ロシアが凍結されていた北朝鮮資産900万ドルを解放

https://www.zerohedge.com/geopolitical/russia-releases-9m-frozen-north-korean-assets-helping-kim-skirt-un-sanctions

金委員長の国連制裁逃れを助けた

2024年2月7日（水） - 午後01時30分

ウクライナ戦争とそれに対応するアメリカ主導の制裁を背景に、ロシアと北朝鮮の関係は深まり続けている。すでに平壌はロシアに大量のミサイルと弾薬、大砲を提供したと考えられている。

ニューヨーク・タイムズ紙が火曜日報じたところによると、金正恩がモスクワに武器を提供したことを受け、ロシア政府は凍結されていた北朝鮮の資産900万ドルを解放した。解放を承認したロシアの銀行の名前は明らかにされていないが、凍結されていた総額3000万ドルのうち900万ドルと見られている。

この動きは、過去に禁止された核兵器実験をめぐって課された国連制裁を回避するために、平壌の究極の「希望リスト」である永続的な方法と銀行との結びつきを実行に移そうとする、より広範な努力の一環であると思われる。

NYタイムズ紙は、「北朝鮮のフロント企業が最近、ロシアの別の銀行に口座を開設したと情報当局者が語っている。ほとんどの銀行が北朝鮮と取引することを禁じている国連の制裁を回避するために、モスクワが平壌を支援している可能性があるという証拠」と書いている。

北朝鮮は長年、国際的な銀行システムからほとんど完全に孤立しており、半島での米軍の軍事演習の強化に対応して最近暴れまくり、ほぼ毎週のようにミサイル発射実験を行っている。

機密情報についての議論のため匿名を条件に話した関係者によれば、新しい銀行口座はロシアと密接な関係を持つコーカサス地方の自称独立国家、南オセチアにある。

モスクワは、国連安全保障理事会の常任理事国であることから、北朝鮮をどのように支援するかについては、まだ慎重に動き、あまり図々しくならないと予想される。この点について、NYTの報道はこう述べる。

ロシアにとっては、軍事的な専門知識や核技術などを提供するよりも、金融取引の方が好都合なのかもしれない。

元国際情報機関（CIA）の北朝鮮分析官であるスー・キム氏は、両国は「今なら特典付きの友人になれるかもしれない」と言う。

9月、金正恩は極東の都市ウラジオストクでプーチン大統領と会談し、兵器や衛星施設を視察した。 

金委員長は当時、ウクライナの戦争に関連して、ロシアのNATOに対する抵抗に熱狂的な支持を示す声明を発表していた。「覇権主義、膨張、野望を追求する悪の集団を懲らしめる正義の戦いで、ロシア軍と人民が偉大な勝利を収めることを確信している」と金委員長は述べていた。