マイケル・ハドソン、トランプのMAGA経済を語る
https://michael-hudson.com/2026/07/the-k-shaped-collapse-of-the-us-economy/
The K-Shaped Collapse of the US Economy
2026年7月15日。
ラディカ・デサイ:
はいどうも、第80回Geopolitical Economy Hourへようこそやで。これは社会主義かつ反帝国主義の立場から、めまぐるしく変わる政治経済・地政学経済を照らし出す番組やねん。うちはラディカ・デサイ、今見てもろてるのは「Radhika Desai, Geopolitical Economist」や。今日のGeopolitical Economy Hourは隔週恒例のやつで、マイケル・ハドソンと一緒にやるで。ようこそ、マイケル。
マイケル・ハドソン:
また戻ってこれて嬉しいわ!
ラディカ・デサイ:
ええな、マイケル。今日はトランプ政権下のアメリカ経済について話すことに決めたんや。まあもちろん、トランプは経済の話から世間の注目を逸らそうと全力尽くしとるやんか。戦争のエスカレーションやらいろんな外交上のトリックやらを続けとって、他国のリーダーをこき下ろしたり、とにかく自分を大々的に見せようとしとる。今回のイラン攻撃もその一環やねん。あの無茶苦茶な賭けもそうやで、通過する船全部に20%課すとか言うて、その見返りにホルムズ海峡の守護者になるんやとか言うてるんやから。イランが船を通さんかったら、いったいどうやって20%を徴収するんや?ホルムズ海峡の守護者にどうやってなれるっちゅうねん?
イランが完全にあそこを牛耳っとるんやから。まあとにかく、こういうトリック全部、アメリカ経済の実態っちゅう最大の話題から目を逸らすためのもんやねん。彼の非道で大量虐殺的な振る舞いにもかかわらず、アメリカ経済の話題は絶対に消えへん。世界は中間選挙前の夏に向けて落ち着きつつあって、アメリカ経済の評価が次々出てきとる。今日はそれについて話すで。アメリカの有権者は自分の経済状況で投票するわけやけど、その経済状況が全然ようない。マイケル、あんたの視点から見た見出しは何や?
マイケル・ハドソン:
そうやな、見出しはまさに今のアメリカ経済がドナルド・トランプそのものやっちゅうことやねん。今あんたが指摘した通り、一番大きいのはイランとの戦争を彼がエスカレートさせとることや。事態を巻き戻すどころか、イランを爆撃しとる。イランはもう後戻りできん反応をしてもうた。ホルムズ海峡だけやなく紅海の貿易も止めてもうたし、イエメン側の支援も受けて、バーレーンの港も爆撃しとるんや。石油貿易が止まるのはもう確実で、それが世界経済全体に影響して、うちの見立てでは1930年代並みの深刻な不況に突入することになるで。それがアメリカ経済っちゅうもんや。
うちらにできるのは、それがどう起こってるかを説明することやな。アメリカ経済って一体何なんや?実際の生活水準や実質賃金、大多数の人々の繁栄がまったく増えてへんのに、金融的な富だけがどでかく膨らんできたんや。この金融的な富は全部信用(クレジット)に基づいとる。企業は利益を増やしてへん。株式市場を牽引しとるのはコンピュータ関連の7つのAI企業やねんけど、AIは利益を出してへんのや。全部投機や。これから拡大していって、みんながAIを使うようになるから巨大市場ができるっちゅう話やけど、この市場は全部コンピュータチップに依存しとって、そのチップはエネルギーで動くんや。エネルギー価格がえらい上がっていくのは目に見えとるし、それは電気代も上がるっちゅうことやねん。石油戦争が経済の話でなんでそんな重要なんか、ちょっと説明させてもらうで。
ラディカ・デサイ:
