英国王立防衛安全保障研究所：ロシア軍は西側のスマート航空機爆弾を妨害しとる

https://sputniknews.jp/20230705/16448437.html

2023年7月5日, 05:35

ロシア軍は、ウクライナ軍が使用する西側のスマート航空機搭載爆弾を見事に妨害している。英国王立防衛安全保障研究所（RUSI）の専門家、トーマス・ウィッティントン氏がビジネスインサイダーに対して、こう語った。

ウィッティントン氏によると、ロシア軍の電子戦システムは、JDAM（Joint Direct Attack Munition、ジェイダム、統合直接攻撃弾）のような航空機爆弾が衛星から受信するGPS誘導システム信号を妨害することができる。

「問題はおそらく、ロシア軍が使用する妨害信号の威力が大きいことにある。」

ウィッティントン氏が指摘するように、妨害信号は爆弾を完全に無効化するわけではないものの、精度を著しく低下させる。

ウクライナに供与されたGPS誘導爆弾JDAM Extended Rangeは射程距離が最大80キロあるため、運搬機はロシアの防空圏外にとどまることができる。

ウクライナは当初、JDAMによって人員と兵器で優位に立つロシア軍と相殺できると希望を持ったが、ロシアは対抗手段を見つけた。

ウィッティントン氏が特に指摘するのは移動式妨害システム、R-330Zhジテル。これはトラック搭載型で、100MHzから2GHzの波長帯でGPSと衛星通信を妨害するように設計されている。

「JDAMが使用する米国のGPS衛星からの信号はR-330Zhの射程内にすっぽり入る。」

ロシアの戦術に関するRUSIの最新の報告書によると、ロシア軍は現在、戦線10キロメートルあたり約1台の間隔で大型電子戦システムを使用しており、この妨害によってウクライナは毎月1万機のドローンを失っている。