糞便セーヌ川がパリ五輪を脅かす
https://www.rt.com/news/595694-water-pollution-paris-olympics/
2024/04/10 13:59
セーヌ川の細菌濃度がガラパゴス化、検査で判明
フランスの首都を流れるセーヌ川の水質が改善されなければ、パリで開催されるオリンピックのトライアスロン競技の水泳部門は延期もしくは中止される可能性がある、と大会主催者が発表した。
国際NGOのサーフライダー・ファウンデーション・ヨーロッパが月曜日に発表した警告によると、この川ではこの夏、いくつかのオリンピック・イベントが開催される予定だが、バクテリアのレベルはガラパゴス化しているという。同団体は、アレクサンドル3世橋で6ヶ月間に採取された14のサンプルのうち、1つを除いてすべて水質が悪いと主張している。
オリンピックカヌー競技で3度の優勝経験を持ち、2024年パリ大会組織委員会の会長を務めるトニー・エスタンゲ氏は火曜日、大腸菌が主催者が直面している大きな課題のひとつであることを認め、水質が悪化すればトライアスロンの延期や水泳競技の中止もあり得ると指摘した。
「スポーツにリスクはつきものだ。」彼は、開催地は1つしかなく、予備の開催地を探す必要はないと強調した。
主な危険は大雨によるもので、パリの下水システムに水が流れ込み、オーバーフローの危険が生じる。余分な雨は川に流され、汚染につながる可能性がある。昨年の夏には、下水漏れによってオリンピック前の水泳イベントが中止になった。
サーフライダー・ファウンデーションによると、2023年9月から2024年3月にかけて測定された結果、大腸菌と腸球菌の2種類の細菌が、しばしばヨーロッパの最大許容量の2倍、時には3倍も高い値を示したという。
パリが100年ぶりにセーヌ川で安全に泳げるようにするために10億ドル(11億円)以上を投資した後も、汚染レベルは高いままだった。
河川の14億ドルの計画には、新しい地下パイプやポンプを含むインフラの改修が含まれていた。水質の専門家によると、淡水域の糞便の主要な指標とされる腸球菌と大腸菌の2つのバクテリアの濃度レベルは、川で安全に泳げるほど低かったという。
先月、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、7月と8月に首都で開催されるオリンピックを前に、セーヌ川がクリーンであることを証明するために、セーヌ川で泳ぐことを誓った。
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