2026年3月17日火曜日

マイケル・ハドソン:イランの挑戦 - 地域を再配線する

https://michael-hudson.com/2026/03/irans-challenge-rewire-the-region/

マイケル著、2026年3月11日、カウンターパンチ、2026年3月8日

考えられへんことを考える:中東からアメリカを追い出すイランの大計画

イランとトランプは双方とも、現在の戦争を最後まで戦わずに終わらせれば、単に新たな相互攻撃につながるだけやと説明しとる。トランプは3月6日に「無条件降伏以外にイランとの取引はない」と発表し、ベネズエラでやったように、イランの新しい指導者の指名、あるいは少なくとも承認に関与せなあかんと宣言した。「アメリカ軍が完全に打ち負かして政権交代をもたらさなあかん。さもなければ『5年後に自分が据えた人間が全然マシやないと気づく』ことになる」と。消耗した兵器を補充し、レーダーや関連施設を再建して新たな戦争を仕掛けるには、少なくともそれだけの時間がかかる。

イランの当局者たちも同様に、アメリカが中東から追い出されるまで攻撃が繰り返され続けることを理解しとる。イスラエルと地域のアメリカの対ミサイル防衛が枯渇しとった去年6月に優位を押し広げる代わりに停戦に合意したイランは、アメリカが同盟国と軍事基地を再武装して、双方が何らかの最終的な解決策への戦いと認識するものを再開できる状態になり次第、戦争が再開されることを悟った。

2月28日に始まった戦争は、現実的に第三次世界大戦の正式な幕開けとみなせる。なぜなら、争点となってるのは世界全体が石油・天然ガスを購入できる条件やからや。ロシアとイラン(そして最近まではベネズエラ)を筆頭に、ドル以外の通貨でエネルギー輸出国から購入できるのか?国際石油貿易の支配というアメリカの現在の要求は、産油国に石油をドル建てで価格設定させ、さらに輸出収入と国家貯蓄をアメリカ政府証券、債券、株式への投資として還流させることを要求し続けるのか?

このペトロダラーの還流こそが、アメリカの世界の石油貿易の金融化・武器化の基盤であり、アメリカの秩序(本当のルールはなく、単にアメリカのその場しのぎの要求だけ)への服従に抵抗する国々を孤立させる帝国主義的戦略の基盤や。やから問題になってるのは、中東でのアメリカの軍事的存在だけやない??イスラエルとISIS/アルカイダのジハード主義者という二つの代理軍も含めて。そしてイランが大量破壊兵器を持とうとしてるというアメリカとイスラエルの口実は、2003年のイラクに対して持ち出された非難と同様に架空のものや。争点は、中東のアメリカとの経済的同盟関係を断ち切ることと、その石油輸出収入が引き続きドルとして蓄積されてアメリカの国際収支を支え、世界中のアメリカの軍事基地の費用を賄う助けとなるかどうかや。

イランは、将来の戦争を防ぐための3つの目標を達成するまで戦うと宣言した。

第一の目標:中東すべての軍事基地からのアメリカの撤退

イランはすでにヨルダン、カタール、UAE、バーレーンのレーダー警戒システムと防空・ミサイル防衛サイトの根幹を破壊しており、アメリカやイスラエルのミサイル攻撃の誘導やイランへの攻撃を不可能にしとる。基地やアメリカの施設を持つアラブ諸国は、放棄しなければ爆撃されることになる。

イラクの議会はアメリカ軍に同国からの撤退と石油の窃取(その大半をイスラエルに送っとる)の停止を求め続けており、アメリカ軍に撤退を命じる法律を再び承認したばかりや。先週月曜日(3月2日)にテヘランでイラク内務省上級顧問とその軍事代表団と会談したイランのアリー・アブドッラーヒー准将は、トランプが最初の政権を終えた2020年1月3日にカセム・ソレイマニとアブー・マフディー・アル=ムハンディスという全面戦争を避けようとしとった二人の最高位のイラン・イラク対テロ交渉担当者を裏切り的に暗殺して以来、イランが5年間言い続けてきた要求を繰り返した。トランプが今も同じ政策を続けとることを見て、イランの司令官は「アメリカの追放が地域の安全と安定の回復に向けた最も重要な一歩だ」と述べた。

しかし、すべてのアラブ王国がアメリカの軍事基地を受け入れとる。イランは、アメリカの航空機やその他の軍隊にこれらの基地の使用を認めた国は、基地を破壊するための即時攻撃のリスクを負うと宣言した。クウェート、バーレーン、UAEはすでに攻撃を受けており、サウジアラビアはイランに対し、アメリカ軍に自国領土を戦争に使わせないと約束した。

