2023年8月30日水曜日

陳腐化したレオパルド戦車

https://sputnikglobe.com/20230829/aging-leopard-tanks-not-prepared-for-combat-in-ukraine-hurt-rheinmetalls-reputation-1112968200.html

ウクライナでの戦闘に「準備不足」 ラインメタル社の評判を傷つける

元米陸軍司令官がスプートニクに語ったところによると、ウクライナにおけるレオパルド戦車の性能の低さが、製造元のラインメタル社を苦しめている。

ウクライナのデータに基づく米メディアの報道によると、ウクライナは約束されたレオパルド2主力戦車71両を受け取ったが、そのうち5両は完全に破壊され、少なくとも10両はポーランドとドイツの修理ステーションに送り返さなければならないような重大な損傷を受けたという。

キエフには104両のレオパルド2の供与が約束されているが、その大半は旧式のA4設計で、砲塔砲と砲塔装甲が新型より劣っている。レオパルド2の前身であるレオパルド1も178両が供与を約束されているが、引き渡された数は少ない。ベルンが国防請負業者RUAGからウクライナへの譲渡を拒否したため、96両がスイスに保管されたままとなっている。

6月に始まった反攻作戦に何機のレオパルド2が参加したのか不明。国際コンサルタントで退役米陸軍中佐のアール・ラスムッセンによれば、レオパルド2は想像されていたようなゲームチェンジャーには「まったくなっていない。」

「NATOのシステムのほとんどは、戦略全体が、我々が実際に目にしているようなタイプの戦争や紛争に対して準備されていなかった。」と、彼は火曜日にスプートニクに語った。

「重砲の使用、重戦車による戦闘、地上の状況など、紛争はアフガニスタン、リビア、イラク、シリアに対するものと異なる。」とラスムセン氏は指摘する。

「土地の条件もまったく違う。ロシアの軍事力、地形、優位性は、西側の軍隊や、訓練が十分でない軍隊に供給される装備品、また断片的なものを配置することはできない。個々の何かが『ゲーム・チェンジャー』になるということはあり得ない。」とラスムッセンは指摘する。

ラスムッセンは、レオパルド2戦車が使用されてきた中東の紛争において、ウクライナのような戦闘に直面したことは一度もないと指摘した。1970年代後半に登場したレオパルド2戦車は、設計から数十年の間に「戦況が変化」した。

「レオパルド2は1980年代初頭に就役し、レオパルド1はそれ以前から就役していた。レオパルト2も時代とともにアップグレードされ、ドイツで最も洗練された戦車となった。しかし、戦況が変化し、弾薬も変化しているため、おそらく設計の大幅なアップグレードが必要だ。ロシアが持っている能力、中国が持っている能力を考慮すれば、ゲームチェンジャーになるとは思えない。」

彼は、ウクライナでの戦闘に関し、「ロシアは最高とは言えない。」と指摘した。装甲も不十分、銃も十分に作動していない。発射される弾の数がとんでもないことになっている。ラインメタル社の自走砲であるパンツァーハウビッツェ2000がそこに配備されても私は驚かない。」

ラスムッセンは、防護装甲や機動性など、反攻時にいくつかの脆弱性が明らかになったが、戦車が戦術的に正しく配備されていなかった可能性が高いと述べた。

戦車の主要メーカーのひとつであるラインメタル社は、レオパルドがメディアによる誇大宣伝に応えられなかったことで、評判的に苦しんでいると指摘した。

「レオパルドがメディアによる誇大宣伝に応えられなかったことで、ラインメタル社が評判を落とした。株価や売り上げがどうなっているのかは知らない。レオパルド戦車だけでなく、クラウス・マッファイが製造しているレオパルドは、イギリスの大手企業であるBAEの主要サプライヤーであり、その40〜50%ほどになる。ラファエルもある。米国のエイブラムスM2戦車の主砲を供給している。彼らの能力は複数のNATOシステムにわたって統合されている。弱点がどこにあるのかによって、この種の戦争への備えができていないということになり、他の多くのシステムに影響を及ぼす。」

「彼らの能力が疑問視されていることを認めたことで、競合に目を向ける。」とラスムッセンは続けた。「アメリカかもしれない。イギリスやフランスとは限らない。韓国の主要企業はハンファであり、その売上高はこの1年間で60%増加している。しかし、ラインメタルはいずれ失敗から学び、立ち直るだろう。」

「ラインメタルは長い歴史を持っている。彼らはおそらくこの状況から学んでいるはずだ。ドイツでも有数の大企業で、従業員も3万人近くおり、世界中にパートナーシップを持っている。追いつく能力はあると思うが、厳密な分析が必要だ。まったく新しい世代のシステムなどに取り組むには10年かかる。」と彼は結論づけ、同社はすでに弱点の分析に着手している可能性が高いと指摘した。

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