カイザーリポート 第1021回
https://www.youtube.com/watch?v=-r9ue7JVBXE
「小企業の先行き見通が向上」
昨年12月、全米小企業協会によると、大統領選直後ので小企業の先行き見通しが1980年以来最高に達したそうです。
マックス「いまや製造工場をアメリカに戻そうとしない大企業は非国民扱いだからな。製造がアメリカにもどってくればキャッシュがもどってくる。アップルもそうだ。」
記事「11月上旬だからまだみんなヒラリーが勝つと思っていたとき、アンケートに答えた人の50%が今後6ヶ月のビジネス環境は好転すると答えた。売り上げ拡大と答えた企業が20%増えて31%に。29%は投資拡大をすると答えた。」
ステイシー「どこでどう投資を拡大するのかな?」
マックス「独占資本は今まで環球競争ということで中小企業を切り捨ててきた。中小企業は金を借りにくくなり、というのもオバマのベイルアウトは銀行しか救わなかったので、中小企業やそこで働く人たちはまったく救われなかった。そういう人たちの年金は人為的なゼロ金利政策の枠に押し込まれてきた。(トランプが政権につけば)金利があがり、インフレになり、賃金があがるかもしれない。それはそれで困ったことなんだろうけど。」
ステイシー「(アメリカでは)従業員員数500人未満の会社は中小企業なんだけど、そういう企業が99%の雇用を占めている。アップル、エクソンなど巨大企業の記事がメインストリームメディアの一面を飾るけど、それはマスメディア業界の事情。そういう断絶があるよね。」
マックス「エクソンは全米どころか世界最大の政府補助受益者であり、環境への壊滅的打撃の犯人でもあるけれど、環境への補償は一銭も払っていない。(トランプ政権の登場で)エクソンが透明性をあげ、破壊された環境への補償金も払い、政府補助を受けるのをやめるというのなら話を聞いてやってもいいけれど。」
ステイシー「記事に戻ると、トランプ政権の規制緩和、税制改革、そしてインフラ投資を拡大させるという約束にもとづく楽観論が拡がっている。インフラ投資は1兆ドルっていってるけど実現可能なのかな?先週、鉄鉱石と原油価格がいきなり1日のうちに7%あがったよね。つまり楽観論だけで動いているのが現状だけど、夢から醒めたら二日酔いってなことになったらひどいよね。」
マックス「インフレもさることながら、政府統計は嘘をつけないからそうなれば賃金上昇は避けられない。賃金が上昇しなければ、整合性のない政策の弱点が露呈して生活水準が低下して壊滅的な結果になるかもしれない。マネーを賃金方面にどう循環させるのかそれが課題。」
ステイシー「それはあくまで仮定のはなしだけど、アメリカは環境規制のない国と競争しなければならないし、労働者はロボットと競争しなければならない。新政権誕生まであと数日というところでオバマ政権はトラック運転手の8割から9割は失業するだろうという予測を出した。けっきょく楽観的見通しだけで現実はどうなのか?っていうことだよね。(アリババの)ジャック・馬がトランプと会って、アリババが100万人雇用すること、そして中国の一般大衆にアメリカ製品がアクセスできるようにすると約束した。統計では小企業が増やすという雇用は1%しかないので、企業がもっと金を使い、もっと人を雇う必要があるよね。」
マックス「ジャック・馬がそういったのはライバルのアマゾンに対抗するためだから。だから一般人のアクセスをもっと拡げなきゃいけない。自由競争はいいこどだ。消費者に直接送り届けるビジネスは云々っていうのは別に話さなきゃならないことだけど、自動化の波は雇用縮小につながる。そうなるとデフレになって、政府としてはインフラ投資でインフレを作り出さなきゃならない。でも日本政府はインフレにしようとして20年間やってきてうまくいっていない。」
ステイシー「今まで小企業の希望的見通しはほぼ裏切られてきた。」
マックス「希望はことごとく打ち砕かれてきた、ということだな。」
ステイシー「(カイザーリポートはあちこちで取り上げられる存在になったので)ここでクラッシュを引き起こすような発言はだめよ。」
