中国造船所、ロシア制裁下で過去最高のLNGタンカー受注を記録
水曜日、12月14、2022 - 07:45 AM
中国が西側諸国の対ロシア制裁から利益を得ている。
中国はロシアの石油を安く購入する機会を得た。それだけではない。
中国の造船所は、制裁体制による供給障害に世界市場が適応する中、液化天然ガス(LNG)タンカーの記録的な受注を積み上げている。
2022年のLNGタンカーの受注は45隻で、昨年の5倍である。ロイター通信によると、世界の既存LNGタンカーの9%しか建造していなかった中国が、今年は受注量の30%を占め、現在では世界の受注量の21%を占めているという。これは、約600億ドルのビジネスに相当する。
特殊な造船市場で中国の存在感が増しているのは、LNGタンカーの分野で長い間支配的だった韓国から需要が流出しているということである。滬東中華造船(集団)有限公司は、中国の2022年の受注の75%を占めている。
メンブレン型LNGタンカーは、初期の球形タンク型のように甲板上に目立つボール状のタンクがない(ベアード・マリタイム社)
カタールのノースフィールド拡張工事のガス輸送に使用される船舶の受注が、韓国の造船所に殺到している。カタールエナジーのCEOは10月、「今後5年から10年の間に、シェル社を抜いて世界最大の天然ガストレーダーになる」と発言したほどで、カタールの生産能力は大きく伸びる。カタールは、ロシアのパイプライン・ガスを船舶による輸入で代替しようとするヨーロッパの動きに乗じている。
近代的な膜型LNGタンカーの建造には、高度な技術が必要で、特許を保有し造船所に設計をライセンスしているフランスのGaztransport & Technigaz(GTT)社による認証が必要である。高さ40メートルのLNGタンクの継ぎ目を何百人もの作業員がレーザー溶接するため、その精度は高く、建造期間は最大で30カ月にもなる。
タンカー需要の一部は、中国からのもの。SIAエナジーのLi Yao氏は、中国が米国から年間2000万トンのガスを輸送するために、約80隻のLNGタンカーが必要になるとロイターに語った。
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