2015年7月15日水曜日

ギリシャはLBOされたナビスコみたいな、金融ヤクザの犠牲者

きょうRT(ロシアンタイムズ)でカイザーレポートっていう番組を見てたら、マックス・カイザーっていうおっさんが怒りながらこんなことを言ってた。
「ギリシアは優良資産を見込まれてヘッジファンドに買収されたナビスコとおんなじ。」
「買収がすんだら売り物になる資産と売り物にならない資産にばらばらにされて売られ、ヘッジファンドが大儲けするだけ。」

なるほど。それで「ギリシアは犯罪行為の犠牲者」という表現に納得がいった。

自分が働いている企業がヘッジファンドに買収されて、リストラされて優良部門を切り売りされたとして、それがいやなら最悪のばあい会社を辞めることができる。
でもヘッジファンド(ギリシアの場合はトロイカ)に貸しつけられた金を返すことができず、資産を接収された国であっても、その国民を辞めることは難しい。おまけに国は徴税という暴力的手段をもっている。特に消費税率アップみたいな手でこられたら、税金を払わざるを得ない。

マックス・カイザーはさらに怒ってこういう。
「ふつうの金貸しだったら、借り手が返す能力があるかどうかを厳しく査定するよね。」
「査定を超いい加減にして巨額の金を貸し付けて、返せないほうが悪い、と。それはないんじゃないか。」
モラルハザードもいいところだと。
ギリシアはそもそも2000年ごろユーロに参加するときにズルをして基準をクリアした経緯がある。さらに
「ギリシアはそもそも2008年の時点で財務状況が悪化していたことが明らか。それを知っていて返せない金額を貸し付けた責任はトロイカにないのか?」

つまり、ギリシアが返せないのを見越してトロイカは金を貸しつけ、焦げ付いたので「さあどうする?ヘアカットしろ。」と迫っているのが現時点。でもヘアカットしろというのは単なる脅し文句で、ふつうの銀行なら担保(土地とか家屋)を接収してリノベーションして売却するように、ギリシアの優良資産を人民付きで奪おうとしている。

ギリシアの優良資産って何だ?
徴税権?土地?観光資源?戦略的立地?
いずれにせよ人民が人質にとられていることだけはまちがいない。

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