ウクライナ紛争の真の原因は巨大な武器販売ビジネス

https://sputniknews.jp/20230531/16149398.html

2023年5月31日, 22:30

米国の政治家や外交官は、北大西洋条約機構（NATO）のウクライナ進出に伴うリスクを認識していたが、軍産複合体からの圧力により、米政権はリスクを考慮せず、ロシアの度重なる警告を聞かなかった。米経済学者のジェフリー・サックス氏が、米テレビ番組「デモクラシー・ナウ！」のインタビューでこのように語った。

サックス氏は、そのインタビューで「ロシアは30年間、東方拡大をNATOに警告してきたが、我々はその警告に耳を傾けなかった。現在、ウクライナ危機に1130億ドル（約15兆8500億円）を投じた米国は、大企業の武器売却ロビー活動に他国を誘い込んだ。アフガニスタンでうまくいかなかったし、ウクライナでもうまくいかないだろう。ウクライナにとって、これは災難だ」と説明している。

サックス氏によると、ウクライナ紛争への欧米の投資はさらなるエスカレーションを招くだけで、他の大国や世界の地域全体（グローバル・サウス、ブラジル、中国、中東諸国）の恐怖を増大させる。それにもかかわらず、米国とその同盟国はウクライナ紛争を煽り続けていると同氏は指摘している。

同氏は、「アルチョモフスク（ウクライナ名：バフムート）の戦いだけで、米国は何十億、何百億ドルもの損害を被ったと推定される。膨大な数の人命が失われたことは言うまでもない。米国は、まるで明日がないかのように出費している。しかし気をつけなければ、本当に明日は来ない」と警告した。