マイケル、続ける前にこれをシェアさせてな。あんたが言うてるのはFinancial Timesの記事で、アダム・トゥーズが、財務省証券ベースのドルから利益ベースのドルへ移行しつつあると言うてる話やろ。ある意味これはうちがずっと言うてきたことやねん。ここ四半世紀以上、米ドルを支えてきたのは米国債の購入やなくて、アメリカが資産バブルを膨らませ続けることで生まれる利益への期待やねんな。ドットコムバブルにしても、住宅・信用バブルにしても、今の「エブリシング・バブル」にしてもや。トゥーズの記事の問題はただ一つ、彼はその利益がもう実現したかのように語っとるとこや。実際は利益への「期待」に過ぎんし、バブルが弾けるたびにうちらは見てきたやろ……あ、ごめん話の腰折って、続けて。
マイケル・ハドソン:
それがどう機能するか説明したいわ。うちの『Super Imperialism』の中心的な前提は、1971年にアメリカが金本位制から離脱した後、国際収支赤字の主な原因である軍事支出が全部外国に流れていったっちゅうことやねん。受け取った側はそのドルを中央銀行に渡して、中央銀行はそれで財務省証券を買うてた。ここ数年で起こったのは、各国銀行が財務省証券を買わんようになったことや。国際準備金の増加は、財務省証券やなくて主に金の購入という形を取るようになったんや。それでもなお米ドルは強いままやねん。
何が起こったかっちゅうと、こういうドルを受け取っとる民間セクターが、あんたとうちが話してきたようにそれを政府に回して財務省証券に再投資するんやなくて、アメリカの株式市場に注ぎ込んだんや。それで何が起こったか?価格が吊り上がって、連邦準備制度が銀行システムを支えて巨大な資産価格インフレを作ってきた波に乗っかったんやな。オバマが始めたゼロ金利政策から始まってな。この金融的な富を生み出してきたもの、投資家に何兆ドルも稼がせてきたもんは、利益やない。低金利――日本の低金利も含めて――で借りて米国証券を買い、株価を吊り上げて、巨大な信用のオーバーヘッドを作り出す能力やねん。せやから、これは利益バブルやない。ポンジ・スキーム式のキャピタルゲインバブルやねん。信用創造バブルやで。
問題は、株買い戻しプログラムや配当支払いを支える利益がなくなったときにどうなるかっちゅうことや。この配当や買い戻しがあったからこそ、借り手は株価を吊り上げるために背負った借金を維持できとったんやからな。もし信用がここで巻き戻されたら――2週間前に話したけど、ウォーシュとベセントが連邦準備制度のバランスシートを縮小したがっとる、この数年流動性供給のために買うてきた連邦準備制度の債券を売り始めようとしてるっちゅう話や――経済の流動性は大きく削がれる。それでもうポンジ・スキームみたいになってまう。
ポンジ・スキームっちゅうのは、投資家に払い戻す収益を作るために、もっともっと多くの人が参加せなあかんもんやねん。金利が上がったら、株式市場を支えるための資金再循環はもう起こらへんし、大きな評価損が発生する。そうなったら株価が下がり始める。エネルギー価格も食料価格も事業コストも上がって、企業は倒産していくで。
Financial Timesや主要ビジネスサイトは、本当の問題はプライベート・エクイティやと言うとる。銀行システムから金を借りて企業を買収して、今やその企業の中には損失を出して、高い原油価格・高いエネルギー価格・高い電気代のせいで採算が合わんようになって操業を停止するところが出てくる。操業を止めたら、背負った借金を返済できんようになって、2008~2009年に人々が予想してたような雪だるま式の崩壊が起こるわけや。あの時はオバマが銀行救済を決めて、バブルを維持するために数十年にわたる資産価格インフレを続けて銀行システムを救ったんやからな。今話してるのは、石油戦争によって引き起こされたダイナミクス、エネルギー価格の上昇、供給が追いつかんAIの電力需要のことやで。
