オーストリアのロシア産ガス依存度、98%に上昇
https://www.rt.com/business/592322-austria-russia-gas-imports/
2024年2月12日 16:42
オーストリアは、手頃な価格の代替品がないため、制裁対象国ロシアからの輸入を増やしている。
オーストリアのエネルギー大臣レオノーレ・ゲヴェスラーは、オーストリアのガス輸入に占めるロシアからのガスの割合が増加し続け、12月には過去最高の98%を記録したと発表した。同大臣によると、前月は76%であった。
ほとんどのEU諸国がウクライナ紛争を理由にロシア産ガスの輸入を削減するなか、制裁を受けたロシアからの燃料で国内消費の約80%を賄っているオーストリアは、購入を増やした。
ウクライナ紛争が始まって以来、ウィーンは数十年にわたる安価なロシア産ガスへの依存を解消しようとしてきた。他国からの輸入がはるかに割高であるため、代替供給者を見つけることができなかった。
市場を担うエネルギー企業は、ロシア産ガスへの依存度を下げる責任を十分に果たしていない。緑の党の代表である同大臣は月曜日、ウィーンで記者団に対し、「ガス輸入の多様化はあまりにもゆっくりと進んでいる」と述べた。
ゲヴェスラー大臣は、オーストリアの大手エネルギー会社OMVとロシアのガスプロムとの契約を終了させた場合の経済的影響について、経済シンクタンクのWifoに夏までに調査結果を出すよう命じていると述べた。「我々はOMVの長期契約から撤退する準備をしなければならない」と彼女は強調した。
ロイター通信によると、エネルギー省はまた、オーストリアでガスを販売する企業に対し、ロシア産ガスの割合を減らす具体的な措置をとることを義務づける計画も持っている。
オーストリアのガス需要の約30%を賄うOMVは、モスクワがロシアに制裁を科した非友好国に対して導入した新しい決済メカニズムの下で、ロシアのガス料金をルーブルで支払うことにいち早く同意した。同社代表のアルフレッド・スターン氏は当時、ロシア産ガスを放棄することはオーストリアにとって不可能であり、経済とエネルギー安全保障に悲惨な結果をもたらすと述べた。
同氏は、OMVはガスプロムとの長期契約を堅持し、すぐに契約を終了するつもりはないと言う。ロシアの巨大ガス会社との契約は2018年に締結され、2040年まで続く。
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