スペインはイランへの戦争支援のためにアメリカが自国の飛行場を使用することを禁止した。しかし首相ペドロ・サンチェスがアメリカに使用禁止を命じたとき、トランプは大統領執務室での記者会見で「スペインが南部にあるロタとモロンの施設??アメリカとスペインが共同使用しとるが、スペインの指揮下にある??をアメリカ空軍が使用するのを実際に阻止できることは何もない」と指摘した。「スペインは俺たちが基地を使えないと言った。それはええ。使いたくない。でも使いたければ使える。飛んできて使えばええ、誰も使うなとは言えへん」と。スペインに何が防げるというんや?アメリカの航空機を撃墜するか?

これがアラブ君主国が自国の基地へのアメリカのアクセスとイランと戦うための空域を拒否しようとするときに直面する問題や。何ができる?

あるいはもっと的確に言えば、何をしようとするか?イランは、爆撃されずに戦争が君主制政権そのものにまで拡大されない条件として、カタール、UAE、バーレーン、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、その他の中東君主国がすべてのアメリカの軍事基地を閉鎖し、アメリカによる自国の空域と空港の使用を遮断することを要求しとる。

拒否??あるいはアメリカが自国の基地を使用するのを阻止できない場合??は、イランに政権交代を強制させることになる。これはパレスチナ人が労働力の大きな割合を占める国々、例えばヨルダンなどで最も簡単に起きるやろ。イランはヨルダンやその他の中東諸国のシーア派住民に対し、アメリカの支配から脱するために君主制を打倒するよう呼びかけとる。バーレーン国王が出国したという噂もある。

第二の目標:中東のアメリカとの商業・金融的つながりの断絶

アラブ君主国はさらに、イランの最終要求??自国経済をアメリカから切り離すこと??を満たすよう圧力をかけられとる。1974年以来、彼らはアメリカに自国経済を結び付けてきた。最近ではバーレーン、UAE、サウジアラビアが、イランへの政権交代や軍事攻撃と関連付けられてきたStarlinkを含むコンピューターデータセンターを誘致するためにエネルギー資源を活用しようとしてきた。

中東の非石油セクターとアラブのOPEC諸国を緊密に統合するというアメリカの計画に反対して、イランはこれらの施設を地域からアメリカを追い出す取り組みの「正当な標的」と宣言した。あるクラウドコンピューティングの管理者は、イランのアマゾンのデータセンターへのAWS攻撃は、UAEが融資に関心を示しとるStarlinkが2月のイランの政府に対するデモ動員への試みで使われたのと同じく、軍事的ニーズに応えとったことから標的にされたと示唆した。

第三の目標:OPEC石油輸出のドル建て還流の終焉

イランの最も急進的な要求は、アラブ近隣諸国に経済の脱ドル化を求めることや。これが、アメリカ企業が自国経済、ひいては自国政府を支配するのを防ぐ鍵や。イランの当局者はCNNに対し、アメリカ政府債務を購入して財務省債券に投資する企業をイラン自身への戦争のパートナーとみなすとイランが非難したと語った。これらの企業がこの戦争の資金提供者であると見ているからや。「テヘランはこれらの企業と地域のその管理者を正当な標的とみなしとる。これらの個人はできるだけ早く資本引き上げを宣言するよう警告される」と。

サウジアラビア、UAE、クウェート、カタールは確かに、イランによるホルムズ封鎖で貯蔵能力が満杯になって石油とLNGの生産を停止せざるを得なくなったことを受け、アメリカやその他の投資からの撤退を議論しとる。エネルギー、海運、観光からの収入が止まった。湾岸諸国は3月8日日曜日に、2兆ドルのドル建て投資(主にサウジアラビア分)の取り崩しを議論するために会合を開いた。これはOPEC投資をドル圏外に分散させる最初のステップとなる脅威や。

中東でのアメリカの軍事基地の撤退と連動して、ドルからの切り離しはアメリカの中東石油支配を大幅に低下させ、ひいては他国にトランプのアメリカ第一の秩序(明確なルールのない彼自身の気まぐれ)への服従を強制するための主要なチョークポイントとして石油貿易を利用する戦略も弱体化させることになる。

君主国自身にとっては、イランが対米戦争を終わらせるために要求しとる変化は、第一次世界大戦後と同様の影響をもたらすやろ??経済的・政治的同盟をアメリカとの同盟に基づかせてきた多くのアラブ諸国での君主制政権の終焉や。手始めとして、トランプの「平和委員会」に参加することに合意したサウジアラビア、カタール、エジプト、ヨルダン、バーレーン、クウェート、UAEへの圧力が今かかっとる。

世界最大のイスラム人口を持つインドネシアは、トランプのガザ「和平計画」に8,000人の兵力を提供するという以前の申し出を撤回したばかりで、イランはアラブ君主国に抗議としてアメリカの政策に反対して同様に撤退するよう圧力をかけとる。彼らはそうするやろか?自国領土でのアメリカ基地へのアクセスを終わらせることは、アメリカが考えを変えさせるために彼らのドル資産を差し押さえるリスクを伴う。しかし、アメリカを怒らせないようにしようとすれば、イランから本当に戦争に反対してへんという非難を受けることになる。

波及効果:中東からアメリカを追い出すというイランの目標の副作用

イランの目標の追求は長期戦を意味する。イスラエルとアメリカ軍が防空とミサイル防衛の備蓄を使い果たすにつれてエスカレートしていき、昨年6月に停戦に合意して手を止めた規模での本格的な攻撃をイランが開始できるようになる。今後数週間でイランは最も高度なミサイルをイスラエルやその他のアメリカの代理勢力に対して使い始めるやろ。

イランがホルムズ海峡を自国の船??その大半は中国向けの石油を運んでいる??以外に閉鎖したことで、貯蔵容量が満杯になった今、追加の石油生産を置く場所がどこにもない。ロイズ・オブ・ロンドンが保険証書を発行してへんため、どの船も近づこうとさえしてへん。

アメリカ軍は最近、石油を運ぶロシアの船を沈めたり拿捕したりしとるが、急騰する石油価格から世界のインフレを抑えるためにそういった取引を許可するようになった。財務長官スコット・ベッセントは財務省が制裁対象のロシア産原油の追加出荷を市場に解放できるかどうか検討中と述べた。「制裁を解除するかもしれへん。海上には何億バレルもの制裁対象原油がある……制裁を解除することで、財務省は供給を創出できる」と彼は言った。この発言は、世界の供給を維持するためにインドの精製業者がロシア産石油を購入することを認める一時的な30日間の適用除外を認めるアメリカの決定に続くものや。

液化天然ガスについては、主にカタールが輸出しとるため、そう簡単には解決できへん。貯蔵タンクが満杯になったことで生産停止を余儀なくされとる。LNGガス施設は爆撃されており、再建して稼働させなあかん。それには2週間、さらにガスを適切に冷却するのに同じくらいの時間がかかる。

ここ数日でイランはサウジアラビアの石油貯蔵施設2か所を攻撃し、バーレーンがケシュム島のイランの海水淡水化施設への攻撃を自国領土から行ったことへの報復として、ドローンがバーレーンの海水淡水化施設を直撃した。アラブ王国の大半は海水淡水化への依存度がはるかに高く、サウジアラビア70%、バーレーン60%がトップや。これはバーレーンの攻撃を、自分はガラスの家に住んでるのにレンガで戦うという愚かさに例えられる。

世界中で、上昇する石油・ガス価格は各国経済にドル建て債務の返済と高い石油輸入価格の支払いのために国内の社会支出を削減するか、期限が来たドル建て債務の返済を一時停止するか、どちらかを選ぶよう迫るやろ。この戦争は、日本、韓国、さらにはヨーロッパでさえもう払えへん負担を生み出すことで、米国・NATOの西側諸国と大多数派の国々を分裂させとる。意識の変容が起きとる??それが国々がどう行動するか(あるいは自国の国民によって行動を強いられるか)のコンテキストや。

このアメリカの攻撃がもたらした影響は、アメリカの外交官が世界的な軍事支出に対する補助金と貢ぎ物を要求するのを可能にしてきた物語を破壊した。その大前提となってきた虚構は、世界がロシアと中国から守ってもらうためにアメリカの軍事的支援を必要としてるというものや??そして今やイランも、まるでこれらの国々がヨーロッパとアジアに対して本当の脅威をもたらすかのように。

アメリカの外交政策の建て前は、現在の冷戦を戦うことで世界を守っとるというものや。しかしイランへの攻撃がもたらした結果は、アメリカこそが実際には同盟国の安全保障への最大の脅威であることを示してしもた。だからアメリカのイランへの戦争の余波は、アメリカがロシア、中国、イランによる攻撃から世界を守っとるという主張の根底にある大きな虚構を払拭してしもた。アメリカはOPEC諸国を守れなかった。そしてその攻撃はガス価格が20%急騰して今もさらに上昇し続けとる日本、韓国、ヨーロッパを傷つけた。韓国の株式市場はここ2日間で18%急落した。これらすべてが、中東石油に対するアメリカの支配を取り除くことへの支持を高めとる。


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