ペペ・エスコバル：戦争に賭けろ、ロシアの金を盗め

https://strategic-culture.su/news/2024/06/18/hegemon-orders-europe-bet-on-war-and-steal-russia-money/

2024年6月18日

スイスの歌舞伎が終わった。彼は姿を現す必要さえなかった。

ビッグプレーヤーは誰も署名しなかった。BRICSのブラジル、インド、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、南アフリカは、使者を送ったとしても、空虚な最終宣言に署名することを拒否した。

BRICSがなければ、西側諸国（覇権国家とその属国）は、ウクライナの代理戦争チェス盤を変えることはできない。

外交官やロシア外務省の指導者たちに対する注意深く調整された演説の中で、プーチンはウクライナ問題を解決するための信じられないほど抑制的で戦略的なアプローチを示した。キエフがロシア連邦の奥深くまで攻撃を仕掛けるという、エスカレート的なゴーサイン（数カ月前から実際に出されていた）が出されている状況において、プーチンの申し出は非常に寛大だった。

キエフの汗臭いTシャツの役者は、非合法であることは別として、無関係ではいられない。

予想通り、ヴャチェスラフ・ヴォロディン下院議長によれば、ヴェルホヴナ・ラーダ（ウクライナ議会）の比較的覚醒した議員たちがこの申し出を議論し始めたときでさえ、NATOは（あの癲癇持ちのノルウェーの木の板を通じて）すでに交渉拒否を宣言していた。

モスクワは、ヴェルホヴナ・ラーダをウクライナにおける唯一の合法的な組織であり、合意に達することが可能な唯一の組織であると考えている。

ロシア国連代表のワシーリー・ネベンジャは、外交的な本題を切り出した。アンドレイ・カルタポロフ下院国防委員会委員長によれば、はるかに不利な条件だという。

ネベンジャが、拒否した場合、西側がさらなる流血の全責任を負うことになると強調すると、カルタポロフは全体像について詳しく説明した：ロシアの真の目標は、ユーラシア空間にまったく新しい安全保障システムを構築することだ。

それはもちろん、ヘゲモンのエリートたちにとっては忌まわしい。

プーチン大統領のユーラシアに対する安全保障ビジョンは、2007年のミュンヘン安全保障会議での伝説的な演説を思い起こさせる。現在、国際関係における不可逆的なマルチノーダル（斜体）かつ多極的な新システムの着実な進展に伴い、クレムリンは、ここ数カ月の極めて危険なエスカレーションを考慮し、早急な解決を迫っている。

プーチンはまたしても、耳の聞こえない、口のきけない、目の見えない人々に、明白なことを思い出させなければならなかった：

最大の核兵器保有国であるロシアに戦略的敗北をもたらそうという呼びかけは、西側の政治家たちの極端な冒険主義を示している。彼らは、自分たち自身が作り出している脅威の大きさを理解していないか、単に自分たちの免罪符と排他性を信じることに執着しているかのどちらかである。どちらも悲劇を招きかねない。

彼らは耳が聞こえず、口がきけず、目が見えないままだ。

何の解決にもならない提案？

プーチン大統領の提案について、ロシアの情報筋では激しい論争が繰り広げられている。批評家たちはこの提案を、選ばれたオリガルヒと影響力のある財界によって強要された屈服だと非難している。

批評家たちは、軍事戦略は政治戦略に完全に従属させていると主張する。黒海とトランスニストリアにおける深刻な問題のことである。政治は、オデッサという第1の経済的／軍事的目標を征服することを拒否している。

ウクライナの武器サプライチェーンは適切に遮断されていない。

時間がかかりすぎている。マリウポルの例を見ればわかる。

2014年、マリウポルはアゾフスタル社のオーナーであるリナト・アフメトフとの金融取引の一環として、ナチスとバンデリスタのギャングの支配下に置かれた。オリガルヒと金融業者が軍事目的よりも優先される典型的なケースだ。

この最新の和平提案に見られるプーチンの寛大さは、シリアのダラファで起こったこととも類似している：ロシアも当初は和平交渉のように見えた。しかし、ダラファは混乱したままであり、非常に暴力的で、シリア兵とロシア兵が危険にさらされている。

現在の提案では、NATOがキエフに侵入しないよう求めているだけで、同時にキエフが軍隊を持つことを認めている（頓挫した）2022年4月のイスタンブールでの交渉に基づいている。

