2017年6月15日木曜日

カイザーリポート 第1083回 すべてバブル

[KR1083] Keiser Report: Everything in Bubble
Posted on June 13, 2017
http://www.maxkeiser.com/2017/06/kr1083-keiser-report-everything-in-bubble/

テリサ・メイの発言が「メイボット」というロボットとしておちょくられている、という話からはじまります。何を尋ねられても "Strong and stable government!" (強く安定した政府)あるいは "Brexit means Brexit!" (ブレギジットというのはイギリスのEU離脱)としか答えないロボットなのだそうです。
さてドクター・ドゥーム(というニックネームの経済学者)はすべてがバブル、と言っているそうです。マックス・カイザーはそれを受けてこう言います。

「バブルを担保にできないのだろうか?中央銀行のゼロ金利政策で企業が超ローコストの金を調達してFAANG(フェイスブックやアップルやアマゾンなど買いが殺到する銘柄)に投資するか、あるいは自社株買いをする。株価が上がるし、財テクで企業の業績も上がる。含み資産が増えるので、それを担保にさらに金を借りる。説明責任なんてどこにあるんだろう?」

さらに、こう言います。
「経済原理、市場の価格決定メカニズムがまったく機能していない。市場がなくなってしまったも同然だ。 」

ステイシーがいいます。
「アルゴボット(投資会社で電脳のアルゴリズムが瞬時にトレードを完結させること:ゴールド萬作みたいな少数の会社が似たようなアルゴリズムを納入するのでトレードがみな同じようなパターンになる)やらマーケットボットの世界よね。」

マックス
「サウジの国営石油会社アラムコが上場を検討している、その価値が2兆ドルになると見積もられている。いまやスイスの中央銀行がアップルの株主になる時代だ。中央銀行は貨幣を印刷する立場なのに、民間企業の株のオーナーになるなんてどういうことだ?」

ステイシー
「小売業やら原油の世界では需要が減退している。EIA(国際エネルギー機関)のトム・クローザによると原油需要全体が19.34百万バレル/日だったうち、1.418百万バレル/日の需要が消滅した。これはカタストロフィーと呼んでいいレベルだ、と。」
そしてこう言います。

「いったい我々は存在しているのだろうか?」

・・・株価を決めるのはアルゴリズム。経済のうち大企業の活動を評価するインデックスのひとつにすぎない株価が高騰していることで「景気が拡大している」と言う政府とメディア。しかし株価と企業業績が伸びているように見えるのは、ゼロ金利で超ローコストの資金が市場に溢れているせい。企業は本業に精をださなくても資産価値を増やしつづけ、人を雇わずにロボットを導入する。主要国政府は赤字国債を発行し、日銀は世界最大の国債の買取り組織として、ゴールドやレアメタルの裏付けのない紙幣を印刷し続け、主要国の国債を買いまくる。いっぽうの人民は職がなく(あったとしてもアメリカではバーテンダーやウェイトレス。日本では非正規労働。)可処分所得は増えず、インフレが進み、貯金に金利がつかず目減りするばかり。「人間活動が織りなす経済活動が市場をつくってきた。それがまったく機能していない。サウジ王家にとって石油さえあればサウジ国民などいてもいなくてもいいのと同じで、いったいわれわれ人間は経済システムのどこに存在しているんだろう?」という深刻な問いかけです。

マックスはいささか極端にこういいます。
「日本にはセックスロボット(ダッチワイフ)があるわな?若い者はバーチャルリアリティーで精欲を解消するから女性を追いかけなくなった。そのうち人工卵子と人工精子でできるんだ。」

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