2026年4月6日月曜日

スコット・リッター:トランプがイランから必死に逃げ出したっている理由

https://www.youtube.com/watch?v=X6GLq__q1HE

Scott Ritter Updates

まず最初にはっきりさせておくわ。32日間、アメリカは爆撃を続けた。「イラク自由作戦」の開始以来、米軍が実行した中で最も洗練された航空作戦や。最初の6日間だけで113億ドル(約1.7兆円)をつぎ込み、イラン本土の8,000以上のターゲットを叩いた。飛行場、ミサイル製造施設、海軍基地、核インフラ……。イランの主要な水上戦闘艦の92%を戦力外に追い込んだ。

伝統的な軍事指標で見れば、これは「圧倒的な大成功」に見えるわな。ペンタゴンは、あんたらにそう信じ込ませたいんや。けどな、俺は何年もこういう評価を専門にやってきた人間や。インテリジェンスの現場で、爆撃のダメージ評価をチェックし、衛星写真と人間からの情報を照らし合わせてきた俺から言わせれば、「軍事的な破壊」と「戦略的な勝利」は全く別物や。 それを証明しとるんが、ホルムズ海峡や。

現実は残酷なほどシンプルや。イランはいまだに、この地球上で最も重要なエネルギーのチョークポイント(急所)を握っとる。1日2,000万バレルの原油、つまり海路で運ばれる世界の石油の5分の1がここを通る。イラン海岸とオマーンの間にある、最も狭いところでわずか21マイル(約34km)の、世界経済の「喉元」や。

いま、この水路は「開いて」へん。「中立」でもない。ここは「イラン専用の有料道路」や。 そしてテヘランがその通行料を徴収しとる。主流メディアが言わん事実はな、イランがいかに徹底的に、かつ意図的に、この危機を長期的な「戦略的優位」に変えたかってことや。これは場当たり的な対応やない。絶望から出た行動でもない。

これは、過去20年間のイランの戦略ドクトリンを研究してきた人間からすれば、背筋が凍るほど正確で忍耐強い計画の実行なんや。彼らがホルムズ海峡に作り上げたんは、単なる「封鎖」やない。封鎖よりもはるかに危険で、はるかに永続的なもんや。

俺がこれを説明し終わる頃には、あんたらも理解できるはずや。なぜドナルド・トランプがいま、側近たちに「たとえホルムズ海峡が二度と開かなくても、この戦争を終わらせたい」と漏らしとるんか。そして、その告白が今後10年のアメリカの権力、信頼、そして経済にとって何を意味するんかってことがな。

トランプの絶望的な出口戦略

現場の事実から始めよう。March 30th(3月30日)、ウォール・ストリート・ジャーナルがトランプ政権内部からの衝撃的な告白を報じた。大統領は私的に、「ホルムズ海峡がイランの支配下に置かれたままであっても、この軍事キャンペーンを打ち切る用意がある」と側近に伝えたんや。軍事力で海峡をこじ開けようとすれば、自分が公言した「レッドライン(越えてはならない一線)」をはるかに超える泥沼に引きずり込まれる、と身内に認めたわけや。

これは、自分の軍事作戦が成功しとると信じとる司令官の言葉やない。出口を探して、開けられるドアがもうあらへん男の言葉や。

その翌日、ホワイトハウスの報道官キャロライン・リーが全米放送の会見で、作戦目標の変更をライブで認めた。彼女が挙げた公式目標はこうや。

イランの海軍能力の破壊

ミサイルとドローンのインフラ解体

地域の代理勢力ネットワークの弱体化

核開発の阻止

このリストをよく読んでな。世界経済やアメリカの同盟国、そしてガソリン代に悲鳴を上げとるドライバーにとって「唯一重要」な目標が、見事に、意図的に消されとる。「ホルムズ海峡の再開」が、アメリカの勝利条件からこっそり削除されたんや。

軍事インテリジェンスにおった俺から言わせれば、作戦の途中でこんな「目標の修正」をするんは、「もはや許容できるコストでは達成不可能になった」っていうシグナルや。戦略的な調整やない。これは「撤退の管理」や。家具の配置を変えて、大衆に気づかれんようにしとるだけや。

けど、市場は気づいとる。だからブレント原油は1バレル118ドルまで跳ね上がった。戦争開始から60%の増加や。ゴールドマン・サックスなんかは、もし閉鎖が永久に続くなら「200ドルもあり得る」と警告しとる。現代の世界経済は200ドルの原油なんて経験したことがないんや。

さらにトランプは事態を悪化させた。3月31日、彼は記者団に「作戦はあと2、3週間で終わる」と公式に言うた。主要な軍事ターゲットはチェックし終わったから、もう撤退できる、とな。その数時間後、Truth SocialでNATO諸国にこう指示した。「いい加減に勇気を出して、自分らで海峡をどうにかしろ。フランスは全く役に立たん」と。

アメリカが始めた戦争で、イランが世界で最も重要なエネルギーの動脈を止めた。それを「あとは世界の責任や、勝手に解決しろ」と放り投げたんや。マルコ・ルビオ国務長官が必死に火消ししとるけど、もう手遅れや。ワシントンが、戦略的な大失敗がバレる前に、バトンを渡せる相手を必死に探しとるっていうメッセージは筒抜けや。

イランの「テヘラン料金所」

事態はもっとひどい。アメリカが空爆に明け暮れとる間に、イランが実際に何を作り上げたか。

みんな(アメリカの安保担当者も含めて)、イランの反応は昔のテンプレート通りやと思ってた。海峡を脅し、経済的な苦痛を与えて交渉に持ち込み、最終的には妥協して開ける……。80年代のタンカー戦争以来の、俺がインテリジェンスにおった頃に研究し尽くした「いつもの手口」や。

けど、イランはその手を使わんかった。彼らはもっと洗練された、恐ろしい計画を実行したんや。イランはホルムズ海峡を「閉鎖」してへん。 ここが重要や。

単純な閉鎖なら、国際的な反対を呼び、アメリカに武力行使の正当な理由を与えてしまう。だから彼らは海峡を「主権国家の検問所」に変えたんや。革命防衛隊(IRGC)が管理する「二階建ての地政学的通行料システム」や。そして、それをいまや「永久的な国内法」にしようとしとる。

戦争が始まる前、1日に100?110隻の船が海峡を通ってた。それが3月1日から25日の間、たった142隻しか通ってへん。去年の同じ時期は2,520隻や。通過量が95%も崩壊したんや。

IRGCは「テヘラン料金所」を設置した。通りたい船は、積荷の目録、乗組員の書類、所有権の記録、最終目的地を、イラン政府が認めたブローカーに提出せなあかん。審査を通れば、IRGCのパトロール船がエスコートして、イランの海岸線に張り付いた「新しい狭い回廊」を通される。

ここを通る船は、イランが「自国の主権領土」と主張する海域を走ることになる。これは偶然やない。永久的な領土主張のための法的建築や。そしてワシントンは、戦争を始めることでイランにその口実を与えてしもたんや。

料金構造も「傑作」やわ。中国、ロシア、インド、イラク、パキスタン……アメリカが制裁や関税で敵に回してきた国々の船は「通行料ゼロ」や。一方、アメリカやイスラエル、その同盟国に関連する船は、1回の通過につき約200万ドル(約3億円)を要求される。しかも支払いはドルやユーロやない、「中国人民元(CNY)」や。

計算してみ。普通の交通量に戻れば、石油タンカーだけで月6億ドル以上。天然ガスを含めれば月8億ドル以上の収入や。スエズ運河並みの利益を、国際法で「国際水域」とされとる場所からむしり取っとるんや。イランは自分たちのための「永久ATM」を作り上げ、その排気ガスをアメリカ経済に直接ぶっかけとるんや。

