ストラテジック・カルチャー:2025年10月14日
https://strategic-culture.su/news/2025/10/13/waiting-on-images-of-abject-submission-that-dont-appear/
屈辱的な服従のイメージが現れへんのを待っとる状況
アラステア・クルック 2025年10月13日
アメリカの継続的な「支配」には、複数の方向への攻撃が必要や。というのも、ロシアへの一方向の戦争が予想外に失敗したからや。
トランプ氏は言う:「ベトナムの問題はな……勝つために戦うのをやめてもうたことや。ワシらやったら楽勝で勝てとった。アフガニスタンも楽勝で勝てとった。どの戦争も楽勝で勝てとった。せやけど、政治的に正しゅう(ポリコレ)なってしもた:『ああ、穏便にいこう!』ってな。もうポリコレやないっちゅうことや。分かっとるやろ:ワシらが勝つ。今、ワシらは勝つんや。」これらの戦いは、アフガニスタンも含めて全部簡単やったはずや。
トランプ氏がベトナムに言及した意味は何やったんか?「彼が言うとったんは、『ワシらが “意識高い系(woke)” やダイバーシティ(DEI)やなかったら、ベトナムは楽勝で勝てとった』っちゅうことや」。一部の退役軍人は「分かるわ。ワシらには十分な火力があった。全員殺せたはずや」と同調するかもしれへん。
トランプ氏はさらに付け加える。「どこに行っても、何を考えようとも、ワシらが持っとる戦闘力に勝るもんはあらへん [ローマを含めてな]……誰もアメリカと喧嘩を始めたいと思うべきやない」。
要点は、今日のトランプ氏の周りでは、戦争に対する恐れがないどころか、アメリカの軍事力に対する根拠のない妄想があるっちゅうことや。ヘグセス氏は言う:「ワシらは、この地球の歴史上、最も強力な軍隊や。他に誰も近づくことさえでけへん」。トランプ氏はこれに付け加える:「ワシらの市場も、世界で一番ごっつう偉大や。誰もこれなしでは生きられへん」。
「終末期」の焦燥と新たな覇権の企て
アングロ・アメリカの「帝国」は、フランスの哲学者エマニュエル・トッドが言うところの「終末期の衰退」の角に追いやられとる。トランプ氏は、一方では、脅し、威嚇、関税を通じて新しい「ブレトン・ウッズ体制」を強制的に作り出すことで、ドル覇権を再構築しようとしとる。必要とあらば、戦争も辞さへん。
トッド氏は、アングロ・アメリカ帝国が崩壊するにつれて、アメリカは怒りで世界に八つ当たりしとる、と信じとる。そして、手っ取り早く金銭的な揺さぶりをかけるために、自国の植民地(つまりヨーロッパ)を再植民地化しようとする試みを通じて、自分自身を喰い荒らしとる。
トランプ氏のアメリカ軍の止められへん力っちゅうビジョンは、支配と服従のドクトリンに相当する。これは、西側の価値観について語られたこれまでの物語とは全て逆行しとる。この政策転換が、ユダヤ教徒と福音派の終末論的な信条と「腰を繋いどる」っちゅうんは明らかや。これは、彼らもトランプ氏と同盟を結ぶことで、準普遍的な支配の寸前におるっちゅう確信を、ユダヤ人民族主義者と共有しとるんや:
ネタニヤフ氏は自慢する:「ワシらはイランの核・弾道プロジェクトを粉砕した。まだ存在しとるけど、トランプ大統領の助けで後退させたんや。ワシらは正確な同盟を結び、その枠組みの中で(アメリカと)負担を分担し、イランの無力化を達成した」。ネタニヤフ氏によると、「イスラエルはこの出来事から、中東の支配的な力として浮上したけど、ワシらにはまだやるべきことがある。ガザで始まったことは、ガザで終わらせるんや」。
ネタニヤフ氏はユーロニュースに主張した。「ワシらはガザを『非過激化(ダーディカラライズ)』せなあかん。第二次世界大戦後のドイツや日本でやったように」。せやけど、服従はごっつう手に入れにくいことが証明されとる。
失敗したロシア戦争とエスカレーションの予想
