EU、ロシアへの新たな依存へ歩み寄る - 業界大手
https://www.rt.com/news/596810-eu-nitrogen-fertilizer-russia-dependency/
2024/04/30 15:26
窒素肥料は新しい天然ガスである、とEUの化学メーカー。
欧州連合(EU)は、天然ガスと同じように、ロシアの肥料に依存するようになりつつある。
ノルウェーの化学メーカー、ヤラ・インターナショナルのCEOであるスヴェイン・トレ・ホルセザー氏は、「植物の成長に広く使われる窒素肥料は天然ガスを原料としている。
肥料は新しいガスだ。欧州のロシアへの依存度を下げることが目的なのに、重要な食糧と肥料をロシアの手にゆだねるというのは矛盾している。」
ロシアは世界最大の窒素含有肥料の生産・輸出国のひとつである。EUが2023年6月までの1年間にロシアから輸入した尿素は、それまでの12ヶ月間に比べて倍増した、とFT紙はユーロスタットのデータを引用して報じている。
今年に入ってからロシアの尿素輸入は減少しているが、それでもEU域内に持ち込まれる尿素の約3分の1を占めている。欧州委員会によると、EUは窒素肥料供給の24%をロシアから輸入しており、エジプトが22%で2番目に多い。
窒素ベースの作物栄養素は、空気中の化学物質と天然ガスの水素を高温高圧で混合することで製造される。ウクライナ紛争をめぐる欧米の対ロシア制裁を受け、2022年に天然ガス価格が高騰したことも肥料価格を押し上げ、ヨーロッパの農家を経済的に直撃した。一方、モスクワは2022年に輸出収入が70%急増した。
「それ以来、天然ガス価格とともに肥料価格も緩和されてきたが、ロシアからの輸入品が大きなシェアを占めるようになり、ヨーロッパの肥料業界は依然として苦境に立たされている」とホルセッシャーは言う。
西側は、2022年2月にウクライナで軍事作戦を開始して以来、ロシアの食品や肥料の輸出に対して制裁を課していない。モスクワは、制裁によって貿易業者が支払いを処理したり、船舶や保険を入手したりすることが難しくなり、輸出が妨げられていると訴えている。
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