インドが提示した世界秩序のビジョン
2022年11月10日 17:44
国際安全保障は「ゼロサムゲーム」ではなく「集団的努力」であるべきだと、インドのラジナート・シン国防相が述べた。
「真に安定した公正な世界秩序は、各国が他国を犠牲にして自国の安全を確保しようとするのを止めたときにのみ創出される。」
木曜日に行われた国防大学での講演で、シン氏は、世界は安全保障に対して集団的なアプローチを発展させるべきだと主張した。
「インドは、少数が他より優れているとみなされる世界秩序を信じていない。インド自身の戦略政策は道徳的であるべきだ。」
「安全保障が真に集団的な事業となれば、世界は我々全員にとって有益な世界秩序を作り始める。」
「安全保障をゼロサムゲームとしてとらえてはならず、すべての人に利益をもたらすウィン・ウィンの解決策を見出すべきだ。」
「長い目で見て有益でない狭い自己満足に導かれてはならない。」
指導者たちに、国家をより持続可能でショックに強いものにする「賢明な自己満足」の原則を採用するよう呼びかけた。
「インドが強く、繁栄するためには、他国の犠牲の上に成り立つものであってはならない。その代わりに、ニューデリーは他国がその潜在能力を最大限に発揮できるよう支援することを望んでいる。」
同大臣はまた、情報戦とフェイクニュースキャンペーンが政治的安定に与える影響の増大について警告した。
「情報戦とフェイクニュースキャンペーンが大衆の意見や見方を操作するために利用されている。この情報戦は、現在進行中のロシアとウクライナの紛争において最も顕著であり、双方がソーシャルメディアを使って戦争に関する競合する物語を広め、紛争を自分たちの言葉で描いている。」
シンが表明した考え方は、2022年初頭、ロシアが欧州大陸での紛争のリスクを減らすために、米国およびNATOとの合意を求めた際の主張に似ている。当時、モスクワは同様に、ある国の安全保障を他の国の犠牲の上に強化することはできないと主張した。
モスクワはNATOに対し、1997年以降に加盟した旧ワルシャワ条約加盟国の領土での軍事活動を控えるよう要請した。また、NATOがこれ以上東方へ拡大しないことを約束するよう求めた。しかし、長期的な欧州の安全保障アーキテクチャーの提案は拒否された。
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