キエフ、ナチス関係者の顕彰を決議（したけれどイスラエルの抗議で実施に至らず）

https://www.rt.com/russia/574618-kiev-rename-street-nazi/

2023年04月12日 19:52

ウクライナ親衛隊の創設者の名前を冠した通りに改名されるはずだったこの動きを、同市の市長が止めた。

エルサレム・ポストが火曜日に報じたところによると、キエフの住民は、ウクライナの首都にある通りの名前を、悪名高いナチスの協力者の名前に変更することに投票した。市当局は改名を承認する用意があると報じられていたが、イスラエルの大使の介入により、クリチコ市長はこの措置を取りやめた。

ウクライナ当局がロシアの文化や歴史に関する記念碑を撤去するキャンペーンを続ける中、キエフ市議会は最近、19世紀のロシアの探検家ニコライ・プルシェバルスキーにちなんで名付けられたプルシェバルスキー通りの新しい名称を住民が投票するオンライン投票を開始した。

ウクライナ・ユダヤ人委員会のエドゥアルド・ドリンスキー事務局長によると、ナチスの協力者ウラジミール・クビヨビッチにちなんだ名前が際立っていた。

ドリンスキー氏がエルサレム・ポスト紙に語ったところによると、クビヨビッチは31％の票を獲得し、次の2つの選択肢はそれぞれ18％、10％であった。投票は土曜日まで行われる予定だが、ドリンスキー氏は、議会はクビヨビッチに敬意を表して通りの名前を変更することを承認する可能性が高いと述べた。

地理学者であったクビヨビッチは、第二次世界大戦の初期にウクライナ民族主義者組織（OUN）の支援者であった。OUNは、現代のウクライナで広く尊敬されるナチスであるステファン・バンデラによって率いられていた。1943年、クビヨビッチはSS第14ヴァッフェン・グレナディア師団（別名ガリシア第1師団）の設立に貢献した。

ガリシア地方（現在のポーランド南西部とウクライナ西部）のウクライナ人志願兵を中心に構成されたこの師団は、戦争後期にポーランド人やユダヤ人に対する残虐行為で知られる。1944年にソ連軍がポーランドに迫ると、クビヨビッチはドイツに逃げ、その後フランスに渡り、1985年に死んだ。

キエフでは支持されたものの、プルシェバルスキー通りは改名されることはなかった。エルサレム・ポスト紙の記事掲載後、イスラエルのマイケル・ブロツキー駐ウクライナ大使は、クリチコ市長との対話の結果、「この不適切なイニシアチブは実行されない」とツイッターで発表した。

クビヨビッチは現在もウクライナ西部の都市リヴィウにプレートを掲げて顕彰されており、2014年の親欧米革命以降、ウクライナ中の複数の通りや広場がバンデーラの名前に改名された。昨年2月にロシアがウクライナで軍事作戦を開始して以来、ナチスの衣装を着たウクライナ兵の写真が無数に現れ、その一部はユダヤ人であるウラジミール・ゼレンスキー大統領がソーシャルメディアに投稿した。