さらに驚くべきことに、イラン議会はこの通行料システムを恒久化する法律を作っとる。新しい最高指導者のモジュタバ・ハメネイ(父が空爆の初期に殺された後に就任)は、「ホルムズのレバレッジは使い続けなければならない」とはっきり言うた。「交渉のチップ」やなくて「使い続ける」や。これは戦略目標を達成し、それを不可逆なものにしようとしとる政府の言葉や。

イランの要求はもう一つある。「ホルムズ海峡に対するイランの主権を国際的に認めろ」や。もしアメリカがこれに同意(あるいは撤退という形で事実上容認)すれば、近代史上最大の「エネルギーインフラの主権譲渡」になる。あんなに金を使って空爆しといて、結局イランに富を献上しただけっていう、最悪の結末や。拒否すれば戦争は続き、経済はさらに出血し続ける。逃げ道なんてあらへん。これがイランが仕掛けた「戦略的トラップ」や。

現場の矛盾:増援と「ハルク島」の罠

ここで、トランプの公言とペンタゴンの実際の動きの間の、恐ろしい矛盾について話そう。

大統領が大衆に「戦争を終わらせる」と言いながら、同時に数千人の戦闘部隊、3つ目の空母打撃群、海兵遠征部隊を送り込んどる。これは「選択肢を広げとる」なんて生易しいもんやない。二つの全く違う観客に、二つの全く違う物語を聞かせとる institutional dishonesty(組織的な嘘)や。

軍隊への指示が常に「本音」で、有権者への言葉は常に「建前」や。トランプが「2、3週間で撤退」と話す裏で、ペンタゴンは第82空挺師団の2,500人を急派し、空母ジョージ・H・W・ブッシュを加速させとる。計7,000人以上の増援や。これは撤退の準備やない。あらゆるエスカレーションの選択肢を生かしとる証拠や。

そしていま、ペンタゴンが本気でシミュレーションしとる作戦がある。それが「ハルク島(Kharg Island)」の奪取や。

ハルク島はイランの crude oil(原油)輸出の約90%が通る急所や。ここを占領してもホルムズ海峡は開かへん(海峡の支配は本土とケシュム島からやからな)。けど、ハルク島を抑えればイランの収入源を断ち切り、交渉の強力なカードになる。

トランプはフィナンシャル・タイムズに「あの島は取れる」と豪語した。海兵隊の強襲揚陸、空挺部隊の降下、特殊部隊によるインフラ確保……投入されとる部隊の構成は、まさにこの作戦用や。

けどな、軍事経験者として正直に言わせてもらう。「取れる」のと「維持できる」の間には、戦略的な大惨事が横たわっとるんや。

わずか15マイル(約24km)先のイラン本土から、ひっきりなしに弾道ミサイルが飛んでくる中でハルク島を守り抜くのは、並大抵のことやない。元NATO総司令官のスタヴリディスも「極めて危険だ」と警告しとるし、ロンドンの王立防衛安全保障研究所(RUSI)も「無傷では済まない」と断言しとる。

イランはすでに何百発ものミサイルを撃ち込んどるし、ハルク島にも地上部隊と防空システムを増強して待ち構えとる。さらに、周辺国が米軍に基地を貸せば、その国のインフラも叩くと脅しとる。これはハッタリやない。

何より最大の矛盾はこれや。トランプは「永遠に続く戦争(Forever Wars)を終わらせる」と言って支持を集めてきた男や。 アメリカ人の血と税金を中東の泥沼に捨てるのを拒否してきたはずや。

ハルク島を占領して維持し続けるんは、クイックな急襲やない。泥沼の、死傷者が続出し、予算を食いつぶす「イラン地上戦」の始まりや。自分のブランドを「戦争終結」で築いた男が、今まさに「新しい永遠の戦争」を始めるロジックに直面しとる。この政治的矛盾は、もはや幾何学的なほど完璧やな。

崩壊する国内経済と政治の断末魔

そして、この絶望を加速させとるんが、戦場の状況よりも速く悪化しとるアメリカ国内の経済や。

3月31日、ガソリン価格は全米平均で1ガロン4.20ドルに達した。戦争前は2.97ドル。32日間で35%の爆上げや。軽油(ディーゼル)はもっとひどくて、45%増の5.45ドルや。

いいか、軽油の価格は国を破壊するんや。長距離トラック、農場のトラクター、貨物列車、建設機械……全部軽油で動いとる。この価格高騰の悪影響がスーパーの棚や電気代、建設コストに完全に反映されるんはこれから、60?90日後や。いまアメリカ人が感じとる痛みは、まだ「予告編」に過ぎへん。本編はこれからや。

戦略石油備蓄(SPR)も、もう底をつきかけてる。ペンタゴンと財務省のプランナーたちは、あと14日間分のバッファしかない、と言っとる。これがなくなれば、ワシントンは経済ショックを和らげる唯一の手段を失う。

世界中がこの「戦略的失敗」に巻き込まれとる。カタールは天然ガスの契約に不可抗力(フォース・マジュール)を宣言したし、フィリピンは国家エネルギー緊急事態を宣言した。半導体や医療機器に必要なヘリウムの供給も止まっとる。金融市場はもう、世界的な成長鈍化とインフレ、そして利下げ回数の減少を織り込み始めとるわ。

これが共和党にとって、めちゃくちゃ毒性の高い政治環境を作り出しとる。中間選挙まであと11ヶ月。3月末の世論調査で、トランプの支持率は36%まで落ち込んだ。経済運営に限れば29%や。イラン攻撃への支持は35%しかなくて、60%のアメリカ人が反対しとる。3分の2のアメリカ人が「全ての目標を達成できなくても、早くこの戦争を終わらせろ」と言うとるんや。

共和党の戦略家はこの数字で夜も眠れんはずや。自分の有権者の3分の2が「やめろ」と言うとる中で、イランとの地上戦なんて続けられるわけがない。

議会でも分裂が始まっとる。下院軍事委員会のマイク・ロジャース(共和党)でさえ、党派を超えたフラストレーションがあると認めた。ブライアン・フィッツパトリック議員にいたっては、「ホワイトハウスの会見よりも、メディアの報道からの方が多くの重要な情報を得られる」とまで言うとる。自分の党の大統領よりもジャーナリストの方を信じとるんや。これは末期症状やな。

ガソリンが4ドルを超え続ける毎日、共和党の選挙での地位は弱まり続けていく。

三つの敗北への道

最後に言っておく。ワシントンが自分たちで作ったこの罠の出口は、どれも「敗北」の別バージョンでしかない。

トランプには三つの道がある。けどな、どれも綺麗事や済まへん。この戦争が「4週間から6週間でアメリカのパワーを見せつける、素早く決定的なもんになる」って売り込まれた時に国民が約束されたもんとは、似ても似つかん結果にしかならへんのや。

第一の道は、「勝利宣言して撤退する」ことや。 ルビオがもうその下地を作っとるな。軍事目標は達成した、イランの軍事能力はボロボロや、核プログラムも大幅に後退させた、アメリカの戦略的利益は守られた……っていうナラティブ(物語)を慎重に紡いどる。ネタニヤフも3月末に「戦争は半分過ぎた」なんて言うたけど、これはアメリカの出口戦略に外交的なお墨付きを与えるための口裏合わせや。

「勝利を装った管理された撤退」の政治工作が、いま目の前で着々と進められとる。けどな、この道には逃れられん問題がある。アメリカが撤退しても、ホルムズ海峡がイランの「料金所」支配下に置かれたままやったら? そのシステムがイランの永久的な国内法に組み込まれ、ガソリン代は高いまま、世界経済がエネルギー供給の寸断に苦しみ続けとる状況やったら? どんなに言葉を飾っても、歴史が事実を正確に記録するのを止めることはできへん。JPモルガンのジェイミー・ダイモンもFox Newsではっきり言うたわ。「アメリカはこれに勝って、海峡を綺麗に(開放)せなあかん」とな。金融界の重鎮が「出口戦略が不十分や」って公に疑問を呈しとる以上、「勝ったから帰るわ」っていう政治的な言い訳は、もう構造的に通用せえへんのや。市場はプレスリリースなんかで動かへん。「石油が流れとるかどうか」だけで動くんや。

