2023年10月5日木曜日

カナダ、制裁を回避してウォッカを含むロシア製品輸入を黙認

https://sputnikglobe.com/20231004/canada-quietly-lets-companies-circumvent-sanctions-to-import-russian-goods-including-vodka-1113933595.html

ウクライナ危機の過程で、トルドー政権は強硬な反ロシア姿勢を維持し、モスクワに何千もの制裁を科し、キエフに95億カナダドル(69億米ドル)以上の軍事・経済支援を与えてきた。その裏では、ロシアの輸出品には好意的である。ケベック州の新聞が、カナダの貿易データを引用して報じた。

これまでに十数件の特別許可が発行され、カナダ企業は掘削機、土壌探査ツール、アルミニウム部品、電気変換器、X線装置など、石油・鉱業分野で使用される機器や資材の輸出を許可された。2022年3月から2023年7月までの輸出総額は約280万カナダドル(約203万米ドル)にのぼる。

輸出品の一部は、ロシアの兵器製造に使用されるという主張に基づき、ロシアを対象とした特別経済措置制限によって禁止されていた。

同期間中、カナダは鉄や鋼管など建設や試掘に使用される機器、新鮮な魚介類やウォッカなど1,700万ドルの高級品など、約4,700万カナダドル(3,420万米ドル)相当のロシア製品を輸入した。

許可証の発行を担当するカナダ外務省は、その存在を認めたが、「商業上の秘密」を理由に、正確な発行数や発行の正当性についての詳細な説明を拒否した。

ブロック・ケベック選出のステファン・ベルジュロン議員は、トルドー政権が「秘密裏に特別輸出入許可を発行」したことを非難した。

「決して免除を行うべきではないと言っているわけではないが、例外であるべきだ。これがルールとして確立されつつあるのは、憂慮すべきだ。」と同議員は記者団に語った。「政府は何か隠している。隠すことがないのなら、説明すべきだ。」と付け加えた。

ベルジュロン議員は、例外を設けるべき分野としてロシア産肥料を挙げ、昨年ロシア産肥料に課された35%の関税が農家とカナダの消費者の双方に打撃を与え、結果的にインフレと食品価格の高騰を助長したことを指摘した。

新民主党のアレクサンドル・ブーレリス副党首もまた、この許認可をめぐってトルドーを非難し、現在トルドーの少数政権を支持するNDPは、自由党の強硬な反ロシア姿勢は、「粉飾にすぎないと最初から言っている。」と述べた。

「ロシアに立ち向かうと言いながら、秘密裏に何の透明性もなく免除を与えている。」とブーレリスは不満を述べた。

先月末、ゼレがカナダを訪問した際、トルはキエフに対するオタワの「揺るぎない支持」を繰り返した。

オタワは現在までにウクライナにおよそ95億ドル(690万ドル=約1兆円)の援助を約束しており、そのうち18億ドル(13億ドル=約1,500億円)は、地対空・空対空ミサイル、榴弾砲、戦車、装甲兵員輸送車、工学機器、対戦車兵器、小火器などの兵器と、3万3,000人以上のウクライナ軍への訓練から成っている。オタワはアメリカ以外のどの国よりも多くの制裁をロシアに科し、その総数は2014年以来、3,105件に達する。

米国、欧州連合(EU)、その他の西側諸国は、天然ガスやウランから肥料、食料品、貴金属に至るまで、数百億ドル相当のロシアの資源を購入する一方で、工業製品を第三国に輸出し、それがロシアに再輸出されている。

「制裁の適用と莫大な軍事援助は、ロシアに占領された領土を回復するというウクライナの目標を達成していない。それどころか、状況はますます難しくなっている。」と、ウクライナ系カナダ人連合協会のグレン・ミハルチュク会長は、特別輸出入許可証の存在を明らかにしたケベック州の新聞に語った。「政治的には、カナダは制裁を維持することができる。方向転換して、戦争を終わらせる和平イニシアチブを支援することもできる。」とミハルチュク氏は訴えた。


0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム