ロシア産肥料に依存するEU
https://www.rt.com/business/590586-eu-dependent-russian-fertilizers/
2024年 1月 13日 14:05
EUの窒素輸入量の約3分の1をロシアが占める
ノルウェーの化学メーカー、ヤラ・インターナショナルのスヴェイン・トレ・ホルセハーCEOによると、EUのロシア産肥料輸入への依存度が高まっているという。
EU圏は事実上、エネルギー依存から新たな依存--肥料依存--に置き換わりつつある、とこの最高経営責任者は今週述べた。ホルセッシャーはまた、この分野での「混乱」の可能性を警告している。
2022-23年の肥料販売キャンペーン(7-6月)において、EUへの窒素輸入総量は対前期比で34%増加した、と同メディアはユーロスタットの統計を引用し、ロシアが全体の約3分の1を占めたことも明らかにした。
尿素の輸入は53%急増し、2020年から2021年にかけての約2倍となり、国際購入量の40%がロシアからのものであった。この傾向は今シーズン中に鈍化したと報告されているが、ロシア産尿素は依然として欧州圏の総輸入量の3分の1近くを占めている。
「ヨーロッパは、実に短期間でロシアへのエネルギー依存を減らすことができたが、家庭と産業の両方にとって、莫大なコストがかかっている」とホルセザー氏は述べ、この地域が「寝ぼけてエネルギーとまったく同じことを肥料に関して繰り返す」可能性があるとの懸念を示した。
欧州産の肥料をロシアやその他の地域産の肥料で代用することで、EUは二酸化炭素排出量のはるかに多い製品を手に入れることになり、環境への影響を悪化させるとも述べた。
欧州理事会のラトビア代表団は、1月23日に予定されている次回のEU農相会議で、「輸入ロシア産農産物に対する制裁措置」について討議するよう要請したと報じられている。
ユーロスタットによると、EU加盟国へのロシアの窒素肥料供給量は、2023年1月から9月までに前年同期比7.6%増の180万トンに達した。9月だけでも輸出量は10%増の29万7200トンに急増した。
ドイツによるロシア産窒素肥料の輸入は、昨年1〜9月の3倍以上の42万6,300トン、ポーランドによる購入はほぼ倍の25万7,700トンだった。フランスは18.1%増の36万2400トン、オランダは17.7%増の16万3100トンとなった。この4カ国はEUへの窒素肥料輸出の3分の2を占め、そのうちドイツはほぼ4分の1(23.9%)である。
これまでのところ、EU圏はロシアからの窒素肥料の供給に制限を課していない。このセクターに直接影響を与えた唯一の措置は、2022年7月10日から2023年7月9日まで有効だった塩化カリウムとカリウムを含む複合肥料のEU輸入割当である。
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