第二の道は、問題を同盟国に「丸投げ(アウトソーシング)」することや。

ロンドンとパリが、米軍の作戦終了後に海峡を警備するための「最大35カ国の連合」を作ろうとしとるらしい。中国とパキスタンも「5項目の平和枠組み」を提案しとる。世界中の首都で、多国間解決のための外交工作が同時並行で進んどるわけや。

けどな、この道が世界に何を伝えるか考えてみ。アメリカが一方的にイランへの軍事作戦を始めた。イランは世界で最も重要な急所を事実上占拠して対抗した。で、いまワシントンはロンドンやパリ、北京やイスラマバード、「イキり隊(有権のある連中)」の35カ国連合に向かって、「アメリカが作った問題を解決してくれ」って頼んどるんや。

俺は、アメリカの信頼性が実際にどう評価されとるかを、記者会見や外交文書やなくて、敵味方両方のインテリジェンスの現場や国防省の中で見てきた。自信を持って言える。この一連の流れは、「アメリカの戦略的リーダーシップは一貫性がなくて、あいつらの約束は信用できん」っていう主張を裏付けるだけや。ワシントンの軍事冒険に深入りしたツケを、ワシントンが去った後も何年も同盟国が払わされることになるんやからな。

第三の道は、エスカレーションや。ハルク島を占領することや。

いま現場に流れ込んどる海兵隊、第82空挺師団、特殊部隊を全部投入して、軍事的にカタをつける。部隊の配置はもうできとる。強襲揚陸艦ボクサーを中心とする部隊があと2週間ほどで到着して、最大級の揚陸能力が整う。

ペンタゴンのプランナーの予測やと、ハルク島の占領が成功してイラン本土からの報復を抑え込めたとしても、海峡を再開させるにはさらに4週間から6週間の継続的な軍事作戦が必要になる。そうなれば衝突は5月、下手したら6月までずれ込む。アメリカ人の死傷者は、今の政治体制では到底受け入れられんレベルまで跳ね上がるやろう。

15マイル先の海岸から作戦部隊を狙うイラン本土の弾道ミサイルの脅威は、机上の空論やない。実証済みで、実績があって、絶えず補充されとる「本物の能力」や。そしてトランプは、歴史の書き換えが不可能な形で、「イランとの地上戦」の責任を負うことになる。あいつが過去10年、自分の外交アイデンティティをかけて反対し続けてきた、あの「戦略的悪夢」を自ら引き起こすことになるんや。

これから俺が言うことは、主流メディアに呼ばれ続けたい分析家からは絶対に聞けん話や。

米軍はこの航空作戦を、技術的には驚くほど熟練した形で実行した。知的誠実さを持って、認めるべきところは認めよう。イランの主要な水上戦闘艦の92%を排除した。8,000のターゲットを叩いた。核インフラを大幅に弱体化させ、ミサイル製造施設にダメージを与えた。イランの「通常戦力」は間違いなく削られた。航空作戦の有効性という伝統的な指標で見れば、その遂行能力は見事やった。

……けどな、そんなもんは何の意味もなかったんや。

これこそが、アメリカの戦略ドクトリンの根幹を揺るがすべき教訓や。「軍事的な破壊」と「戦略的な勝利」は同じやない。これまで一度も同じやったことはない。

俺は「砂漠の嵐」作戦の余波を調査した時にその教訓を学んだ。サダム・フセインが、史上最も壊滅的な空爆を生き延びて、その後12年も権力の座に居座り続けたのを見てな。「イラク自由作戦」の最初の衝撃が、その後10年に及ぶ泥沼の掃討戦に変わるのも見てきた。教訓は何度も何度も目の前に現れとるのに、ワシントンは頑なに学ぼうとせえへん。

