2015年6月26日金曜日

サウジは民主主義国家アメリカもイスラムという宗教も同じくらい面倒臭くなった

サウジの三代目たちが考えていることはただひとつ、みんなが必要としている原油を売って、その金でまったり暮らしたい。宗教もまっぴらだ。夏のさかりに断食なんてしたくない。そのためならイスラエルだってトモダチのふりをしてもいいくらいだ。パレスチナ人なんて知るもんか。アラブ人っていったって、いろいろいるんだから。

先先代の爺様はパツキン女が好きでCIAにつけこまれちゃったけれど、アメリカとずぶずぶに付き合ったおかげでリヤドは近代化できた。それはいいとしよう。でもこれからは好きにさせないぞ。

てなわけで1988年にサウジアラムコをつくって、石油を国営化した。困ったのはいわゆるメジャー。今までの蓄積で内部留保と規模は大きく、技術は最新だけれど、いかんせん利益の源泉である油田を国有化されてしまった。そこで北海油田とかコストのかかる採掘をはじめて、技術開発もがんばって行きついたのが北米のシェールオイル。コストはバレル96ドルとかかかるけれど、原油価格が100ドルくらいな採算がとれそうだ。

猫も杓子もジャンクボンド起債してウォールストリートから金を借りてシェールオイルビジネスをはじめた。サウジの三代目にしてみれば、いままでオラ達がペトロダラーを支えてきてあげたのに、その金でアフガンでもイラクでも好き放題戦争をさせてあげたのに、それはないんじゃないか、と。アラブ人は血よりも面子が大事なんだぞ、と。

ほんでもって自分たちもコスト割れするのを知っていて、ロシアとも話をつけて、石油をどんどん汲み上げ、売りまくって原油価格を50ドルに下げてしまった。これじゃあシェールオイル会社はやっていけないよ。 半分がた閉鎖・倒産・夜逃げしましたとさ。ペトロダラーシステムを考え出したユダヤ系アメリカ人もこれには大弱り。じゃあイランに歩み寄ってみるか。

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム