フランス人富裕層、集団移住の可能性 - Bloomberg
https://www.rt.com/business/600930-wealthy-french-relocate-election/
2024年7月12日 15:18
先の議会選挙で最多議席を獲得した左翼連合は、富裕層への増税を約束している。
フランスで最も裕福な住民の多くが、先日の議会選挙による政情不安と増税への懸念から、国外への移住を検討している可能性があると、ブルームバーグが金曜日に資産管理会社の話を引用して報じた。先日の投票では、絶対多数を占める政党がなく、議会は空転したが、左派連合が最多議席を獲得した。
複数の資産アドバイザーによると、パニックに陥った顧客の多くはすでに海外に資本を移し、国外移住の可能性を検討している。極右も極左も選挙で完全勝利したわけではないが、増税などいくつかの政党の選挙対策案がすぐに法制化されことを懸念している。
Brexit後、フランスには銀行家が流入したが、「高所得者は税金を多く払いたくないので、フランスを去る」とHogan Lovells法律事務所のパリを拠点とするマネージング・パートナーであるXenia Legendreはニュースアウトレットに語った。
選挙で最多議席を獲得した左派の新人民戦線(NFP)は、企業の超高収益に課税し、富裕層に富裕税を復活させると約束した。このような法案は、エマニュエル・マクロン大統領が打ち出した政策に逆行するもので、マクロン大統領は富裕層に優しいとされ、「富裕層の大統領」というあだ名までつけられている。
極端な政策が採用されれば、出て行ける人は出て行く。「フランスは外国人にとって魅力的な国ではなくなり、富裕層は去っていく。」富裕層管理会社ラ・フィナンシェール・ドフォリオンのエマニュエル・アンジェリエ代表は予測する。
バーンズ・ファミリー・オフィス・バイ・カムのプライベート・ウェルス・アドバイザー、ジュリアン・マジテリ氏によると、第2回投票の前からフランスから資金を移し始めている人がおり、その主な行き先はスイスやルクセンブルク。ほとんどの資産運用会社によれば、イタリア、ドバイ、シンガポール、アメリカなども、フランスの高額所得者の多くが検討している投資先という。
フランスには、ヨーロッパ一の大富豪で高級品会社LVMHを率いるベルナール・アルノー、世界で最も裕福な女性と言われる美容帝国LfOrealのフランソワーズ・ベッテンコート・マイヤーズ、パリのファッション・ハウスであるシャネルを支配するヴェルトハイマー兄弟など、世界で最も裕福な人々が住んでいる。
今週初めにエラベ社が実施した世論調査によると、フランス人の10人中7人が選挙結果と新国民議会の構成に不満を抱いており、「この国はもはや統治不能だ」と述べている。
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