せやけど、アメリカの継続的な「支配」には、複数の方向への攻撃が必要や。というのも、「アングロ・シオニストの支配の技」の見本を世界に示すはずやったロシアへの一方向の戦争が、予想外に失敗したからや。そして今、アメリカの財政赤字と債務危機の時間は尽きかけとる。
これは、トランプ氏の支配欲として表明されとる一方で、ニヒリズム的な戦争衝動を投げ出し、同時に西側構造を分裂させとる。世界中でごっつう激しい緊張が生まれてきとる。大局的には、ロシアは壁に書かれた文字(運命)を読んどる:アラスカでの首脳会談は実を結んでへんし、トランプ氏はモスクワとの関係を改めたいっちゅうことに本気やない。
モスクワの予想は今、ウクライナでのアメリカのエスカレーション、イランへのもっと破壊的な攻撃、またはベネズエラでの懲罰的で目立つ行動、あるいはその両方へのエスカレーションに傾いとる。トランプチームは、ごっつう精神的に興奮した状態に自分たちを追い込んどるように見える。
この出現しつつある構図の中で、ユダヤ人のオリガルヒとイスラエル内閣の右翼は、存在論的にアメリカが恐れられる軍事的覇権国家であり続けること(トランプ氏が約束するように)をごっつう必要としとる。アメリカの「止められへん」軍事的脅しなしには、そして貿易におけるドルの中心性が欠けたら、ユダヤ人の優越性は単なる終末論的な幻想になってしまう。
非ドル化の危機や債券市場の破綻が、中国とロシア、そしてBRICSの台頭と並び立つことで、優越主義者の「ファンタジー」にとって存在に関わる脅威となるんや。
ガザと「大イスラエル」の野望
2025年7月、トランプ氏は閣僚に言った。「BRICSはワシらを傷つけるために作られた。BRICSはワシらのドルを堕落させ、ワシらのドルを基軸通貨から外すために作られたんや」。
ほな、次に何が起こるんか?明白なのは、アメリカとイスラエルの当初の目標は、ハマスの精神に敗北を焼き付けることや。そして、完全な服従の目に見える表現がないなら、全体的な目的は、ガザから全てのパレスチナ人を追い出して、彼らの場所にユダヤ人入植者を定住させることになりそうや。
イスラエルのスモトリッチ大臣は、数年前に、パレスチナ人やアラブ人の非服従的な住民の完全な追放は、「ごっつう大きな危機や大きな戦争の時」にしか最終的に達成されへんと主張した。それは、80万人のパレスチナ人が家から追放された1948年に起こったようなもんや。せやけど、今日は、二年間の虐殺にもかかわらず、パレスチナ人は逃げてもけえへんし、服従もしてへん。
せやから、ネタニヤフ氏がハマスを粉砕したとごっつう自慢しとる割には、イスラエルはガザのパレスチナ人をまだ打ち負かしとらへん。そして、ヘブライ語メディアの一部は、シャルム・エル・シェイク合意を「イスラエルにとっての敗北」と呼んどる。
ネタニヤフ氏とイスラエル右派の野望は、ガザに限定されへん。彼らは遥かに遠くまで広がり、「イスラエルの全土」、つまり「大イスラエル」に国家を樹立しようとしとる。この植民地プロジェクトの定義は曖昧やけど、南レバノンをリタニ川まで、おそらく南シリアの大部分(ダマスカスまで)、シナイ半島の一部、そして今ヨルダンに属するヨルダン川東岸の一部を欲しがっとるようや。
せやから、二年間の戦争にもかかわらず、イスラエルがいまだに欲しがっとるんは、パレスチナ人のいない大イスラエルや、とミアシャイマー教授は意見を述べる。
「さらに、近隣諸国に対して何を望んどるかを考えなあかん」とミアシャイマー教授は付け加える。「彼らは弱い隣人を望んどる。隣人をバラバラにしたいんや。シリアでやったことをイランにもやりたいんや。(中略)核の問題はイスラエル人にとってごっつう中心的やけど、彼らにはもっと幅広い目標がある。それはイランを破壊し、一連の小さな国家に分裂させることや」。
「そして、分裂させへん国家、例えばエジプトやヨルダンは、彼らをアンクル・サム(アメリカ)に経済的に依存させたい。そうすれば、アンクル・サムが彼らに対してごっつう大きな強制力を持つことができる。せやから、彼らは全ての隣人にどう対処し、彼らが弱く、イスラエルにいかなる脅威も与えへんように確実にするかを真剣に考えとる」。
イスラエルは明らかにイランの崩壊と無力化を目指しとる。ネタニヤフ氏が概説したように:
「ワシらはイランの核・弾道プロジェクトを粉砕した。まだ存在しとるけど、トランプ大統領の助けで後退させたんや…イランは[今]射程8,000キロのICBMを開発しとる。さらに3,000キロ足したら、ニューヨーク市、ワシントン、ボストン、マイアミ、マール・ア・ラーゴを標的にできる」。
地域の緊張と未来のシナリオ
エジプトで可能な停戦協定が形になり始めとる一方で、より広い地域の構図は、アメリカとイスラエルがスンニ派とシーア派の対立を引き起こすことで、イランを包囲し弱体化させようと躍起になっとるように見えることや。最近のEUとGCCの共同声明で、UAEがアブムサ島と大・小トンブ島の主権を主張しとることに言及されたんは、西側諸国が再び湾岸君主国を地域の不安定をかき立てる道具として使っとるっちゅうテヘランの分析が高まっとることを反映しとる。
要するに、これは島や石油の話やのうて、イランを弱体化させるための新しい戦線を作り出すことや。
そして、イスラエルの覇権に従順になるように地域を再編成するための全てのプロジェクトにおいて、ごっつう大きなユダヤ人の献金者は、アメリカが無条件でイスラエルを支援する状況を確実にしたいんや。せやから、アメリカ全土でイスラエルへの支持を確保するために、主流メディアやソーシャルメディアにごっつう多額の資金が注ぎ込まれとる。
10月7日の2周年は、収支はどうや?っちゅう疑問を投げかけとる。アメリカとイスラエルの提携は、シリアを破壊し、内紛の地獄に変えることには成功した。ロシアはこの地域での足場を失い、ISISが復活し、宗派対立が激化しとる。ヒズボラは首を刎ねられたけど、破壊はされへんかった。地域はバルカン化、分裂、残虐化されとる。
イランのJCPOA(包括的共同作業計画)のスナップバックが発動され、10月18日にはJCPOA自体が期限切れになる。そうなったら、トランプ氏は「白紙の状態」を残され、イランの降伏を要求する最後通牒、あるいは軍事行動(彼が選べば)を書き込むことができる。
抵抗勢力の「成功」とイスラエルの未来
勘定の反対側を見ると、抵抗勢力の当初の目的、つまりイスラエルを軍事的に疲弊させること、イスラエル国内で内紛を引き起こすこと、そしてある集団にだけ特別な権利を与えるシオニズムの原則に道徳的・実質的な疑問を投げかけることがあったとしたら、ごっつう重い、ごっつう重い犠牲を払いつつも、ある程度の成功を収めたと言えるかもしれへん。
もっと重要なこととして、イスラエルの血なまぐさい戦争は、既に一世代の若いアメリカ人を失わせた。彼らはもう戻ってこん。チャーリー・カーク氏の殺害の状況がどうであれ、彼の死は共和党政治における「イスラエル第一主義」の支配の魔神を瓶から解き放ってしもた。
イスラエルは既にヨーロッパの多くを失い、アメリカでは、トランプ氏とイスラエル第一主義者の、イスラエルとその行動への忠誠に対する不寛容な主張が、言論の自由(ファースト・アメンドメント)によるごっつう激しい反発を引き起こしとる。
これは、イスラエルをアメリカを「失う」っちゅう道に乗せとる。そしてそれは、イスラエルにとって存在に関わる問題になるかもしれへん。そうなったら、シオニズムの性質を根本的に再評価せなあかんくなるかもしれへん(これは、もちろんサイード・ナスララ師が公言しとった目標や)。
それはどんな風になるんか?移住の加速が起こり、停滞した経済と世界的な孤立の中でシオニストの拠点がパッチワークのように生き残るっちゅう状況や。そんなんが持続可能やろか?
イスラエルの孫たちにとって、どんな未来が待っとるんやろか?
https://strategic-culture.su/news/2025/10/11/why-is-a-regime-change-in-venezuela-a-stupid-idea/
ベネズエラに対するアメリカの「政権交代」っちゅうアイデアが「どんだけアホらしいか」
ラファエル・マチャード
なんでベネズエラでの「政権交代」はアホらしいアイデアなんや?
ワシントンは、制裁の撤回を通じて、ベネズエラの安定を強化する方向に努力を向けるべきや。
トランプ氏がホワイトハウスに戻ってきたせいで、ベネズエラが再び圧力にさらされとると言うんは間違いやろ。オバマ政権の末期から、圧力は止まったことはないんや。せやけど、トランプ2.0が、10年以上にわたるボリバル国家に対するハイブリッド作戦の新しい段階を開始した、と言うんはごっつう正当や。
ワシらはもう、制裁、カラー革命の試み、「代替」大統領の擁立の試み、ベネズエラ金準備の盗難、選挙の正当性の否認、国境での挑発、さらにはBRICSへの加盟阻止(残念ながらブラジルが主導した)まで、全部見てきた。
せやけど、今や、カラカスに対する軍事的な脅威が地平線に迫っとるのが見えるんや。
軍事介入の兆候と失敗の予兆
その前兆は既に起こっとった。
例えば、2020年には、ニコラス・マドゥロ政権を転覆させる目的で、アメリカの会社シルバーコープが雇った傭兵をベネズエラの領土に潜入させようとする試みがあった。
2024年には、元民間軍事会社ブラックウォーターのCEOが、ニコラス・マドゥロを打倒するっちゅう触れ込みで資金を集める「Ya casi Venezuela(もうすぐベネズエラ)」プロジェクトを開始した。最近では、5000万ドルの懸賞金は、マドゥロ氏の捕獲だけでなく、暗殺にも適用されるべきや、とも述べとる。
そして、ワシらが知っとるように、8月下旬から9月上旬にかけて、カリブ海での緊張を高める一連の出来事、例えば軍艦のカリブ海への配備や、麻薬を運んどったとされるベネズエラのボート4隻への爆撃があった。
今、アメリカのカリブ海での演習は麻薬密売の撲滅が公式の目的やけど、注目すべきは、ベネズエラがアメリカに到達する全麻薬のたった3%しか占めとらへんっちゅうことや。ワシントンは、例えばコロンビア・ルートのような、もっと重要な供給源を封じ込めるために同じレベルの努力をしとるようには見えへん。
せやから、公式な宣言なんかなくても、アメリカがベネズエラでの政権交代に新しい試みを進めることを検討しとる可能性は排除でけへん。せやけど今回は、海軍や空軍による爆撃、ドローン攻撃、または傭兵や特殊部隊を使ったブラック・オプスを通じて、もっと直接的な方法をとるんかもしれへん。もちろん、これらの全てのオプションの組み合わせっちゅう可能性もある。
政権交代が失敗する根本的な理由
当然のことながら、この目的を設定するのと、それを達成するのと、その後の結果に対処するっちゅうんは別問題や。
例えば、アサド政権の崩壊について知られとることからすると、それは軍将校への賄賂やシリアの情報機関の抱き込みによって、少なくとも部分的には達成されたらしい。「分割して統治せよ(divide et impera)」っちゅう古典的な戦術が使われて、シリアの権力を清算し、アル・ジュラニの非正規軍による国家の征服を容易にしたんや。
せやけど、ベネズエラに対しての同じような試みは、失敗するやろ。確かに、ベネズエラは貧しい国やから、理論上は外国の経済勢力による高官への賄賂っちゅう脆弱性に苦しむかもしれへん。せやけど、ベネズエラ国軍は、他の国家とは異なった方法で構築されとる。ベネズエラ国家権力の基盤自体がそうなんや。
ベネズエラの軍民統合の度合いは、国内の数多くの経済活動の監督が高位の軍将校によって行われとるほどや。