後半はブーム&バスト・ブログのレジーです。
レジー「市場が上げ基調なのはトランプのおかげ。でも株価が34%とか35%上がって、実際の業績がそこまで上がるのかな?上がるわけがない。規制緩和といっても一朝一夕に効果はでない。規制はそれなりの存在価値があるのだから、大企業もウォールストリートも動かないだろう。」
マックス「規制緩和をしたら銀行がレバレッジを(際限なく)かけはじめる。銀行がプロプライエタリートレード(自己勘定取引)をするといってもそれは預金者の金を投機にまわし、大損こいて政府が救済し・・というパターンになるのがオチじゃないかな。銀行にローコストマネーを用意したらぜったいに投機に走るからね、」
レジー「それは銀行だけじゃないよね。みんなカジノにいっちゃう。1975年まで規制があったので自分の金でギャンプルしていた。それから公共マネーでギャンブルの時代。金融工学の時代になって株主の金でギャンブル。負けたら退場、勝ったらボーナス。そして次のステージは預金者の金でギャンブル。レバレッジを60回とか125回かけてサイコロを振る。ファンダメンタルがそうなってしまっている。」
マックス「縮小の時代ではみな危険再配分ということを言い出した。一か八かという修羅場では富の再分配が行われるからね。でも銀行は他人のふんどしで相撲を取っているのだからリスクは負わない、」
レジー「リスクフリー報奨金だね。銀行が自行株の買い戻しに資金を出す。買い戻しは高値のときの買い戻しが行われる。金利があがると、銀行はほかの何にも投資していない。従業員にも投資していない。ほかならぬ自行の株に投資しているので、株価は倍々ゲームで上がる。」
マックス「ゼロ金利ではそれができたけれど、金利が上がると収益が低下する。」
レジー「利益の自己食いだね。調べた企業の35%から40%が収益が資産になっている。」
マックス「収益が低下するからそれを隠すために自己株の買い戻しに走る。」
レジー「それはまた別の話で、大企業の1/5が自己株買いをやっている。収益が低下しているのに、なんでそうなるのか?収益が低いところで自己株を買えるのは、ゼロ金利でフリーマネーが溢れているからなんだ。」
マックス「国債はレーガン以来30年間好調だった。社債も同じことなのか?借金をまかなうため社債を発行して問題を先送りする。ゼロ金利なので償還期間が異常に長く設定できる。そしたら問題が表面化するのは10年後。金利上昇といわれるなか、我々は分水嶺に差し掛かっているのだろうか?」
レジー「ロングとショート、どちらを見るかによるけれど、経済活動を反映したリスクなのか、それとも経済活動がないのにリスクだけ存在するのか?前者なら景気循環のなかで起こる普通のことだ。もし後者なら1970年代の再現だ。官・民・人民みな被害を被る。2009年からこのかた、ユーロはどうしようもないよね。ブレギジットはみな悲観的だけど、それはみながユーロ経済圏を過大評価しているからだ。歴史をみればアメリカ350年の歴史のうち250年間はアフリカ黒人、アジア人、欧州人の奴隷労働で成り立っていて、ここ100年で奴隷が国民になり、単一通貨・単一連邦国家になった。欧州はそうじゃない。ユーロになってまだ30年。絶対に失敗する。」
マックス「小企業の楽観見通しっていうのはどう?ジャック・馬のアメリカ人100万人雇用っていうのは?」
レジー「マーケテイングっていうだけだね。なぜか?仕事には高付加価値の仕事と底付加価値の仕事がある。底付加価値の仕事が中国、メキシコに移った。底付加価値の仕事がアメリカに戻ってきたら、社会保障たらなんたらのコストばっかり増えるだろ?」
マックス「アイフォーンは利益率が高いから底付加価値の仕事がアメリカに戻ってきても十分儲けられるんじゃないかな?」
レジー「そこなんだ。知的財産はすべてアメリカにある。中国ではパーツを組んでいるだけ。資本の蓄積は中国で行われている。その資本をアメリカに戻すとどうなるか?株主や資産家は喜ぶさ。配当とか株の買い戻しとか・・雇用以外のことで賑わうだけだ。」
マックス「じゃあつぎは産業政策について語ってほしい。また出てきてくれるかい?」