これまでの「ホピウム(希望的観測)」は全部蒸発してもうて、結果として何度も話してきた深刻な不況が起こることになるんや。それでも株式市場は何事もないかのようにのんびり進んどる。うちらが言いたいのは、こういう変化は不可逆的やっちゅうことやねん。負債で膨らんだ経済は、その負債を帳消しにせん限り元に戻せへん。どうやってそれが起こるんや?企業が破綻するんや。アメリカ経済向けの「ブレイディ・プラン」なんかありゃせん。企業がどんどん潰れていって、資本がドルから逃げていく、ドルに流れ込むんやのうてな。2009年の時とは違って、実際にエネルギーや電気、石油、化学製品の物理的な供給不足という問題に、金融的な解決策なんかあらへんのやから、世界のバランス全体がひっくり返ってまうで。これがうちらがこれから話す大転換やねん。
ラディカ・デサイ:
マイケル、めっちゃ興味深いポイントをいっぱい出してくれてるな、その通りやで。うちらはずっとこれを警告してきたんや。うちは2023年初めにGeopolitical Economy Hourを始めて以来ずっと番組続けてきてて、あんたはうちの一番の常連ゲストの一人やったし、ずっとこの話をしてきたんや。あんたの言うてることを整理させてな。まず、この危機は深刻なもんやろうけど、大恐慌ほど深刻にはならんとうちは思うで。理由は、トランプが何かええことしてるからやのうて、大恐慌の時と違って、今日は資本主義経済以外にもう一つの世界成長の中心地があるからや。中国やな。
中国はすでに世界経済に対してものすごい安定化効果を発揮しとる。一つ例を挙げるで。最悪の危機の瞬間でも、石油価格が懸念されてたほど上がらんかったっちゅうことをみんな指摘しとる。主な理由は、中国が石油価格を抑える2つのことをしてきたからや。まず、化石燃料から再生可能エネルギーへの移行を加速させて、ほとんどの国よりずっと先を行っとる。次に、まだ化石燃料に依存しとる部分についても、巨大な石油備蓄を作ってきたんやで。
もう一つ、あんたが言うてる論点やけど、1990年代、もしかしたらそれ以前からずっと、こういう貿易全部がアメリカに巨大なカジノ、ポンジ・スキームを開かせてしもたっちゅう話やろ。世界の他の国々が金を持ち込むことに依存しとって、金が入るたびにそれがバブルとなって弾けてきた。バブルを維持するために、アメリカは低金利に頼ってきたんや。うちの地政学経済についての論文や、あんたと共著したドル・クレジトクラシーに関する記事に加えて、うちはパウエルの2023年と2024年のスピーチを分析した短い論文も2本書いたんや、金融政策を正当化しとった内容についてな。うちが論じたのは、金利引き上げがインフレを抑える唯一の手段やとしたら、パウエルは必要なだけ金利を上げることができんかったっちゅうことや。もちろんそれが唯一の手段やないけど、連邦準備制度がやるのはそれしかないからな。
結果は興味深いもんになったで。1955年まで遡るチャートを見たら、青い線がフェデラルファンド実効金利で、赤い線がインフレ率や。連邦準備制度の歴史のほとんどで、1970年代を除いて、インフレ率はフェデラルファンド金利を下回っとった。せやけど2000年から始まって、フェデラルファンド金利がインフレ率を下回るケースが頻繁に見られるようになって、実質金利がマイナスになる、つまりバブルの土台となった金融緩和政策が生まれたんや。1980年代初め、ポール・ボルカーはインフレに対処するために金利をほぼ20%まで上げることを許容した。
その選択肢はもう連邦準備制度には残ってへん。インフレに対処してるように見せなあかんけど、たとえ金利を上げてもインフレ率より低いままなんや。せやからこの世紀に入って連邦準備制度はインフレにえらい寛容になってしもて、ドルの価値を食い荒らしてきたんや。あんたはさっきドルが高いと言うたけど、実際は最近までの水準と比べたら高いっちゅうだけやねん。ドル全体の傾向は、トランプ政権下では下がってきとる。トランプが2025年1月に政権に就いてから、傾向は下向きや。まあ最近少し上がったけど、金融メディアで話題になっとるのは、イラン紛争が続いとって普通なら国際危機の間はドルが上がるはずやのに、思ったほど上がってへんっちゅうことやねんな。
