、中国、フィリピン、CIAの憲法権利財団、CIAの外交問題評議会、CIAの中米関係研究所、アメリカ、チェコ共和国、欧州連合、シンガポール、ニューアトラス、ミャンマー、アメリカ海軍大学校の見解を以下のリンクで見ることができる。

フィリピンと、フィリピン海軍に対する今回のようなまったく容認できない攻撃を直ちにやめるべき中国の視点から問題を説明している。

中国は、南シナ海とそれに隣接する海域は中国の湖ではないこと、東アジアや東南アジアの国々は、朝鮮半島やベトナムの古代人がそうさせられたように、決して中国の前に屈服しないし、屈服してはならない。中国はこれを受け入れなければならない。中国は、現代世界で生きるか、泥にまみれた帝国主義の過去の水たまりの中を航海するか。

アジア諸国は、かつての北の支配者たちがアメリカ人に混じって威張り散らさなくても、自分たちの皿の上で十分すぎるほど忙しい。中国が新しいアメリカになりたいのなら、海軍にそれをやらせればいい。近代的で文明的な世界に加わりたいのであれば、2024年にBRICSの議長国を務めるロシアに、東アジアや東南アジアのすべての国々と対話を始める必要性を印象づけるべきだ。米国やそのクローン諸国では流行らないかもしれないが、シンガポールの指導者、故リー・クアンユー氏のような現実主義者と顎で渡り合う方が、あらゆる相手と戦争するよりも良い。中国が、その特徴である擦れっ面をせず、フィリピンをいじめる以上のことができないのであれば、米国、日本、台湾、韓国、フランス、セーシェルが中国に投げつけるものはすべて自業自得である。

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