米軍需産業の評判が失墜 エイブラムスは前線で使われないと軍事専門家が予測
https://sputniknews.jp/20230809/16749456.html
2023年8月9日, 01:00 (更新: 2023年8月9日, 06:24)
8月7日米CNNテレビは米軍の仕入部のトップのダグ・ブッシュ氏の声明を引用し、米国はエイブラムス戦車M1A1型のウクライナ供与第1弾の引き渡しに合意したと報じた。スプートニク・ラジオに出演したロシア人軍事専門家のイヴァン・コノヴァロフ氏はこの戦車供与について、果たして意味があるのか、また前線の戦闘にエイブラムスが使われるのかと疑問を呈した。
「紛争の規模を考慮した場合、大隊に戦車エイブラムスが、しかも古い戦車が現れたところで何も変えることはできない。英戦車チャレンジャーの状況を思い出してほしい。これはエイブラムスより重量があるが、結局のところ、前線までは出されていない。世界の戦車で1,2を争う最優秀車両と評された独レオパルトがロシア軍に破壊された後、エイブラムスを前線に送り出すのは米軍需産業の評判を具体的に損なう。米国がこれに(編集:前線にエイブラムスを出すこと)踏み切るかどうかは大きな疑問だ」
コノヴァロフ氏は、エイブラムスの到着は「ワシントンが支援し続けている証拠」としてキエフ政権には受け止められるが、エイブラムスも英チャレンジャーと同じく、ウクライナ軍の予備軍機として保管されると見た。
ウクライナ用に送られるエイブラムス
米ポリティコ紙は7月末に出した記事の中で、米国がウクライナに供与するエイブラムスの第1弾は旧式のM1A1型が6から8台で、送られる戦車台数は合わせてウクライナの大隊に相当する31台と書いていた。
しかもエイブラムスはウクライナ軍に送られる前に独で「刷新」される。ロシア外務省外交アカデミーの軍事専門家ワジム・カジュリン氏はロシアのマスコミからの取材に、エイブラムスの改良版には機密技術を含む多くの先進技術が使われていることから、独での「刷新」とはつまり、ロシア軍の手に渡るのを防ぐため、機密装備を外すことではないかとの見解を表した。
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NATOの訓練も兵器も役に立たない 不満を募らせるウクライナ兵士ら
2023年8月8日, 13:11
ウクライナ軍兵士はNATO諸国の軍事訓練への姿勢に不満を感じた。またウクライナ兵らは自国軍司令部の無能さと、西側の供与する兵器が実際の戦闘に向かないことに苦情を訴えた。ニューヨークタイムズ紙が報じた。
ニューヨークタイムズ紙によれば、ウクライナ軍司令部は訓練を終えたばかりの新兵を戦地に送り出し、有効性が十分に調べられていない戦術を攻撃に用いた。また兵士らはNATO諸国での訓練があまりにも短く、アフガニスタン、イラクの軍事作戦の経験に基づいていることを不服。
ウクライナ軍部の不満は欧米の供与した装甲車にも向けられた。特にニューヨークタイムズ紙が指摘しているのは米国製の対地雷/伏撃防護装甲車のマックスプロで、これは反乱の鎮圧を目的に開発されたものだが、強力なロシア軍には全く歯が立たない。
いつ爆発してもおかしくない兵器
ウクライナに供与された西側の兵器の中にはウクライナ兵士の身の危険になるものまである。スコット・リッター氏はスチーヴン・ガードナー記者の取材に対して、米国製の155ミリ口径の大砲の中には銃身が消耗しすぎると爆破を起こすものがウクライナの軍備に入っていることを明かした。
リッター氏によれば、ウクライナ軍はアルチェモフスク近郊で155ミリ口径砲を浪費し、あまりにも多くの弾を発射したために銃身は発火して燃え尽きた。リッター氏は銃砲はこれだけ極度に消耗した場合、次に使用した際に爆発するか、狙いを定めたのとは別の方向に弾が飛んでいく恐れがあると指摘した。
リッター氏はウクライナ軍には修理のためにM777 155mm榴弾砲を欧州に送り返すこともできず、仮に出来たとしても、米国には新しい銃身はのこっていないため、修理は不可能。
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