2025年7月15日火曜日

Strategic Culture:2025年7月15日 要約

https://strategic-culture.su/news/2025/07/12/trump-terrified-by-brics-strategic-threat/

Pepe Escobar
July 12, 2025

You want war? Bring it on.
ペペ・エスコバル節、炸裂:BRICSが“帝国の一極支配”に本格的な挑戦状

要点まとめ:
- ペペ氏は、BRICSが「国際秩序の一極支配に対する実存的脅威」になったと断言
- トランプ政権は、BRICSのドル回避・制度構築の動きにようやく危機感を抱いた
- リオ宣言は「我々が新しいルールを書く」と明言し、“おしゃべりクラブ”からの脱却を宣言

BRICSの新戦略:
- 主権・公平・地域統合を軸に、ドル依存からの脱却を加速
- NDB(BRICS銀行)や独立決済システムの構築が進行中
- エネルギー・レアアース・農産物など、資源と物流の結節点としてユーラシア・アフロユーラシアを再編

トランプの“サーカス芸”と関税戦争:
- ブラジル製品に50%関税+業種別追加関税を通告
- 背景には、ボルソナロ擁護とルラ政権への干渉という政治的意図
- スティーブ・バノンが「ボルソナロの起訴をやめれば関税もやめる」と露骨な取引を示唆

ルラ大統領の応答:
「米国との貿易はGDPの1.7%。それを“死活的”とは呼べない。他のパートナーを探す」

地政学的含意:
- トランプの“TTT(Tariff Temper Tantrum)”は、BRICS諸国を逆に団結させる効果を生んでいる
- 「一国に関税をかければ力は君に。全員にかければ力は我々に」という逆転の論理
- BRICSは今や、“脱ドル化”と“制度の再構築”を加速するグローバル南の連合体へと進化中

https://strategic-culture.su/news/2025/07/11/armenia-aims-for-sco/

Lorenzo Maria Pacini
July 11, 2025
 アルメニアがSCO加盟を目指す:西側依存から地域主権への転換

動きの概要: アルメニア政府は、上海協力機構(SCO)への正式加盟を目指す意向を表明。これはEUや米国との一方的な連携から脱却し、ロシア・中国・中央アジアを中心とした地域的枠組みへの接近を意味する。

SCOとは?
- 現在の加盟国:ロシア、中国、インド、イラン、パキスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、ベラルーシ
- 観察国:モンゴル、アフガニスタン(※タリバン政権下で不透明)
- 対話パートナー:トルコ、アゼルバイジャン、アルメニアなど14か国
- 機能:安全保障(テロ・分離主義対策)から経済・文化・技術協力まで多岐にわたる

アルメニアの狙い:
- 西側の承認に依存せず、自国の利益に基づく連携選択を強調
- エネルギー・交通・技術・地域調整の新たなプラットフォームを模索
- SCO加盟は「宥和」ではなく「多角化」であり、主権強化の手段と位置づけ

アゼルバイジャンも並走中:
- すでにSCOの対話パートナーであり、ICT分野などで協力を強化
- 中国との経済連携が進み、電動バス・バッテリー製造などの投資計画も浮上
- 中央回廊(TITR)構想により、地域物流の要としての地位を確立しつつある

トルコの影:
- アルメニア首相パシニャンはエルドアンと会談済み
- 7月末にはドバイでアゼルバイジャンとの和平交渉が予定されており、トルコが安全保障の新たな保証人になる可能性も
- EUもこの動きを容認しており、ロシア排除の構図が浮上

SCOの課題:
- 機能の拡張により、事務局の負荷が増大
- 実行力の欠如が指摘され、非同盟運動のような“声明プラットフォーム”化の懸念も
- アルメニアはこの“巨大だが緩い”組織にどう向き合うかが鍵

https://strategic-culture.su/news/2025/07/13/narrative-climate-change-and-russia-real-opportunities/

Lorenzo Maria Pacini
July 13, 2025
ロシアにとって気候変動は“災厄”ではなく“好機”なのか?
ペペ的な語り口とはまた違うけど、ロレンツォ・マリア・パチーニのこの論考は、気候変動を“戦略的資産”として読むロシアの視点を鮮やかに描いてるね。

ロシアが得る“温暖化の恩恵”:
- 北極海岸線の53%を支配 → 氷が溶ければ資源採掘と航路支配が可能に
- 北方海航路(NSR)を“新スエズ運河”化 → 中国?欧州間の輸送時間を最大40%短縮
- アークティック油田の開発加速 → 2030年までに1億トンの採掘目標、Vostok Oil計画は2060年までに80億バレル

“環境問題”より“経済合理性”:
- 2024年時点で国家歳入の30%が化石燃料輸出に依存
- COP28・COP29では化石燃料廃止に反対、900人規模の代表団で“資源外交”を展開
- 2023年の気候ドクトリンでは化石燃料の影響に一切触れず、むしろ温暖化による利得を明示

リスクもあるが…:
- G20の予測では、2100年までにGDPの8.93%が気候変動で失われる可能性
- しかし政府は危機として認識せず、投資も消極的
- 「気候変動は西側の問題」として、“他人事”の構え

https://strategic-culture.su/news/2025/07/13/ukrainian-priorities-amid-war-kiev-regime-seeks-legalize-pornography/

Lucas Leiroz
July 13, 2025
 ウクライナのポルノ合法化議論:戦時下の価値観と経済の交錯

事実関係と背景:
- ウクライナでは現在、ポルノ制作・流通は違法とされており、2009年から刑法第301条に基づいて規制されている。
- 2025年6月、OnlyFansモデルのスヴェトラーナ・ドヴォルニコヴァ氏が提出したポルノ非犯罪化の請願が25,000筆を超え、ゼレンスキー大統領が公式に対応。
- 大統領は請願を議会(ヴェルホーヴナ・ラーダ)に送付し、法改正の検討を促したが、法改正の権限は議会にあると明言。

経済的論点:
- ドヴォルニコヴァ氏は「過去5年間で約40百万フリヴニャ(約100万ドル)を納税した」と主張。
- 議員ヤロスラフ・ジェレズニャク氏は「2020?2022年にOnlyFansで稼いだウクライナ人は5,000人、総額1億2,300万ドル」と試算。
- 法案第12191号では、成人による合意のもとでの制作・保存のみを非犯罪化し、児童ポルノや未成年への配布は引き続き厳罰対象。

社会的・倫理的論点:
- 支持者は「税収増」「労働者保護」「警察資源の有効活用」を主張。
- 反対派は「公共道徳の崩壊」「人身売買の助長」「戦時下での不適切な優先順位」を懸念。
- 実際、2021年にはポルノ関連捜査に85,500時間が費やされたという報告もあり、捜査資源の偏りが問題視されている。

地政学的・文化的含意: この議論は、単なる法改正ではなく、ウクライナが西側的価値観と伝統的価値観の間で揺れている構図を映し出している。戦争・経済危機・人口流出の中で、身体と倫理をめぐる制度設計が問われている。

https://strategic-culture.su/news/2025/07/14/what-has-big-beautiful-bastille-day-ever-done-for-us/

Declan Hayes
July 14, 2025
筆者はバスティーユ・デーを単なる祝祭ではなく、西欧の空疎な演出と帝国主義の象徴として読み解いてる。しかも、ルイ14世からマクロン、トランプ、プーチンまでを一気に並べて、金融・戦争・文化の連続性を暴いてるのが痛快でもある。

主な論点をざっくり整理すると:
- バスティーユ襲撃は「7人の詐欺師とマルキ・ド・サドの解放」という皮肉な始まりだった
- フランス革命は財政破綻と戦争浪費の帰結であり、現代のNATOやEUの構造と重なる
- ジョン・ローの“ミシシッピ詐欺”は、現代の金融バブルの原型
- プーチンの台頭は「ラザロ級の復活」と称され、西側の略奪に対する逆襲として描かれる
- バスティーユ・デーの軍事パレードは「空虚な演出」であり、実体のない自由・平等・友愛の象徴に過ぎない

筆者の視点は極めて批判的で、時に挑発的:
- 西欧の政治家(マクロン、フォン・デア・ライエン)を「略奪者」「空疎な演出家」と断じる
- LGBTや人権の演出も「資源略奪の前座」として描写
- バスティーユ・デーは「革命の記憶」ではなく、「帝国の演出装置」として機能している

https://strategic-culture.su/news/2025/07/14/political-crisis-deepens-in-armenia-after-church-now-arf-targeted/

 アルメニアの政治危機:教会に続き、ダシュナク党も標的に

パシニャン政権の“新アルメニア”構想が引き起こす波紋:
- 首相ニコル・パシニャンは、アルメニア使徒教会(AAC)とダシュナク党(ARF)という歴史的・保守的な権威に対して、連続的な摘発を実施
- 教会関係者や野党議員に対してテロ・クーデター計画容疑で逮捕・起訴が相次ぐ
- 同時に、ロシアとの距離を置く政策(CSTO凍結、ICC加盟)を進め、“歴史的アルメニア”からの決別を演出

“新アルメニア”とは何か?
- カラバフ敗北を契機に、パシニャンは「過去の神話から脱却する必要がある」と主張
- ダシュナク党のイデオロギーを「第三共和国以来の支配思想」と批判し、新たな国家理念の構築を目指す
- その結果、教会・民族主義・親ロ派・カラバフ亡命者層が“歴史との対話勢力”として結集しつつある

摘発の実態と論争:
- ダシュナク党関係者の自宅から押収された“武器”は、合法登録済みのエアソフト装備だった可能性も指摘されている
- 人権団体は「1915年4月24日の知識人逮捕」に例え、国家による政治的テロ行為と批判
- 野党議員の免責剥奪・起訴が相次ぎ、議会の構造そのものが揺らいでいる

2026年選挙を前にした“地ならし”:
- パシニャンの支持率は15%前後と低迷
- しかし野党は分裂状態で、“嫌われ度”ではパシニャンが優位という皮肉な構図
- 政権側は「ロシアの影響排除」「トルコ・アゼルバイジャンとの和平準備」を進める中で、国内の反対勢力を“事前排除”している可能性

https://strategic-culture.su/news/2025/07/14/is-eu-itself-tired-of-ursula-von-der-leyen-graft/

Martin Jay
July 14, 2025
 フォン・デア・ライエンに対する不信任投票:EUの“限界の演出”か?
欧州議会での不信任決議は、制度的には否決されたものの、政治的にはかなりの波紋を呼んでるね。議員175人が賛成、360人が反対、18人が棄権という結果で、フォン・デア・ライエン委員長は職を維持した。

背景にある主な不満:
- Pfizergate疑惑:ワクチン契約交渉時のテキストメッセージ非公開問題
- EU予算の使途不透明性:ウクライナ支援や社会基金の扱いに対する不満
- 右派との連携疑惑:欧州人民党(EPP)が極右と協力して議事運営を進めたことへの批判
- 民主的手続きの軽視:議会の役割が形骸化しているという懸念

制度的には否決、政治的には“最後通告”:
- 社会民主派やリベラル派は、予算や社会政策に関する譲歩を引き出すために反対票を投じた
- 一部議員は「これがフォン・デア・ライエンにとって**“最後のチャンス”**だ」と警告
- ルーマニアの右派議員ピペレア氏は「パンドラの箱を開けた」と述べ、今後も不信任動議が続く可能性を示唆

制度疲労と“演出の限界”: この一連の動きは、EUが制度的な正統性を演出するために“民主的なジェスチャー”を使う限界を示してるとも言える。
フォン・デア・ライエンは“アメリカのEU大統領”と呼ばれるほど、外部との連携や強権的な手法が目立ち、制度の中立性や透明性が揺らいでいるという批判が根強い。




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