「小企業の先行き見通が向上」
昨年12月、全米小企業協会によると、大統領選直後ので小企業の先行き見通しが1980年以来最高に達したそうです。
マックス「いまや製造工場をアメリカに戻そうとしない大企業は非国民扱いだからな。製造がアメリカにもどってくればキャッシュがもどってくる。アップルもそうだ。」
記事「11月上旬だからまだみんなヒラリーが勝つと思っていたとき、アンケートに答えた人の50%が今後6ヶ月のビジネス環境は好転すると答えた。売り上げ拡大と答えた企業が20%増えて31%に。29%は投資拡大をすると答えた。」
ステイシー「どこでどう投資を拡大するのかな?」
マックス「独占資本は今まで環球競争ということで中小企業を切り捨ててきた。中小企業は金を借りにくくなり、というのもオバマのベイルアウトは銀行しか救わなかったので、中小企業やそこで働く人たちはまったく救われなかった。そういう人たちの年金は人為的なゼロ金利政策の枠に押し込まれてきた。(トランプが政権につけば)金利があがり、インフレになり、賃金があがるかもしれない。それはそれで困ったことなんだろうけど。」
ステイシー「(アメリカでは)従業員員数500人未満の会社は中小企業なんだけど、そういう企業が99%の雇用を占めている。アップル、エクソンなど巨大企業の記事がメインストリームメディアの一面を飾るけど、それはマスメディア業界の事情。そういう断絶があるよね。」
マックス「エクソンは全米どころか世界最大の政府補助受益者であり、環境への壊滅的打撃の犯人でもあるけれど、環境への補償は一銭も払っていない。(トランプ政権の登場で)エクソンが透明性をあげ、破壊された環境への補償金も払い、政府補助を受けるのをやめるというのなら話を聞いてやってもいいけれど。」
ステイシー「記事に戻ると、トランプ政権の規制緩和、税制改革、そしてインフラ投資を拡大させるという約束にもとづく楽観論が拡がっている。インフラ投資は1兆ドルっていってるけど実現可能なのかな?先週、鉄鉱石と原油価格がいきなり1日のうちに7%あがったよね。つまり楽観論だけで動いているのが現状だけど、夢から醒めたら二日酔いってなことになったらひどいよね。」
マックス「インフレもさることながら、政府統計は嘘をつけないからそうなれば賃金上昇は避けられない。賃金が上昇しなければ、整合性のない政策の弱点が露呈して生活水準が低下して壊滅的な結果になるかもしれない。マネーを賃金方面にどう循環させるのかそれが課題。」
ステイシー「それはあくまで仮定のはなしだけど、アメリカは環境規制のない国と競争しなければならないし、労働者はロボットと競争しなければならない。新政権誕生まであと数日というところでオバマ政権はトラック運転手の8割から9割は失業するだろうという予測を出した。けっきょく楽観的見通しだけで現実はどうなのか?っていうことだよね。(アリババの)ジャック・馬がトランプと会って、アリババが100万人雇用すること、そして中国の一般大衆にアメリカ製品がアクセスできるようにすると約束した。統計では小企業が増やすという雇用は1%しかないので、企業がもっと金を使い、もっと人を雇う必要があるよね。」
マックス「ジャック・馬がそういったのはライバルのアマゾンに対抗するためだから。だから一般人のアクセスをもっと拡げなきゃいけない。自由競争はいいこどだ。消費者に直接送り届けるビジネスは云々っていうのは別に話さなきゃならないことだけど、自動化の波は雇用縮小につながる。そうなるとデフレになって、政府としてはインフラ投資でインフレを作り出さなきゃならない。でも日本政府はインフレにしようとして20年間やってきてうまくいっていない。」
ステイシー「今まで小企業の希望的見通しはほぼ裏切られてきた。」
マックス「希望はことごとく打ち砕かれてきた、ということだな。」
ステイシー「(カイザーリポートはあちこちで取り上げられる存在になったので)ここでクラッシュを引き起こすような発言はだめよ。」
後半はブーム&バスト・ブログのレジーです。