ベネズエラ国家は、少なくとも部分的には「軍事国家」なんや。軍は、政治権力から隔離された孤立した機関を表しとらへん。せやから、他の機関に対して抱き込まれ、道具として利用される可能性なんかあらへん。その代わりに、アルゼンチンの哲学者ノルベルト・セレッソレが数十年前に説明した用語で言うたら、軍はボリバル革命の「守護者」を構成しとるんや。
さらに、ベネズエラの情報機関、SEBINとDGCIMは、軍と政治権力の両方にごっつう密接に結びついとる。ベネズエラでの全ての潜入の試みで役に立ってきたんはこれらの機関であり、これらの構造内で異論を育むことはごっつう難しいやろ。
最後に、ボリバル民兵は長距離ミサイル攻撃に対してはあまり役に立たへんかもしれへんけど、法と秩序の観点から見て、潜在的な混乱状況に乗じてカラー革命を組織しようとする可能性に直面したときに、国家の安定を保証するためには、武装したボリバル民兵は当局にとって補助的かつ支援的な役割を果たすことができる。潜在的な異論や反乱の焦点を封じ込めるわけや。
達成しても残る「アホらしさ」
さて、ニコラス・マドゥロ政権を打倒するっちゅう目的でさえ、たとえ最終的に達成されたとしても、困難を伴う。他の指導者たちが彼の地位に就くかもしれへん。彼らにはベネズエラ国軍の支持があるからや。これは、ベネズエラ領土での長期にわたる紛争というシナリオにつながる可能性がある。
国家の不安定化の全てのケースで見られるように、マドゥロ氏が仮に打倒された後の最初の数カ月は、共通の利益を確保することがより難しくなるせいで、移民は減るどころか増える傾向にある。
アメリカには国家を不安定化させて恒久的な混乱状態に保つ傾向があるけど、理論上はベネズエラでは同じことはでけへん。移民の増加や法と秩序の崩壊を通じて、不安定さがアメリカ自身に到達するかもしれへんからや。
アメリカの安全保障自体も安定したベネズエラの維持にかかっとる。せやから、アメリカは本当にカラカスでの「国家建設(ネイション・ビルディング)」を強いられることになる。これは、市民レベルでも重武装しとって、支配的に敵対的な国に直面するっちゅうことや。
そんな無謀な妄想の代わりに、ワシントンは、制裁の撤回を通じて、ベネズエラの安定を強化する方向に努力を向けるべきや。
https://strategic-culture.su/news/2025/10/12/the-anglo-saxons-not-the-jews-have-a-millennia-old-custom-of-expelling-populations/
住民追放の数千年来の慣習があるのは、ユダヤ人やのうてアングロ・サクソンや
ブルナ・フラスコラ 2025年10月12日
シオニズムが現れるまで、ユダヤ教には先住民を追放する歴史的な慣習はなかった、とブルナ・フラスコラは書いてはる。
シオニズムが語る古代史のバージョンについて、シュロモー・サンドはごっつう時宜を得た観察をしとる。「ローマ人は『いかなる民族』の組織的な追放も行ったことはない。付け加えるなら、アッシリア人やバビロニア人でさえ、征服した住民を移動させることはなかった。税金を徴収するための農作物を作る『土地の民』を追放するのは、儲けにならへんからや」(『ユダヤ人の発明』第70章)
先住民を追放するのは、ローマ人の間では慣習やなかったんや。一方で、シオニストは、歴史どころか政治まで、追放の連続やと見なす。「ローマがユダヤ人(人種集団として理解されとる)を追放したんやから、今、自分たちにはそこにいる『アラブ人』を追放する権利がある」っちゅう理屈や。
現実には、ほとんどのヘブライ人はユダヤにとどまったけど、キリスト教に改宗し、その後イスラム教の征服によってアラブ化されたんや(イスラム教は新しい言語を強制し、「啓典の民」、つまりユダヤ教とキリスト教に人頭税を課した)。さらに、ユダヤ教に残ってユダヤを離れたヘブライ人は熱心な布教活動を行ったため、ヘブライ人の子孫であることと、ユダヤ教の信者であることは同じ人間に当てはまることは滅多にないんや。
ユダヤ教の歴史に「追放」はなかった