エコノミスト誌のチャートで、バイデン時代、オバマ2期目、トランプの1期目と2期目のドルの推移をプロットしとるのを見たら、バイデン時代はドルが上がって、オバマ時代はどっちつかずやったけど、トランプの両方の時代ではドルが下落しとる。トランプはドルを世界通貨にしたいと約束したのに、彼のやってることは全部ドルの役割を危うくしとるやんか。ドルシステムが危機に瀕しとる主な理由の一つは、日本、西欧、湾岸諸国からドルシステムに流れ込んどった資金全部がドルを支えてきたからやねん。この3つとも、その資金の別の使い道を見つけることになるやろな。全部が経済危機に直面しとって、湾岸諸国の場合は深刻な安全保障危機、ヨーロッパの場合は自分らで招いた安全保障危機や。せやからこの3つの主要な資金源からの流入がなくなって、大きな問題を引き起こすことになるで。
マイケル・ハドソン:
肝心なんは、アメリカ経済に流れ込んできたこのお金全部が何に使われてきたかっちゅうことやねん。あんたが言うた通り、それは産業化や生産手段の拡大には使われてへん、中国がやっとるようなことにはな。株や債券に使われてきたんや。あんたのチャートに関連する価格インフレも載せてほしかったわ、つまり資産価格インフレ、株や債券や不動産がどれだけ上がったかっちゅうことやな。連邦準備制度が気にしとるのはその価格やねん。消費者物価には関心がない、金融政策は消費者物価にほとんど効果あらへんからな。連邦準備制度と銀行は主に賃金労働者に商品やサービスに使わせる金を貸すわけやない、クレジットカードや学生ローン、個人債務は除いてやけど。基本的に連邦準備制度は資産を買うための信用を作り出しとるんや、商品やサービスやない。それが全てやねん。資産を買うっちゅうのは金融取引であって、消費と生産の経済の一部やないんや。
ラディカ・デサイ:
まさにそうやな、でもそのチャートはまさにそれを示してるんやで。もちろん資産価格は示してへんけど。ちょっと確認させて。連邦準備制度は資産インフレを抑えようとしてるとは絶対言わへん、資産価格インフレについては何も言わんのや。いつも消費者物価インフレに基づいて発表して、金融政策を正当化しとる。インフレは常に貨幣的現象やっちゅう考えに頼っとるから、金融緩和がインフレを引き起こして、金融引き締めがそれを抑えるっちゅう話や。せやけど消費者物価インフレが上がってきてても、連邦準備制度は対処する手立てがあらへん、トランプ風に言うたら「手札がない」っちゅうことやな。実はその金融政策はずっと資産価格を吊り上げることが目的やったからや。それがカジノを回してきた主要なメカニズムやったんや。せやから、うちら意見一致しとるな。
インフレの問題に対処できるんか?トランプはインフレを潰すと約束したやろ。彼の経済は復活して、インフレは終わって、卵の値段は下がるはずやった。実際にはインフレは粘着的なままで、彼の関税でさらに悪化して、上がり続ける恐れがある、なぜならトランプはイランでの戦争を終わらせようとせんからや、避けられへん現実、つまりイランに対する戦争に負けたっちゅう事実を認めたくないからやねん。インフレがもっと高くならん唯一の理由は、アメリカの労働者が英雄的な闘いにもかかわらず、インフレに見合うだけ賃金を上げられんかったからやで。実質賃金は下がって、せやからインフレに寄与してへんけど、その分苦しんどるわけやな。トランプはインフレでも大失敗しとる。
マイケル・ハドソン:
