2024年7月1日月曜日

ゼロヘッジ:EU防衛線は新たな鉄のカーテンの婉曲表現

https://www.zerohedge.com/geopolitical/eu-defense-line-latest-euphemism-new-iron-curtain

2024年6月30日(日) - 午後09時10分

著者:アンドリュー・コリブコ(Substack経由)

ポーランドとバルト三国は、EUが現在「EU防衛ライン」に資金を提供するよう要請した。このプロジェクトの第2構想段階でポーランドとペアを組み、共同シールド構想の基礎を築く。このプロジェクトをよく知らない読者のために、5つの背景を説明しよう:

- 1月22日バルト海防衛ラインはドイツ主導のシェンゲン協定を加速させる

- 5月13日 ポーランドの国境強化は正当な脅威認識とは無関係だ

- 5月25日 北極から中央ヨーロッパまで、新たな鉄のカーテンが築かれる

- 6月2日 ポーランドはロシアとの緊張を悪化させることなく、不法移民の侵入から自国を守る

- 6月7日 来月のNATO首脳会議では、ほとんどの加盟国が軍事シェンゲンに参加する

要約すれば、アメリカはドイツが軍事シェンゲンを利用して「ヨーロッパ要塞」を建設し、ドイツがアメリカの意向でロシアを封じ込める一方、アメリカはアジアに軸足を移して中国をより強力に封じ込める。

リンク先の2つの分析では、「欧州要塞」構想について詳しく説明している。このプロジェクトは基本的に、アメリカの支援を得て、ドイツが長い間失っていた超大国の軌道を回復させる。

ドイツが主導するブロックが資金を提供するので、ドイツが防衛ライン建設に直接関与する可能性が高い。次回のNATO首脳会議でラトビアとエストニアが軍のシェンゲン協定に参加することになればなおさらである。ポーランドがベラルーシとの国境警備のためにドイツの警察援助を要請していることも、EU防衛ライン建設でベルリンが主導的役割を果たす可能性を高めている。

最北端では、フィンランドがEU防衛ラインに参加するシナリオである。現代のマジノ線がEUとNATO、ロシアの国境に沿って建設され、今回はフランスの代わりにドイツがその建設を主導する。(アメリカの全面的なバックアップのもとに。)

「バルト防衛ライン」の再ブランド化とは、このプロジェクトを包括的な汎ヨーロッパ的プロジェクトとして売り込むことである。ポーランドやバルト諸国がすべての費用を自分たちで負担することを望んでいない(負担する余裕もない)ため、EUの融資を正当化する。「ロシアの脅威」という誤った認識を補強し、大義名分のもとに圏内の国々を結集させる。

EU防衛ラインは新たな鉄のカーテンとして機能する。次世代にとっての新冷戦であり、NATOとロシアの緊張関係が新常態であり続ける。EU防衛ラインが建設された後では、両者の正常化はあり得ない。それこそが、両者を無限に分断し支配するためにアメリカが望んでいることだ。

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