軍事アナリスト:パトリオットはロシアの標的になりやすい
https://sputniknews.jp/20230510/15943726.html
2023年5月10日, 17:13 (更新: 2023年5月10日, 17:21)
米国はウクライナに地対空ミサイルシステム「パトリオット」を供与したことで戦略的な間違いを犯した。軍事アナリストのジェフ・ラマー氏が、米誌「ナショナル・インタレスト」への寄稿でこのように述べている。同氏によれば、こうした戦術的な手段では設定された目的を達成することはできず、交渉開始を遅らせるだけだ。
ラマー氏によると、パトリオットは技術的な観点では一流のシステムであるとしても、その他の防空システムから完全に切り離して使用することはできない。パトリオット以外の防空システムがなければ、その適用範囲は部分的になるだけだ。このため、このシステムを万能な防衛手段と呼ぶのは難しいと、同氏は強調している。
さらに同氏によると、パトリオットはそれ自体が脆弱なシステムだ。パトリオットのレーダーシステムを操作すると位置が分かってしまうため、ロシアの標的になりやすい。
精密誘導爆弾FAB-500 - Sputnik 日本, 1920, 14.04.2023
ロシアの攻撃に対してパトリオットを使用しても効果は表れず、不利であるとラマー氏は強調している。同氏によると、ウクライナは、ロシアのミサイルやドローンなどすべての兵器に直面している。それらの兵器には、従来型の偵察機やより高度な兵器が含まれる。安価なドローンの破壊にパトリオット(1発につき300万ドル)を使用するのは経済的に無理がある。
同氏によると、ウクライナにパトリオットを供与することの最大の危険性は、ウクライナの空の安全に関して誤った認識を与える他、交渉開始を遅らせ、長期的には犠牲者の数を増やす可能性があるということだ。これらのシステムの供与は「米国の支援を表向きに示すもの」に過ぎないと、ラマー氏は結論付けている。
米国の空軍パイロットだったジョン・ヴェナブル氏は最近、ウクライナに米国の第4世代戦闘機「F-16」には低視認性の機能がなく、ロシアの防空システムを「打ち破る」ことができないため、供与しても戦況に影響を与えないと指摘した。
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なぜウクライナの防空システムはロシアの空爆に対して無力なのか ウクライナの軍事専門家が語る
2023年4月14日, 22:42
ウクライナ軍司令部は、ロシアが重量0.5トンの精密誘導爆弾FAB-500を使用していることに警鐘を鳴らし、ロシアで重量1.5トンのFAB-1500が製造されていることを踏まえて状況の悪化を懸念している。ウクライナの軍事専門家ユーリー・イグナト氏が表明した。
イグナト氏によると、ウクライナの防空システムは自国のより内側の範囲をカバーすることさえできない。それは防空システムの装置が足りないだけではなく、その大部分が紛争開始当初にロシア側によって破壊されたからだ。イグナト氏は、ウクライナの防空システムは明らかに老朽化しているため、単にロシアの砲弾が「見えない」と指摘している。そして、北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナに供与した少数のシステムは、複数の特に重要な施設のみをカバーしている。
イグナト氏によると、ウクライナの防空システムが無力であるため、ウクライナ軍の部隊は戦闘に参加する前にロシアのFAB-500による爆撃で重大な損失を被っている。同氏は、重量1.5トンのFAB-1500は近いうちにも使用される見込みであり、その威力は3倍となるため、ウクライナ軍は西側の防空システム「パトリオット」と「Samp-t」、F-16戦闘機を非常に必要としていると強調している。
ロシアの重爆弾FAB-500とFAB-1500 は、米国の誘導装置JDAMのような誘導システムを備えており、標的への接近を修正することができる。これらの爆弾を迎撃するためには、特別なソフトウェアのアルゴリズムを備えた対空ミサイルシステムが必要だが、ウクライナの防空システムには装備されていない。
スプートニク通信は先に、米国はウクライナに提供した無誘導爆弾を「スマート爆弾」に変える誘導装置JDAMの不具合を調査していると報じた。
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米エイブラハムも独レオパルトも露アルマータ戦車にあっさり鹵獲されうる=仏マスコミ
2023年5月11日, 06:18
仏フィガロ紙のコラムニスト、シャルル・レクリエ氏は、米国製戦車エイブラハムと独製戦車レオパルト2は特殊軍事作戦の戦線で用いられる場合、ロシアの戦車T-14「アルマータ」にやすやすと鹵獲されるとの見方を示している。
レクリエ氏は、レオパルト2,M1エイブラハムは一部の性能ではロシアの T-72とT-80を凌駕しているものの、戦いにT-14「アルマータ」が加われば、欧米の戦車は「どういう結果になるか、わからない」と指摘している。
レクリエ氏は、「いずれにせよ、アルマータは技術革命の先駆けであり、我々はそれが大挙して押し寄せてくる事態に備えねばならない」と述べている。
レクリエ氏は、アルマータの乗員は、ユニバーサル戦闘プラットフォームを用い、歩兵戦闘車をはじめ、他の装甲部隊の乗員らと相乗効果で働くはずだと指摘している。
先日、ロシアの最新鋭戦車T-14「アルマータ」が特殊軍事作戦ゾーンで使用され始めたと報じられていた。
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「強力な対空防衛」 ウクライナがクリミア攻撃に失敗した理由を米軍事誌が解く
2023年5月11日, 00:50
ウクライナの戦術ミサイルシステム「グロム2」がクリミア攻撃に失敗した理由について、米軍事誌ミリタリー・ウォッチはロシアの対空ミサイルS-400の回避に失敗したためと報じた。