イラン戦争とOPEC貿易は貨幣的現象やない。ミルトン・フリードマンとシカゴ学派は、連邦準備制度の貨幣創造がインフレを引き起こすっちゅう「ジャンク経済学」を広めてきたんや。うちらが話してるのは現実のことやで、生産コスト、輸入石油のコスト、支払いの連鎖の断絶、石油不足のことや。それがインフレを引き起こしとるんやから、だからこそトランプはOPECを揺さぶって、うちらの経済に金を送り込めと言うとるわけや。あんたが言うたドルが上がってへんっちゅう話、これはめっちゃ重要やで。
トランプはドルが下がったらアメリカ産業の競争力が上がると思うとった、南半球の国々に組合を潰せ、労働コストを下げろ、失業を発生させて競争力をつけろ言うのと同じや。これもジャンク経済学やねん。ドルが下がったところで、アメリカ産業の競争力は実際には上がらへん、産業はもう国外に出ていってもうたからな。ドルが下がったら意味することは、あんたが描いたチャートに暗に示されとることが起こらんくなるっちゅうことやねん。
各国はゼロ金利政策下だけやなく、株や債券、資産価格に投資することでも稼いできたんや。それが新しい種類の裁定取引やねん。日本で1%未満で借りて米国債を4%や5%、あるいはジャンク債の高利回りで買うっちゅうやり方やなくて、日本で1%未満で借りて配当を出す株を買い、利益で自社株買いをして価格を上げて、金利が下がったら値上がりする債券を買うっちゅうやり方やな。投機やで。それが経済全体の土台になってきたんや。せやけど、実際の投資や雇用、生産能力の裏付けのない資産価格インフレはポンジ・スキームやから、そんなに長くは続かへん。突然、アメリカが中国のやってること、そしてアメリカ自身が19世紀から20世紀初頭に豊かになるためにやってきたこと――実際に生産手段に投資すること――をやってへん結果が見えてきとるわけやな。
縮小しとる経済の中で株や債券をどこまで売り続けられるんや?国際準備金は、世界経済に流れ込んどる海外軍事支出の影響でドルを買うてへん。金を買うとるか、民間セクターは中国株だけやのうて、フォルクスワーゲンやドイツ産業みたいに、NATOが欧州を脱工業化させとるから西側から逃げて、実際の工場設備を移しとる。それが大きなニュースやな。
ラディカ・デサイ:
このインフレのチャート見せるで。2016年5月まで遡っとる。コロナで大きく増えて、2023年頃に下がって、それからは比較的高止まりしとる。トランプ政権下で、ここに載っとる最新の日付は2026年5月やけど、ものすごいスパイクが起こっとる。トランプはインフレで失敗しとるな。彼はまた、アメリカ経済がかつてないほど好況になるとも約束したんや。1966年まで遡る通常のGDPの数字を見てみよか。1980年以前のGDP成長率は、それ以降と比べて全体的にかなり高かった。2025年と2026年のGDP成長率は、まだ推定値やけど、最近の低めの成長率と比べてもさらに低い。トランプは成長でも成果を出せてへんな。
マイケル・ハドソン:
GDPが増えてへんだけやなく、いわゆるGDP成長の構成要素も産業成長やないっちゅうことを視聴者に思い出してほしいわ。このいわゆるGDP成長のほとんどは、実は「生産物」ですらあらへん。金利や経済的レント(不労所得)やねん。クレジットカードの延滞料金は「金融サービスの提供」と呼ばれて、生産物として計上される。GDPのもう一つの要素として、政府が持ち家の人に「もし家賃を払うとしたらいくらか」と尋ねて、資産価格や家賃が上がるにつれて「もっと払うことになる」と答えたら、その増加分がGDPとして計上されるんや。
こんなもん全部生産物やないのに、計上されとるんは、不労所得なんかない、価値を付け加えん経済レートなんかないっちゅう神話のせいやねん。クレジットカード銀行が延滞料金を課しても、それは生産物を生み出してへん。上位1%がもっと利子やキャピタルゲインを得て、地主が不動産でもっと稼いでも、それは生産物やない、でも全部GDPに数えられとるんや。それが国民総生産っちゅう概念を形作ってきたインチキなジャンク経済学やねん。
ラディカ・デサイ:
ここに実践的な証明があるで。1980年代以降の新自由主義の下、規制緩和・金融化・脱工業化の時代やけど、製造業雇用は1980年まで高止まりしてて、そこから構造的な減少が始まって、今世紀に入って特に急激に落ち込んどる。2010年以降は少し安定した。2021年以降、コロナの落ち込みと回復のあと、また減少しとる。ここがトランプの就任、2025年1月やな。それからも減少し続けとる。
関税のいろんな小細工全部、何の成果も上げてへん。彼は製造業の仕事をもっと作ると約束したけど、実際に増えたのはヘルスケアと教育の分野だけやねん。11万3千から11万人ほどの製造業の雇用が失われた。理由として挙げられとるのは、労働コストの上昇(一部はインフレのせい、労働者が追いつけんかったにもかかわらず)、トランプの移民締め付けによる熟練労働者不足、そして政策の不確実性が続いとること、これは投資家にとって一番必要のないもんの正反対やな。トランプには真面目な政策の確実性なんかまったくあらへん。
失業率は低いけど、それは積極的に仕事を探しとる人だけを数えとるからで、仕事探しを諦めた「discouraged worker」は数えてへん。労働力参加率は2000年頃に約67%でピークを迎えて、今日では約61%まで下がっとる。トランプ就任後はさらに下がっとる。彼が真面目な経済政策を完全に茶番にしてもうて、投資も雇用創出もまともに進まんようになったんやから、人々を責めることはでけへんわな。
マイケル・ハドソン:
労働に関するこのポイントはめっちゃ重要やで。熟練労働者だけやなく、肉体労働者もそうや。ニューヨーク・タイムズにええ記事があってな、みんなが本当に欲しがっとる仕事は地下鉄の清掃員なんやと。清掃員は年収20万ドル稼げるし、配管工の平均は10万ドル超え、大学出て社会福祉士や心理士、非常勤の助教になった人らより稼いどる。去年トランプがアジアやヨーロッパの国々にアメリカへの投資を働きかけようとした時、韓国、日本、台湾は、アメリカで工場を建てられる熟練労働者が見つからんと言うたんや、教育システムがそういう産業労働向けにできてへんからな。
学生ローンを背負わんと産業労働を学びに行くことはでけへん、破産に向かうことになるからな。労働力参加率の低下について、その大部分はアメリカ人が高齢化しとるせいやけど、70歳超えても引退でけへんのやで、社会保障と年金だけでは食っていけんから、組合に入っとらん限りな、まあ組合加入率もえらい下がっとるけど、マクドナルドとかでなんか仕事を見つけなあかんのや。このチャートに示されてへんのは、非公式の労働、つまり移民のヘルスケア、在宅介護、メイド、農業労働や。ここ2ヶ月で雇用が一番伸びとる分野はヘルスケアやけど、それは強制送還された移民の穴埋めのためやねん。
今やアメリカ人はそれの分の金を払わなあかん、せやから実際の労働コストがえらい上がっとる、移民みたいにパスポートを取り上げて強制送還をちらつかせてアメリカ人を騙すことはでけへんからな。この腐りきった雇用システム全体が崩れてもうて、労働の逼迫がさらに悪化しとる。あらゆることが同時に悪くなる「パーフェクトストーム」が起こっとるわけやな。トランプはアメリカ経済を破壊してアメリカの世紀を終わらせるリストを作って、実際にそれをやり遂げたんやで。
ラディカ・デサイ:
彼が自分は史上最高の大統領やと何回も言うとることを考えたら――ワシントンもリンカーンもジェファーソンもルーズベルトも忘れて、自分こそが史上最高やって――その妄想のスケールの大きさは驚くべきもんやな。締めくくりに入ろか。うちらが示してきたことは全部悪い状況やったけど、一つだけ素晴らしいくらい好調なもんがあるんや。株式市場や。2010年からのS&P500とNASDAQのチャートやけど、これはまさにアメリカ経済が停滞期に入った時期やねん、労働力参加率は下がった、成長率は下がった、製造業は下がった、脱工業化が蔓延しとる。じゃあ何が上がっとるんや?