批評家はまた、プーチンはこの提案で戦争が解決すると信じているようだとも主張している。そうではない。真の脱ナチ化キャンペーンは数十年に及ぶものであり、完全な非軍事化から過激派イデオロギーの焦点の根絶までを含む。文化革命である。

ナチスとバンデリスタのギャング団は、何年にもわたってロシア国内でテロ戦争を繰り広げる。ウクライナの領土から。シリアのイドリブが依然としてテロに適した環境であるように。

オデッサ・ファイル

プーチンの戦略は、彼の批判から逃れられる何かを掴んでいるのかもしれない。平和を取り戻し、キエフや西側諸国との健全な関係を再び築きたいという彼の願いは、策略に違いない。

キエフが進んで領土を譲り渡すことはない。NATOは、ロシアが2022年2月以降に要求しているものを手に入れることを受け入れ、点線でその宇宙的屈辱に署名することはできない。

プーチンの第1の目的である外交的目的はすでに達成されている。混乱したNATOが1分おきに「戦争だ！戦争だ！」と叫び続けている一方で、彼はグローバル・マジョリティに対して、穏やかな雰囲気の中でジレンマを解決する用意があることを明確に示した。

ヘゲモンは戦争を望んでいるのか？だから戦争になる - 最後のウクライナ人まで。

オデッサのファイルにたどり着く。

プーチンはオデッサについて何も言わなかった。これは、キエフがオデッサを維持するための最後のチャンスである。もし和平提案が永久に拒否されれば、オデッサは次の非交渉事項のリストに入る。

セルゲイ・ラブロフ外相がまたも釘を刺した：プーチンは忍耐強い。耳のある者は聞き、頭のある者は理解する。

西側諸国のあちこちに、働く頭脳が出現するとは誰も思わないはずだ。ハンガリーのオルバン首相は、NATOがポーランド、ルーマニア、スロバキアに大規模な施設を計画し、ウクライナへの武器輸送を調整していることを認めた。

ロシアと中国の脅威の高まりに直面して、NATOは核兵器を戦闘可能な状態にすることを議論していると、ノルウェーの木の板が癲癇（てんかん）を起こして言った。

またしてもストルティ爺さんがゲームをバラしてしまった。

ロシアと中国の戦略的パートナーシップ。つまり、BRICSの指導者たちは、多極化、多ノード化（斜体字は私）、ガーモニッチ（プーチン用語）な世界を目指す動きを調整している。

ロシアの金を盗むことは合法

ロシアの金融資産のあからさまな窃盗もある。

南イタリアのプーリアで開催された残念な見世物小屋で、G7は、汗臭いTシャツを着た違法な俳優の立ち会いのもと、ウクライナに500億ドルの追加融資を行うことに合意した。

イタリアのジョルジア・メローニ首相は、理屈を見事にこねくりまわして、「G7はロシア連邦の凍結資産を没収するつもりはない。」

金融詐欺として、この詐欺は素晴らしい。

基本的に、顧客（ヘゲモン）とその道具（EU）は、あたかも合法的な取引であるかのように、凍結されたロシアの主権資産の実際の盗難を隠そうとしている。

EUは、凍結された資産（約2600億ドル）をアメリカの融資の担保として譲渡する。その資産から得られる収入だけでは、融資の担保としては不十分だ。

厄介なことだ。これらの資金はワシントンを離れてキエフに向かうことはない。

そこでEUは、薄っぺらな法律上の口実（ジャネット・イエレンはすでにOKと言っている）のもとに資産を盗み出し、それを米国に移す。

アメリカが、国債の格付けが奈落の底にある事実上の国404に多額の融資をすると信じるのは愚か者だけだ。汚い仕事はヨーロッパ人に任されている。ロシアの盗まれ、凍結された資産を担保に変えるのはEUだ。

そして究極の危険な策略を待つ。この計画は、ロシアの資金が最も多く保管されているベルギーのユーロクリアに関係している。しかし、このマネーロンダリング詐欺を決定したのはベルギーではない。

これはヘゲモンが押し付けたG7の決定だった。ベルギーはG7の一員ですらない。結局のところ、EUの信用はグローバル・マジョリティ全体から失墜する。

耳が聞こえず、口がきけず、目が見えない人たちは、予想通り、そのことにさえ気づいていない。