ミリタリー・ウォッチ誌はグロム2について「幾度もの延期を経て、2010年代半ばに軍備に入った『グロム2』は、21世紀としては比較的標準的な弾道ミサイル。完璧な弾道ミサイルとは言い難いセミタイプで、低い軌道極点のデプレスト軌道であること、また飛行中の操縦能力が低いことを見ても、ロシアの『イスカンダル』にあるような特性は欠いている」と書いている。
ミリタリー・ウォッチはウクライナの弾道ミサイルがロシアの最新防空ミサイルに脆弱性を示している理由について、ウクライナが自国の弾道ミサイルにために、ロシアの兵器と同様の特性を開発できなかったためと指摘している。
まさにそれがあだとなり、ウクライナの弾道ミサイルはクリミアに到達できず、クリミア半島の空域を防衛する3基のS-400を中核とする多層防空網を迂回することができなかった。
「これらの長距離対空ミサイルシステム(編集注:S-400)は、射程距離や特性の異なる複数の補完的なクラスのミサイルを使用することで半端ではないレベルの防御を保障できる」と記事は書いている。
ミリタリー・ウォッチはまた、クリミアの防空にあたっているのはS-400だけでなく、これをS-300PMと防空システム「パンツィリ」、弾道ミサイル「イスカンデル」、K-300Pバスチオン-Pと3つの戦闘機連隊が援護していると指摘している。
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米国防総省の元副長官が語る 自国の軍需産業は深刻な課題に直面
2023年5月10日, 21:04
米国の軍需産業の基盤は深刻な課題に直面しており、市場関係者は政府の支援を必要としている。米国防総省が、同省の元副長官で全米防衛産業協会代表を務めるデービッド・ノーキスト氏の言葉をウェブサイトに掲載している。
同氏によると、支援がなければ、軍需企業は政府の顧客との協力関係を停止し、国家の「戦略的優位性」を奪うことになりかねない。ノーキスト氏は、米国は冷戦後、世界のライバルがいなくなったため、米政府は自国の軍需産業に十分な注意を払わなくなったとみている。その結果、サプライヤーの数が減少し(2016年から2022年までの間だけでも、米国防総省はサプライヤーの22%を失った)、防衛分野のサプライチェーンに混乱が生じた。特にこの状況の危険性は、装備品や弾薬の消費が多いウクライナ紛争で示されたと同氏は指摘している。
米国は「ハイレベルな競争力が戻りつつあり、もはや規模だけで敵対国を圧倒することはできない」と見ており、これに関連して米政権は北大西洋条約機構(NATO)だけでなく、日本、韓国、オーストラリアなどの同盟国にもっと依存するべきだと同氏は強調している。
これよりも前、米戦略国際問題研究所の軍事アナリスト、セス・ジョーンズ氏は、ウクライナ紛争は、米国の軍産複合体が多くの問題を抱えているという事実に「誰もが目を向ける」ようになったと指摘している。
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https://www.rt.com/news/576051-long-range-missiles-ukraine/
2023年5月10日 11:59
ワシントン、英国がキエフのためにレッドラインを越えることに「安堵」 - Politico
ロンドンが長距離ミサイルの提供を提案したことで、米国がそのような兵器を提供する負担が軽減された、と同誌は付け加えている。
ジョー・バイデン米大統領の政権の関係者は、英国がウクライナに長距離ミサイルを送るという報道に「静かな安堵のため息をついている」と伝えられている。ワシントンは、ウクライナへの長距離兵器の供与を、議員の支持を得られないような行き過ぎた行為と見ている。
この反応は、Politicoが火曜日、米国政府の匿名の情報源を引用してニュースレターで紹介した。英国の計画はワシントン・ポスト紙が取り上げていたが、同紙は独自の無名の情報源を引用していた。
PoliticoのNatSec Dailyによると、ワシントンの立場は変わらず、ペンタゴンは、英国が先にその線を越えても、陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)をウクライナに送るつもりはないそうだ。
当初の報道によると、英国国防省はウクライナに射程300キロ(200マイル)までの攻撃能力を提供することに「関心の表明」を求めた。この文言は、キエフに軍事援助を行うための手段として機能している英国主導のウクライナ国際基金が先週掲載した調達通知書に含まれていた。
同紙によれば、問題の兵器はおそらくストームシャドウ巡航ミサイルであろう。地上から発射される弾道ミサイルのATACMSとは異なり、航空プラットフォームから発射されなければならないが、同等の射程距離を持つ。
キエフは長い間、欧米の援助国に対し、より遠くから標的を攻撃する能力を与えるよう求めており、米国とその同盟国がロシアと認めている領土を攻撃しないことを約束している。
英仏のストームシャドウミサイルは1990年代に開発され、ダマスカスがドゥーマに化学兵器を配備したと非難した後、2018年に米英仏が共同で行ったシリアでの報復攻撃など、多くの英軍作戦で使用されている。
英国がウクライナにミサイルを送る可能性は、ディスコード・サーバーを通じてネット上に流出したペンタゴンの機密報告書とされるものに示されていた、とThe Postは述べている。この件に関する最終決定はまだなされていない、と同紙は付け加えた。
ロンドンは、ウクライナに新種の兵器を送り込んだ実績がある。1月には、チャレンジャー主力戦車14両の納入を決定し、ドイツと米国が装甲に関して同様の約束をするように促した。
イギリス政府関係者は、「ロシアはとにかく我々をあまり好きではないので、イギリスが独自にできる立場だ」と、ロンドンのエスカレートへの意欲を説明するために、The Postに語っている。
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