株式市場や。株式市場は生産的な投資を反映するはずやと思うやろけど、それはもう実体経済から完全に切り離されてもうとる。子供が手を離してもうた風船みたいなもんやな、もう何にも繋がってへんのに、ただただ上がり続けとる。同時に、消費者心理は下がっとる。トランプ政権下で、ほぼ一貫して下がり続けとるんや。これが理由やねん、みんな「K字型経済」の話をしとるやろ。ガーディアン紙の記事によると、上位10%が消費支出の半分以上を占めて、残りの90%が残りの半分を占めとる。航空会社はビジネスクラス席を増やしとる、富裕層がそれを求めるからな、一方で格安航空のスピリットは倒産してもうた。プライベートジェットや豪華ヨットの販売は急増しとる、それと同時に連邦準備制度は空腹のアメリカ人が増えとると言うとるんやで。
マクドナルドのCEOは二層化した経済に不満を漏らしてたな、低所得アメリカ人への売上は落ちとるのに、マクドナルドは「ビッグアーチバーガー」みたいなプレミアム商品を追加して、7.5ドルから13ドルもするんや。裕福なアメリカ人はギリシャやアフリカのサファリに飛ぶけど、平均的なアメリカ人は1ガロン4.26ドルのガソリン代に締め付けられて、旅行を切り詰めて借金を積み重ねとる。アメリカの消費者はガソリン価格上昇のせいで余分に520億ドルも払わされとるんや。トランプの関税もそうやけど、急騰するガソリン価格は富裕層より非富裕層をより締め付けとる、年収4万ドルの下位4分の1の層は収入の約4%をガソリンに使うとるけど、上位4分の1は1%未満やねん。これはあの恐ろしいK字型経済のほんの一部の姿に過ぎへんで。
マイケル・ハドソン:
K字型経済こそがうちらが本当に話すべきことやねん。あんたが株式市場が上がっとると言うたけど、アメリカ株の85%は人口の約10%が保有しとるんやで。
ラディカ・デサイ:
マイケル、これ見てや!このチャート!上位1%の富裕層はこの25年で10兆ドルから50兆ドル超えへと、圧倒的に大きな増加を見てきたけど、下位50%はゼロからゼロのままやで。
マイケル・ハドソン:
まさにそのポイントやねん。アメリカ経済に対するこういう外国投資家の関心全部、軍事支出のドルをアメリカに循環させ戻すこの動き全部が、下位90%やなくて1%の利益になるダイナミクスの一部やねん。アメリカへの魅力は、生産的経済向けやない、雇用や消費向けやない、バブル経済向けなんや。それがすべてやで、バブルこそが魅力なんや。トランプに何かあるんか?彼は経済を破壊しようとしてるとはうちは思わへん、ただ経済を破壊しとるジャンク経済学を信じ込んどるだけやねん。経済学の授業で教えられることに引っかかった間抜けやな。彼の解決策は関所(ボトルネック)を設置して、支配できるものを支配して、それを他国に対する切り札にすることやねん。
ベネズエラ、イラン、ロシアを石油貿易から排除できたら、うちらはそれを支配できて、好きなだけ値段をつけられる。AI革命を支配できたら、誰もコンピュータを使うのに巨額のレントを「マグニフィセント・セブン」の企業に払わんとあかんようになる。狙いはアメリカが独占経済になれるっちゅうことやねん、産業資本主義やのうて、金融的な形をした独占資本主義や。それがK字型経済の背後にあるもんやな。狙いは、生産や消費者物価やGDPや産出量やない、金融的な富にだけ焦点を当てた経済ってことやねん。人々が見とるのはそこや。あんたの家はいくらの価値があるか?あんたの不動産はいくらの価値があるか?あんたの株や債券、退職金口座はいくらの価値があるか?それが富の尺度になっとる。「どう暮らしとるんや?生活水準はどうなんや?」やなくてな。人々はそこにすり替えが起こっとることに気づいてへん。人々は経済が良くなったら自分らも良くなったと思うけど、実際は1%と10%が良くなっとるだけなんや。