イランは、アメリカの軍事力が(どんなに技術が洗練されてようが、精密誘導兵器があろうが、空母打撃群や空挺師団があろうが)単なる爆撃では屈服させられん「たった一つの非対称なレバー」を見抜いてたんや。

それは「地理」や。

ホルムズ海峡がそこにあるという物理的な現実。イランの領土がその北岸を走っとるという現実。そして、重要な水路の岸に位置する国は、空軍や海軍がどうなろうと、その水路を脅かし支配する実質的な能力を持ち続けるっていう現実や。

海岸線の主権を精密爆撃で消し去ることはできへん。世界中のエネルギーが流れるあの狭い場所をイランとオマーンが共有しとるっていう「地理的事実」を、巡航ミサイルで吹き飛ばすことはできへんのや。

イランはこれを理解してた。そのために準備し、その周りに戦略を組み立てた。一方、ワシントンは、イスラム共和国との30年にわたる対立があり、あらゆるインテリジェンスの評価があり、イランに対する軍事キャンペーンは必ず海峡を危機にさらすと示しとるあらゆるウォーゲーム(演習)があったにもかかわらず、真っ直ぐにこの罠に歩み寄ったんや。

現実という事実

4月2日に行われた、トランプのイランに関する国民向け演説は、これから何年も戦略家たちに研究されるやろうな。何かが解決したからやない。解決なんてしてへん。ワシントンがいま置かれとる立場が、いかに「根本的に不可能」かってことをリアルタイムで証明したからや。

「勝利」を主張しながら、戦争の引き金となった「目標(海峡開放)」が達成されてへんことを同時に認めるなんてことはできへん。「軍事的な撤退」を示唆しながら、数千人の追加部隊を送り込むなんて矛盾も通らへん。自分の国の有権者には「戦争を終わらせる」と言いながら、同盟国には「あんたらが後始末しろ」と言う。こんなの無理があるやろ。

これらの矛盾は単なる言葉の綾やない。戦略的な矛盾や。そしてそのツケは、今の政権や今の紛争、今のガソリン代のレベルをはるかに超えて波及していく。

戦略石油備蓄はもう空っぽに近い。イランの「通行料制度」は永久的な法律になりつつある。新しい最高指導者は、ホルムズ海峡のレバレッジを自分の政治的アイデンティティの礎にした。世界の金融システムは、この混乱が続くことを前提に価格を決めとる。

そしてアメリカは、最初の6日間で113億ドルを使い、イラン海軍の92%を破壊し、ここ数十年で最大規模の航空作戦を展開した挙句、「肝心の結果を左右するものを、いまだに敵が握っとるこの紛争から、どうやって逃げ出すか」って頭を抱えとるんや。

いま、ホルムズを握っとる奴がレバレッジ(主導権)を握っとる。そしてそれは、アメリカ合衆国やない。

それが現実や。ホワイトハウスが受け入れてほしい現実でも、ペンタゴンの広報がメディアに見せとる現実でもない。市場が、同盟国が、敵対国が、そして歴史が、絶対的な正確さで記録する現実や。

俺は兵器査察官として、政府が「達成したと主張しとること」と「実際に達成したこと」の間のギャップを隠すために、いかに精巧な物語を作り上げるかを見てきた。そして、それらの物語が、ごまかしきれん「事実」の重みで崩壊するのも見てきた。

ホルムズ海峡は、ごまかしきれん「事実」や。

イランの料金所は、ごまかしきれん「事実」や。

アメリカのガソリン代は、ごまかしきれん「事実」や。

そして、世界のエネルギーの5分の1が流れる水路を誰が支配しとるかっていう問い。その答えを出すんは、報道官やない。Truth Socialの投稿でもない。ホワイトハウスの執務室で演出された演説でもない。

イランとオマーンの間の、あの21マイルの海域を「船が動いとるか、止まっとるか」、それだけが決めるんや。

いま、船は動いてへん。そしてワシントンには、それを変えるための時間も、備蓄も、選択肢も、もうあらへんのや。

これがこの戦争の真実や。誰が不快に思おうと、俺はそれを言い続けるで。


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