ウクライナでは広告代理店が感動素材提供で大活躍
スコット・ホートンの反戦ラジオをポッドキャストで聞いていたら、元アメリカ政府上級官僚だったピーター・ヴァン・ビューレンが出ていた。
スコット・ホートンが「そういえばウクライナロビーって、イスラエルやサウジが幼稚園にみえるくらい大規模なロビー活動で、何十万ドルも議員やメディアや広告代理店にばら撒いていたって、マット・タイービが言ってたよね」
それでマット・タイビーのウェブを見たら、イラク戦争開始から16年、サダムフセインが大量破壊兵器をもっていたという嘘を報道し、戦争を煽ったCNNやFOXなどメディアがぜんぜん反省していないことを、ローリングストーンに書いていた。
https://www.rollingstone.com/politics/politics-features/iraq-war-media-fail-matt-taibbi-812230/
ピーター・ヴァン・ビューレンが反戦ラジオでいわく、
「あの時、政府は嘘を流布するのに1年半かけたんだ。いまじゃ伝播のスピードがぜんぜん違う。アフガン撤退からたった6ヶ月なのに、アメリカ人が反ロシアでこんなに盛り上がり、戦争も辞さないなんて雰囲気になってるのは驚くべきだ。メディアが煽る必要すらない。ちょっとつ突くだけで過剰反応するようになっている。」
冷戦時代、政府で働いていた彼は、真剣に核戦争のことを憂いているのだ。
ジェフ・ビーアという広告業界のおっさんが、ウクライナで活躍している広告代理店が、いかに説得力ある映像や画像を提供して活躍しているかを具体的に書いている。
https://www.fastcompany.com/90727022/ukrainian-ad-agencies-joining-propaganda-war
メディアなら、真実ならずともすくなくとも事実を報道すべし、という暗黙の了解があった。それもイラク戦争でほぼなくなってしまったけれど、志あるジャーナリストならまだまだそういう人は生き残っているはずだ。
しかし広告代理店となると、訴求力を高め、商品の価値を高めるため、ストーリーを盛ったり、文脈をいじくったりするのは当たり前。結果的に嘘になったとしても、誰も責任を追及しない。文脈を変え、盛り盛りの映像でどっかの国の誰かが義勇兵に志願して、ロシア軍に殺されても責任を問われない。戦争犯罪にも問われない。クライアント(ウクライナ国)が消滅しても、仕事の代価さえ受け取ればかまわない。
そんな供給された映像を、NHKの「クローズアップ現代」でも使い、切り貼りしてBGMとナレーションを載せ、どっか上のほうから命令された文脈づくりに励んでいるんだろうな。
そんな風に考えたら、ちょっと気が楽になった。どんなに悲惨な映像を見ても、
「きっと盛っているんだろうな」と思うのだ。
でもそんなことを続けているうちに、どんな感動映像もコモディティー、消費のアナザー対象物になってしまう。たしか山本一郎さんが言っていた(うろ覚え)
「日本人はすでにウクライナに飽きている」
そんなにあっさり飽きたら、ウクライナの広告代理店に呆れられるんじゃないか。
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