危機に瀕した米帝国は核の炎で世界を崩壊させようとしている
2024年9月6日
米国は自らをゼロサムで定義している。その国家神話、ちょっとだけとんでもない傲慢さを甘んじて受け入れよう。自由世界の不可欠なリーダーで、民主主義の美徳の模範で、世界がかつて見たこともないほど強力で慈悲深い軍事力を有している。
ありがたいことに、多くのまともなアメリカ市民は、これがプロパガンダのたわごとであることを知っている。それでもなお、米国の政治家階級と自己満足に浸ったマスメディアは、米国を世界最高の単一大国とみなしている。他のすべての国は、この完璧な覇権国家に敬意を払わなければならない。
そこに致命的な矛盾がある。このどうしようもない定義は、自国の特権を正当化するために不可欠である。米国は平和的な多国間関係に不可欠な平等や相互尊重を容認しない。米国は、何が何でもトップの犬でなければならない。それが帝国主義の定義である。ありもしない美辞麗句、要するにプロパガンダで隠されている。いわゆる同盟国とは、アメリカの世界的野心を増大させるための従順な役人にすぎない。
現実の世界が米国の神話と一致しないとき、結果的に避けられない存立危機事態が発生する。ゼロサム的な、すべてを支配する覇権国の要求は達成できない。この状況において、覇権国はバーで酒を断られた酔っぱらいのように振る舞う。騒乱と暴力は避けられない。
アメリカのナルシシズムは、アメリカが帝国であることを否定する。権力は温和で、雄大であるかのように装うことを好む。虚栄心は脇に置いておこう。アメリカは帝国であり、経済的、政治的権益を銃で強制するために、世界中に軍事駐屯地を点在させている。248年の歴史の中で、アメリカほど多くの戦争を行った国はない。
基軸通貨ドルで、同盟国を金融レバレッジで搾取することも、他国の資源に対する強制と新植民地支配のメカニズムである。
アメリカの見せかけと絶対的権力への妄想は、悲惨な結末を迎えようとしている。帝国は分裂し、破綻しつつある。それは、危険な存亡の危機をもたらす。
墜落の兆候はいくらでもある。今週ロシアの極東で開催される東方経済フォーラムは、経済発展の原動力がユーラシアと南半球にある多極化した世界が出現しつつあることを証明する。米国とその西側同盟国は、もはやかつてのような経済大国ではない。世界経済の少数派である欧米の支配からの地殻変動は、より公正で平和な国際秩序にとって歓迎すべき方向性である。
世界の大半の国々は、西側からロシアへの制裁を要求されても、小馬鹿にしたように無視してきた。日々、西側の道徳的権威は失われる。その思い込みは、新植民地主義者の驕りだった。世界はますます、西側の皇帝に服はないと知る。見えてくるのは、米国と西欧諸国が利己的な目的のために地球上の他の国々を搾取し、虐待しているという醜い真実である。だからこそ今週、ロシアが間近に迫ったアメリカ大統領選挙に介入しているという口実のもと、アメリカはロシアのメディアに対する制裁を強化した。国家に対する大規模な干渉と妨害行為において比類なきアメリカの偽善は、世界中に明白である。ロシアのメディアやアメリカの独立系メディアへの攻撃は、ロシアの干渉疑惑についてではない。米国の支配者たちが、その卑劣な二枚舌と無法ぶりについて世界中で認識が高まるのを防ごうとしている。米国と西側当局は取り返しのつかないほど、無価値な見栄をさらけ出した。
ガザでのイスラエルによる大量虐殺は、欧米の権力の極悪非道な実態を露呈した。
米国とその西側諸国の属国が、自分たちの目的と欲望を押し通すために、条件を指示し、軍事力と財政力を行使できた時代があった。米国主導の西側帝国主義枢軸の致命的な構造的弱点の兆候である。
アメリカとヨーロッパの手下たちは、経済制裁でロシアを服従させることができると考えた。経済戦争は大失敗。ロシア経済は、ユーラシアとグローバル・サウス(南半球)の新市場とともに力強く前進している。孤立し、弱体化しているのはロシアではない。逆説的だが、自らの策略によって苦しんでいるのはアメリカとヨーロッパ経済である。特にヨーロッパは哀れである。欧州連合(EU)の反逆的な政治指導者たちは、ロシアに対する敵意というアメリカのアジェンダに忠実に従った。エネルギーコストの高騰により、ドイツのフォルクスワーゲンが操業停止に追い込まれるという今週の報道は、アメリカ帝国主義の忠実な共犯者としてのヨーロッパの破滅的な運命を象徴している。
歴史的失敗のもうひとつの兆候は、ウクライナにおける米国主導の対ロシア代理戦争の惨事である。ウクライナは、第2次世界大戦後ヨーロッパで最大の戦争となったことで破壊された。NATOの計画によって4週間前に始まったクルスク攻勢で行き詰まった。今週のキエフ政権の混乱した再編成は、ドンバス地域におけるウクライナの防衛が急速に崩壊していることと同様に、絶望を物語っている。
ウクライナでの代理戦争を通じてロシアに戦略的敗北を与えようというアメリカやヨーロッパの考えは、今やアメリカ帝国支配者の口の中で苦い灰となった。
今週、バイデン政権が代理戦争のさらなる無謀なエスカレーションを検討しているという報道があった。ワシントンは、ネオナチ・キエフ政権に長距離ミサイルJASSMを承認する。、航空機から発射されるこのステルス巡航ミサイルは、ウクライナ領空からモスクワを攻撃できる射程距離を持っている。アメリカとNATOのエスカレーションのはしごは上がり続けている。以前、NATO列強はHIMARS、ATACMS、ストームシャドウ、SCALP巡航ミサイルとF-16戦闘機を承認した。
ワシントンがJASSMを許可すれば、全面戦争への最後の藁となる。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は今週、NATO列強はロシアの核ドクトリンを知っており、したがってロシアのレッドラインに干渉すべきではないと警告した。
プーチン大統領のドミトリー・ペスコフ報道官は、ロシアはアメリカのエスカレーションに限界はないと見ている。プーチンが東方経済フォーラムで演説し、アメリカの大統領候補選びを無関係だと皮肉ったのもそれだ。ホワイトハウスに誰がいるかなんて関係ない。アメリカ帝国はクラッシュモードだ。ロシア(と中国)に対する無謀さは、存亡の危機が壁に突き当たり、すべてを焼き尽くそうとする精神病の火病患者の症状である。
世界は崖っぷちに立たされている。ロシアと中国の強大な火力だけが、アメリカの侵略犯罪に直面して平和を保っている。ニューヨーク・タイムズ、ガーディアン、CNN、BBCなどでは書かれていない。それだけ西側メディアは洗脳されている。そのようなメディアは、崇高とされる米英がナチス・ドイツを打ち負かしたにもかかわらず、今日ではロシアに対してナチスのスポンサーになっているという明白な矛盾にあえて触れようとしない。矛盾している裏の真実は、これらの西側帝国が1930年代、ソ連を征服する目的でナチス・ドイツの建設を密かに助けたということである。ソ連を破壊する計画が破綻したとき、彼らは最終的にその戦争に参加し、ナチスの代理人を無力化せざるを得なかった。
第2次世界大戦から80年を経て、西側帝国主義の頂点が再び現存している。米国のサイコパス支配者と欧米帝国主義の代理人たちが、世界的な核の大惨事を引き起こすことなく、武装解除し、敗北することができれば、皮肉なことに、より良い、より公平でより平和な世界が到来する。それこそが、米国主導の西側帝国主義という世界的な病に対する究極の非難だ。
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