ラディカ・デサイ:
あんたが「独占経済」「レンティア経済」「不労所得経済」と呼んどるもんが、まさに拡大しとるものやねんな。アメリカはまだ豊かな国やって主張する人らがおるけど、平均所得(約8万ドル)と中央値の所得(4万から5万ドル)の差がとんでもなく大きいんや。平均値はイーロン・マスクやジェフ・ベゾスみたいな連中の天文学的な収入で吊り上げられとる。結局のところ、彼らは「取る側」の経済やねんけど、「取る側」の経済は「作る側」の経済なしには存在でけへん、その「作る側」の経済が縮小しとるんやから。
それが崩壊が近づいとる理由の一つやねん。アメリカの国家政策は基本的に、アメリカの労働者からも世界中の生産者からも「取る」ことを目指しとるんやけど、世界の他の国々はますますそれを許さんようになっていくで。アメリカ国内で「作る側」の経済を縮小させることで、「取る側」の経済自体を危うくしてもうたんや。大きな崩壊が来たら、ドルシステム――アメリカが世界の他の国々から価値を吸い上げる主要な手段――も崩壊するやろな。うちら、経済の状態が中間選挙にどう影響するかっちゅう話から始めたんやったな。
一般の人々にとって経済状態がこんだけひどい以上、トランプに大きな逆風が来るのは間違いないとうちは思うで。彼は議会の支配権を失うことになるやろけど、誰の手に渡るかは謎のままや、また別の回でそれについてやってもええな。せやけど普通の人々は、トランプ自身のMAGA支持基盤も含めて、彼への信頼を失いつつあるんや。ニューヨーク・タイムズの就任日からの支持率チャートを見ると、3月以降不支持率は58%まで上がって、支持率は39%まで下がっとる。これがトランプが必死になってベネズエラ、イラン、他にもどこか知らんとこで戦争を始めた理由やねん。どの戦争も彼の支持率を好転させてへん。彼は選挙で勝つためにした約束を全部破ってもうた、普通のアメリカ人に月をあげると約束しといて、代わりに深い穴に突き落としとる。これは絶対何かしら影響を及ぼすはずやで。アメリカの民主主義をこれまで特に評価してこんかったうちやけど、もし人々が本当にトランプを拒絶したら、それはアメリカの民主主義をある程度復活させることになるやろな。
マイケル・ハドソン:
ネガティブな話で終わりたくないわ。トランプがやったことの良い反動を見てみよか。あんたが指摘した通り、民主党は死んどる、トランプの政策に対する代替案が民主党から何も出てへん。イラン戦争、対ロシア戦争、NATO、株式市場、全部彼らも賛成しとるんや、同じ連中から資金提供されとるからな。トランプの攻撃的な政策の結果――民主党もそうやけど――アメリカは世界の他の地域から自らを孤立させてもうた。他国を制裁で孤立させようとした結果、アメリカ経済自体を制裁することになって、アメリカ中心の世界秩序を終わらせることになったんや。それについてはトランプに、そして付き合った民主党にも、功績を認めてやろうやないか。
ラディカ・デサイ:
その皮肉なところで、マイケル、この番組を締めくくろうと思うで。また来てくれてほんまありがとうな。2週間後にまた会うて、同じくらい面白くて重要な別の話をしよか。それまで、ほんまおおきに。視聴者のみんなもありがとうな。気に入ってもらえたら嬉しいわ。もし気に入ったら、いいね、チャンネル登録、シェア、できたら寄付もお願いするで、ほな次回まで。またな、バイバイ。


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