シェルがディスカウントで買い付けたロシア原油を手放す
それだけじゃなくて、ロシア国内で展開してたガソリンスタンドも閉鎖するという。エネルギー関連で、シェルやBPやテキサコなど大手がいっせいにロシアの資源権益を手放した。
一般向け商売では、マクドが1990年からロシアで店を開いて、営々と努力して850店舗に拡大したというのに撤退。コカ・コーラもロシアを有望成長市場と位置付けていたのに撤退。イケアも工場を残して撤退。残された工場はロシアが接収して利用するという案が出ている。
SNSのおかげで、ウクライナの広告代理店による、心を震わせる映像が世界の西側人民にすみやかに浸透した。んだもんで、ロシアだけじゃなくロシアで事業展開している同胞ビジネスを「裏切者」視する世論がたったの2週間で形成された。
新しいビジネスモデルを持ち込み、未知の市場を開拓し、営々たる努力で商圏を確立したのに。いったんそれを手放したらローカルがここぞとばかりに参入する。
これは、サーヴィでソティスフィケートされたウクライナのプロパガンダ戦略がバックファイヤした例といえる。
もし中国が台湾を接収したら、同じようなことがアジアでも起きるのだろう。「中国・アジアが成長市場!」なーんて商売してたら、台湾が中国に編入され、東南アジア各国もしょうがないよねと制裁に加わらない。そんな近未来、日系企業はいっせいに中国の商圏を手放さざるを得ない、と。短期的成果と成長を求め続けられる資本主義の宿痾だ。右翼があおっているけれど、中国が台湾侵攻する気遣いはあんまりしないで済むと思う。受け売りだけれど。
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スコット・ホートンの反戦ラジオで、ピーター・ヴァン・ビューレンのインタビューのつづきを聞いていたら、彼は「中国による台湾侵攻はないだろう」と言い切った。
なぜか?ウクライナと条件が違いすぎる。
1. ロジスティックス:キエフを包囲している装甲車のガソリンが足りないとなったら、ロシアからタンクローリーを走らせたらいい。そんな距離なのだ。ところが台湾は島である。戦車でいくことができない。
2. 侵攻ルート;台湾は島であるうえに、中国との海峡部分は砂浜ではなく崖である。平地のウクライナを戦車・装甲車で行くのと、海峡を渡って崖を上陸するのでは手間が段違いだ。
3. 中台関係:両国は緊密な経済パートナーで、お互いに得るところが多い。今の関係で十分満足できるので、中国が危険を冒して台湾を接収する意味がない。
4. 国際関係:もし中国が台湾を接収したら、南朝鮮と日本が核武装するかもしれない。将来的なリスクばかりが大きくなる。
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