2022年3月22日火曜日

ぺぺ・エスコバルがまたロシアのゴールドについてなんか書いている

https://www.zerohedge.com/markets/escobar-rules-based-international-order-unraveling-much-faster-expected

ぺぺさんの文章はユニークな隠喩が多いので、ショートカットでポイントのみ訳:

2月1日時点すなわち侵攻開始の3週間前でロシア中銀の保有残高は6302億ドル相当。その約半分3112億ドルは外国債、約1/4の1519億ドルが外国の商業銀行および中銀での預金。これはまずかった。昨年6月時点でロシアの13.8%の資産が中国にあった。
1322億ドル相当すなわち資産の21%がゴールドというかたちで、2/3がモスクワ、1/3がさんクトペテルスブルクの金庫に眠っている。だからゴールドが凍結されているというわけではない。

問題は保有残高の75%が外国債などの有価証券であること。国債は発行国でキープされる。うち25%くらいが外国の商業銀行、そしてBISやIMFなど。
そこでセルゲイ・グラジエフの言葉を思い出していただきたい。「ロシアの外貨保有高脱ドル化つまりゴールドにしなければならない。ゆえにゴールドを流出させるのは売国的行為であり、早急に取り締まるべきだ。」しかしロシア中銀は正反対のこと、つまりゴールドを売っていた。そして経済封鎖がやってきた。

モスクワのアナリストいわく、「ゴールドが高値だった2020〜2021年ごろ、ロシアはロンドンでゴールドを売ってユーロやドルを買っていた。」
昨年6月、ゴールド輸出で稼いだ外貨を国外に持ち出すことが解禁された。それからの5ヶ月間、狂ったようにゴールドを輸出した。翌月、ロシア国会は政府によるゴールド買い入れが停滞しているのを問題視した。メディアは「ゴールド泥棒」と書き立てた。そして現在、アメリカの金融制裁こそゴールド泥棒であるとメディアは書き、ロシア中銀はゴールド購入を再開した。ある議員いわく、「ロシア政府はゴールドをディスカウントでしか買わない。まっとうな値段で売りたければロンドンに行け、と。スベルバンクのヘルマン・グレフもロンドンで売った。ロシアからだいたい600トンは流出したはず。」

じつはロシア中銀といえどもIMFの飼い犬。地球上の誰もがそうであるように、従順にならざるを得ない。ゆえにプーチンはロープロファイルで、中銀総裁でIMFの犬だったエリヴィラ・ナビウリナをクビにすることもしなかった。
なぜかというと、ユーラシア中国銀行をつくらなければならなかったからだ。これができればギャンブル世界経済システムと決別し、ルーブルを金本位制に生まれ変わらせ、じっさいのコモディティーやエネルギーにもとづいた交易・金融システムを構築することができる。

ロシアは資源産出国なので、ロンドンで売られたゴールドや人質にされた外国債などいわばどうでもいい。赤字はすこしばかり緊縮財政を我慢すればいいし、1990年代のネオリベによる窮乏化政策にくらべたらクソみたいなもんだ。南半球にエネルギーやコモディティーをディスカウントで売れば釣り合う。

西欧は嘘のプロパガンダをつづけるだろう。そうせざるをえない。なぜなら、ロシアを疎外して、その次になにをどうするか考えていなかったからだ。しかしプロパガンダがどうだというのだ?超音速ミサイルと核の脅威でNATOを黙らせるのは朝飯前。カクテルタイムで西欧に軽くレッスンをしてあげる。そのうち西欧にも「安全保障の不可分性」という言葉の意味がわかるときがくるだろう。


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