シオニズムが現れるまで、ユダヤ教には先住民を追放する歴史的な慣習はなかった。古代には、まだユダヤ人の王国があったハスモン朝は、征服した人々に改宗を強制したんや。これは、割礼も含まれとったから、キリスト教への改宗よりもはるかに劇的な慣習やった。
その後の古代、中世、近代を通じて、ユダヤ人は、西側であれ東側であれ、他国の中にコミュニティを作って定住し、主に信用取引や貿易に関わる特定の活動に従事しとった。彼らに浴びせられた多種多様な非難の中に、住民を追っ払って家を奪うために武器を取ったっちゅうもんは、含まれとらへん。
ユダヤ人の間でシオニズムはアシュケナージ(東欧系ユダヤ人)の主導で生まれたんやけど、ごっつう重要な先行要素として、英語圏のカルヴァン主義者がおる。彼らがパレスチナへのユダヤ人入植を最初に思い描いた人たちや。イギリス自身が、この企ての主要なスポンサーやった。
そして、その民族的な起源、アングル族を見てみたら、ごっつう異なった歴史が見えてくる。
アングロ・サクソンの「追放」の慣習
中世は蛮族の侵入が特徴やった。この侵入には、一般的に先住民の追放は伴わへんかった。ヨーロッパでの通常のプロセスは、蛮族が定住し、部分的に土着の文化に順応し、混血していくもんやった。中世後期までには、ヨーロッパは以前ほどラテン的ではのうなったけど、蛮族も征服された文化の影響を受けへんかったわけやない。彼らはキリスト教化され、文明化されたんや。
せやけど、今のデンマークのあたりに、ごっつう異なった行動をとる部族がおった。それがアングル族や。彼らはそこから、主にブリトン人っちゅうキリスト教徒のケルト語を話す人々が住んどった大きな島、イギリスを征服しに出発した。(ピクト人、つまりスコットランドの祖先は、ハドリアヌスの長城の北におった)。アーサー王の伝説は、この出来事を巡るものや。彼は最後のブリトン人の王で、コーンウォールに追い詰められ、異教徒の侵入と戦い、イギリスを取り戻そうとしたんや。
せやけど、失敗する。アングル族には、ゲルマン系の祖先を共有するサクソン族が加わり、混ざり合う。追放されたブリトン人は、島の西側、つまり今のウェールズがある場所に押し込められた。あるいは本土に逃げたんや。彼らは今のフランスのブルターニュ地方や、スペインのガリシア地方に行ったんや(そこでガリシア・ポルトガル語が生まれ、南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアで何億人もの人々が話す言語になった)。
ごっつう大まかに言うたら、イングランドはアングロ・サクソンがブリトン人から奪った土地で、ウェールズは古代ローマ時代のイギリスの残り物や。この全部の出来事が、中世前期に起こったんや。
中世後期、イギリスは百年戦争の間にアングル族のルーツに立ち戻った。農民に対する残虐行為に加えて、カレーでの行動はごっつう注目に値する。1347年、イギリスの征服後、「街は空っぽになった。住民は追っ払われて、パン一個だけしか持たされへんかった。全ての動産は戦利品として分配され、イギリスでは志願者が入植者としてカレーを再入植するために呼びかけられた。数週間以内に、200人が名乗り出た。この街は2世紀以上、『ワシらのフランスへの道を確保する鍵と錠』としてイギリス領になった」んや(ジョルジュ・ミノワ『百年戦争』第2章)。
1948年にイギリス統治下のパレスチナでアシュケナージ系ユダヤ人が行った住民の入れ替えは、これにこそ似ており、ユダヤ教の歴史で起こった他の何ものにも似てへん。現地の支配がより広範な支配のための橋頭堡として理解されとったっちゅう点でも類似性がある。
カルヴァン主義とユダヤ教の間にはごっつう強い共生関係がある。せやから、一つの部族(アングル族)の隔世遺伝が、秘密裏に古代ヘブライ人のものとして帰せられたんかもしれへんな。


0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム