2023年9月7日木曜日

原油価格上限を見直す計画は当面なし

https://www.zerohedge.com/energy/g7-has-no-immediate-plans-review-its-russian-oil-price-cap

「うまくいっている」

2023年9月7日木曜日 - 午前02時45分

執筆者: Tsvetana Paraskova via OilPrice.com、

G7は、ロシア産原油の価格上限を直ちに見直す計画はない。

最近の原油価格の高騰により、ロシア産原油はG7の上限価格を上回り、主力のウラルブレンドは8月に平均72ドルを記録した。

6月か7月にも見直しの話があったが、それは実現しなかった。

ここ数週間の原油高により、ロシアの原油がG7の上限価格を上回って取引されているにもかかわらず、世界トップクラスの経済国とその同盟国で構成されるG7は、上限価格の定期的な見直しを棚上げにしたと、ロイター通信が2日、関係筋の話として報じた。

昨年末、G7、EU、そしてオーストラリアを含む同盟国は、EU域外の第三国へのロシア産原油の輸送に欧米の保険や融資を利用する場合、ロシア産原油の価格上限を60ドルとすることを課した。

今年の大半は、国際指標価格が1バレルあたり75〜80ドル前後の狭いレンジで取引されていたため、ウラル原油を含むほとんどのロシア産原油は上限価格を下回って取引されていた。

最近のブレント価格の上昇とロシア産原油のディスカウント幅の縮小により、モスクワ産原油は上限価格を上回るようになった。

価格上昇にもかかわらず、G7グループは今年3月以来、上限価格の見直しを行っておらず、当面その予定もないと、G7の政策に詳しい4人の情報筋がロイターに語った。

「6月か7月に見直しを行うか、少なくともそれについて話し合う話し合いがあったが、正式には行われなかった」と、ある外交筋はロイターに語った。

「ロシアからの原油出荷に占める価格上限の適用を受けたタンカーの割合は、7月は前月比約5%減の50%。石油製品と化学製品については、7月の価格キャップ連合のカバー率は約65%で、より安定している」と、エネルギーとクリーンな空気に関する研究センター(CREA)は、7月の最新の月次スナップショットで述べている。

ロシア財務省が先週発表したデータによると、ロシアの主力原油であるウラルの8月平均価格は1バレル74ドルで、2022年8月よりわずかに下落したが、G7の上限価格である60ドルを大幅に上回り、7月平均の64.37ドルを上回った。2023年1月から8月までのウラルの平均価格は1バレルあたり56.58ドルで、2022年の同時期の平均は82.13ドルだった。

[註:さらに面白いのは、価格キャップが機能しているというバイデン政権の主張だ。]

ブルームバーグの報道によれば、エリック・ヴァン・ノストランド経済政策担当次官補代理はブルームバーグTVのインタビューで、「実施から9ヶ月が経過し、上限は機能している」と述べ、この政策によってロシアの収益は減少しており、違反があれば米国と同盟国の執行機関が調査すると付け加えた。

「私たちは、どれくらいの割合の石油がキャップの下を通ったかだけでその成功を測っているわけではな「い。石油市場のインセンティブを変化させるための市場メカニズムとして捉えている。」

米国は、ロシアが市場に十分な供給力を保つことを喜んでいる。そして、不安定につながるような形で世界の石油市場を混乱させたくないと考えている。」

どれも「うまくいっている」とはぜんぜん聞こえないが?


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