2024年5月21日火曜日

銀行のロシア撤退を急がせるECB

https://www.rt.com/business/597899-ecb-rushing-banks-quit-russia/

2024年5月20日 11:31

金融機関は、米国の制裁措置への懸念から、早ければ6月にも規制当局に出口戦略を提示する必要があると報じられている。

フィナンシャル・タイムズ紙が、この問題に詳しい複数の関係者の話として報じた。

フランクフルトを拠点とする規制当局は、早ければ来月にも、ロシアでの事業に対する措置計画を求める書簡を金融機関に送った。 

オーストリアのライファイゼン・バンク・インターナショナル(RBI)、イタリアのウニクレディト、オランダの金融機関ING、ドイツのコメルツ銀行とドイツ銀行、ハンガリーのOTP銀行、イタリアのインテサ・サンパオロ、スウェーデンのSEBなど、EUの銀行の多くが、ウクライナ紛争で西側諸国が制裁を科したにもかかわらず、ロシア市場で存在感を示している。 

今月初め、ロイターは、ロシアで30年以上営業しているウニクレディトとRBIが最近、アメリカの金融当局の監視下に置かれていると報じた。後者はアメリカの金融システムから切り離されるという脅迫に直面していると報じられている。   

先週、ウィーンを拠点とするRBIは、ロシアの資産をEUの資産と交換する取引を断念した。この合意には、制裁の対象となったロシアの大富豪オレグ・デリパスカの保有資産が含まれる予定だったが、米国当局の圧力により失敗に終わった。  

ワシントンの干渉により、ライファイゼンや他の銀行が取り締まりの対象となり、欧州連合全体の銀行システムが深刻なダメージを受ける危険性があるとの懸念がEUの規制当局に高まっている、とECBの立場に詳しい人物がFT紙に語った。 

米国の介入に対するECBの対応は、欧州の米国への依存度の高さを示している。我々は、欧州企業に関わる判断において、リーダーであるよりもフォロワーである。 

FTの情報筋によれば、規制当局の注意書きは、各銀行のロシアからの撤退の進み具合や、金融機関のロシアでのエクスポージャーの大きさによって、異なる厳しさで作成されているという。 

FT紙が4月に報じたところによると、EUの銀行がロシアで得た利益の合計は昨年30億ドル(約32億円)を超え、2021年と比較して3倍に急増した。利益の増加により、銀行がロシアに支払う税金は、2021年の2億ドルから約8億ドル(8億5700万ドル)に増加した、と同紙は計算している。

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