レジー「市場が上げ基調なのはトランプのおかげ。でも株価が34%とか35%上がって、実際の業績がそこまで上がるのかな?上がるわけがない。規制緩和といっても一朝一夕に効果はでない。規制はそれなりの存在価値があるのだから、大企業もウォールストリートも動かないだろう。」
マックス「規制緩和をしたら銀行がレバレッジを(際限なく)かけはじめる。銀行がプロプライエタリートレード(自己勘定取引)をするといってもそれは預金者の金を投機にまわし、大損こいて政府が救済し・・というパターンになるのがオチじゃないかな。銀行にローコストマネーを用意したらぜったいに投機に走るからね、」
レジー「それは銀行だけじゃないよね。みんなカジノにいっちゃう。1975年まで規制があったので自分の金でギャンプルしていた。それから公共マネーでギャンブルの時代。金融工学の時代になって株主の金でギャンブル。負けたら退場、勝ったらボーナス。そして次のステージは預金者の金でギャンブル。レバレッジを60回とか125回かけてサイコロを振る。ファンダメンタルがそうなってしまっている。」
マックス「縮小の時代ではみな危険再配分ということを言い出した。一か八かという修羅場では富の再分配が行われるからね。でも銀行は他人のふんどしで相撲を取っているのだからリスクは負わない、」
レジー「リスクフリー報奨金だね。銀行が自行株の買い戻しに資金を出す。買い戻しは高値のときの買い戻しが行われる。金利があがると、銀行はほかの何にも投資していない。従業員にも投資していない。ほかならぬ自行の株に投資しているので、株価は倍々ゲームで上がる。」
マックス「ゼロ金利ではそれができたけれど、金利が上がると収益が低下する。」
レジー「利益の自己食いだね。調べた企業の35%から40%が収益が資産になっている。」
マックス「収益が低下するからそれを隠すために自己株の買い戻しに走る。」
レジー「それはまた別の話で、大企業の1/5が自己株買いをやっている。収益が低下しているのに、なんでそうなるのか?収益が低いところで自己株を買えるのは、ゼロ金利でフリーマネーが溢れているからなんだ。」
マックス「国債はレーガン以来30年間好調だった。社債も同じことなのか?借金をまかなうため社債を発行して問題を先送りする。ゼロ金利なので償還期間が異常に長く設定できる。そしたら問題が表面化するのは10年後。金利上昇といわれるなか、我々は分水嶺に差し掛かっているのだろうか?」
レジー「ロングとショート、どちらを見るかによるけれど、経済活動を反映したリスクなのか、それとも経済活動がないのにリスクだけ存在するのか?前者なら景気循環のなかで起こる普通のことだ。もし後者なら1970年代の再現だ。官・民・人民みな被害を被る。2009年からこのかた、ユーロはどうしようもないよね。ブレギジットはみな悲観的だけど、それはみながユーロ経済圏を過大評価しているからだ。歴史をみればアメリカ350年の歴史のうち250年間はアフリカ黒人、アジア人、欧州人の奴隷労働で成り立っていて、ここ100年で奴隷が国民になり、単一通貨・単一連邦国家になった。欧州はそうじゃない。ユーロになってまだ30年。絶対に失敗する。」
マックス「小企業の楽観見通しっていうのはどう?ジャック・馬のアメリカ人100万人雇用っていうのは?」
レジー「マーケテイングっていうだけだね。なぜか?仕事には高付加価値の仕事と底付加価値の仕事がある。底付加価値の仕事が中国、メキシコに移った。底付加価値の仕事がアメリカに戻ってきたら、社会保障たらなんたらのコストばっかり増えるだろ?」
マックス「アイフォーンは利益率が高いから底付加価値の仕事がアメリカに戻ってきても十分儲けられるんじゃないかな?」
レジー「そこなんだ。知的財産はすべてアメリカにある。中国ではパーツを組んでいるだけ。資本の蓄積は中国で行われている。その資本をアメリカに戻すとどうなるか?株主や資産家は喜ぶさ。配当とか株の買い戻しとか・・雇用以外のことで賑わうだけだ。」
マックス「じゃあつぎは産業政策について語ってほしい。また出てきてくれるかい?」
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