2022年12月16日金曜日

ワシントンがキエフに提供する予定のスマート爆弾とは何か?

https://sputniknews.com/20221215/what-are-the-smart-bombs-that-washington-reportedly-plans-to-deliver-to-kiev--1105486540.html

今年に入ってから、米国とその同盟国はウクライナに400億ドル以上の軍事支援を行っている。モスクワはキエフに武器を提供することに繰り返し警告しており、クレムリンはウクライナの紛争をさらにエスカレートさせる一因になると主張している。

ホワイトハウスは、キエフに高度な電子機器を提供し、無誘導空爆弾をロシアの軍事拠点を狙う高精度の「スマート爆弾」に変換する計画だと報じられている。では、この爆弾は何なのだろうか?詳しく見てみよう。

スマートボムとは?

スマート爆弾は、誘導爆弾とも呼ばれ、より高い精度を達成し、敵の目標をより効果的に攻撃するように設計された精密誘導弾(PGM)である。

航空爆弾などのPGMは、特定の目標に正確に命中させ、巻き添えを最小限に抑え、敵軍の殺傷力を高めることを目的としている。

アメリカはいつからスマートボムを使い始めたのか?

アメリカ空軍によるPGMの最初の使用は、第二次世界大戦にさかのぼる。1944年7月、アメリカ空軍は西ヨーロッパとビルマで、いわゆるVB-1 AZON爆弾を使った軍事作戦を行った。

空軍研究所とエグリン空軍基地の統合テストチームは2022年4月28日、洋上の脅威を打ち負かすための低コストで空輸可能な新しい能力を実証し、メキシコ湾で実物大の水上船舶を破壊することに成功した。この弾薬は従来の450kg(1000ポンド)の自由落下式爆弾で、後部には無線制御の安定装置のリングが取り付けられていた。また、軌道修正時に安定させるためのジャイロ自動操縦装置も取り付けられていた。

VB-1 AZONは方位角だけで制御され、爆弾の航続距離を考慮してコースを変更することはできなかった。B-24リベレーターに搭乗したオペレーターが、ジョイスティックを使って爆撃照準器から目視で爆弾を追跡し、飛行を指示した。爆弾の尾翼には、視認性を高めるため、60万本のろうそくで光る信号灯が取り付けられていた。

第二次世界大戦が終わろうとする頃、VB-1 AZONはより高性能なRAZONに取って代わられ、第二次世界大戦中アメリカはこのRAZONを使用することはなかった。

スマートボムの仕組み

PGMは、制御・誘導システムを備えた空爆用爆弾である。PGMの中には、制御システムの他に小型のロケットモーターを搭載し、航続距離を伸ばしたり、飛行制御を改善したものもある。

スマート爆弾は通常、爆発性弾薬を発射する武装、PGMをナビゲートする照準システム、敵による誘導信号の妨害を阻止するアンチジャミング装置の3つの主要部分を含む。

PGMには次のようなものがある。

無線コマンド誘導

テレビジョン誘導

赤外線ホーミング誘導

レーザー誘導 - KVO十数メートル以下。

精度を向上させたGPS受信機(JDAM)。

この22,000ポンド(907kg)の無誘導爆弾は、さまざまな種類の兵器に取り付けることができ、いわゆる統合直接攻撃弾(JDAM)システムを構築し、B-52やB-1Bの近代化型などの米国の爆撃機に搭載されている。

スマートボムを作っているアメリカの会社は?

レイセオン・テクノロジーズやボーイング統合防衛システムなど、アメリカの大手兵器メーカーが製造している。

米国のスマートボムは高価なのか?

誘導弾の価格は、それほど安くはない。例えば、世界最先端の誘導爆弾の一つである米国製GBU-27ペーブウェイIIIの価格は11万ドル(約1200万円)にもなる。

ロシアが2月24日に開始したウクライナでの特別軍事作戦を続ける中、ワシントンはキエフに無誘導空爆をPGMに変換するための高度な電子機器を提供する用意があると称している。モスクワは、キエフに武器を提供すればウクライナ紛争を悪化させると、米国とその同盟国に何度も警告してきた。 

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